tatsuyafさんのレビュー
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都市と星(新訳版)
アーサー・C・クラーク, 酒井昭伸 / ハヤカワ文庫SF
ダイアスパーはバルタン星人の元ネタ?
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永遠都市・ダイアスパーの設定がすごい。都市住民のほとんどが休眠状態で、一部が活性化して生命活動をしているってバルタン星人の設定に似ている気がする。バルタンが死んでも生き返って見えるのって、別の個体が活…性化してるんじゃないかなぁ〜。
それはさておき、本作は「永遠の子ども」であり「作者の分身」であるアルヴィンの成長と冒険の物語であり、主人公に感情移入してどんどんと読み進められる、成長・冒険譚。
教師、道化師、別都市との交流でできた友人などサブキャラクターも良い。「彼女」との絡みもあるのだが、物語上さほど重要な存在ではない。この辺が自分好みである(笑)。
かつて銀河に進出して一大帝国を築いたものの外敵との戦いで一敗地に塗れて地球に逃げ帰り、永遠都市にひきこもった人類。
現代日本のロスジェネ、NEET、ひきこもりとイメージがだぶった。僕はアルヴィンに感情移入できたが、変化を恐れるダイアスパー住人の方に感情移入できるという読者もいるだろう。多様な読み方が出来るのも本作の魅力だと思う。 続きを読む投稿日:2013.11.09