AkiraFさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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武田信玄 風の巻
新田次郎 / 文春文庫
正真かっこいい
16
武田信玄がますます好きになった。戦がうまく、歌もよく詠み、美しい女に囲まれ、カリスマ性にあふれる。刃向っても、降参すれば手厚く迎え、裏切る者や、反抗し続ける者は皆殺しにする。正直かっこいい。こんな人物…になりたい。
続きを読む投稿日:2016.10.14
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翳りゆく夏
赤井三尋 / 講談社文庫
まさかのラスト+人間ドラマ
15
おもしろかった。20年前の誘拐事件を東西新聞の窓際社員梶が洗い直す。当時は重要でないと思っていた事柄が少しずつリンクして行く。そして、まさかのラスト。最後まで謎が解けなかった。また、梶を始め、誘拐犯の…娘、東西新聞の社長、元警部等がこの誘拐事件に振り回されながらも、前向きに生きて行く様が描かれ、人間ドラマとしても秀逸。 続きを読む
投稿日:2016.09.10
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後妻業
黒川博行 / 文春文庫
憎めない悪役たち。「人間って、ほんまあほやなぁ」
17
おもしろかった。資産家の老人の後妻に入り、彼の死後、遺産を総取りするのが後妻業。それを生業とする小夜子が主人公。彼女と結託する結婚相談所の所長を始め、悪い奴が次から次へと出て来る。彼らは金をだまし取る…のは朝飯前で、金のためには殺人もいとわない。でも、なんだか憎めないんだよね。みんな金がほしいという欲望に正直な”純”な感じがするし、各人に愛嬌がある。全ての会話がユーモラスな大阪弁で進められるのも一因。作者の「人間って、ほんまあほやなぁ」という気持ちが伝わってくる。 続きを読む
投稿日:2016.08.25
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SRO6 四重人格
富樫倫太郎 / 中公文庫
キラークイーンの男版登場
19
じわじわおもしろかった。四重人格の殺し屋が近藤房子顔負けの活躍をする。ようやく彼女に匹敵するキャラクタが現れた。途中SROのメンバーの私生活が描かれ、少し長く感じるが、後半怒涛の殺人ラッシュ。度胆を抜…かれる。このシリーズこれからもまだまだ続く予感がする。 続きを読む
投稿日:2016.07.13
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羊をめぐる冒険
村上春樹 / 講談社文庫
村上春樹作品の入門書
18
題名から受ける印象と異なり、スリルとアクション満載の本格ミステリー。おもしろかった。『羊』とは何かというところに、村上春樹ワールドが展開されるが、いつものぶっとんだ所が少ない。彼の作品の中では、比較的…現実的。途中、『羊男』が現れ焦ったが、これもちゃんと、つじつまが合っていた。村上春樹作品の入門書としておすすめ。 続きを読む
投稿日:2016.07.04
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SRO episode0 房子という女
富樫倫太郎 / 中公文庫
キラークイーンの半生
11
近藤房子がなぜ連続殺人鬼になったのか。その信じられない半生が明らかにされる。彼女の起こした殺人が、本当にありそうで、身震いするほど怖い。しかも、その手口が天才的だ。読後、SROシリーズは彼女がいたから…、おもしろかったのだと気付く。 続きを読む
投稿日:2016.07.04