
D.B.S ダーティー・ビジネス・シークレット(2)
岩城宏士
ヤングマガジン
いわゆるアウトロー達の裏ビジネスの物語。1巻に比べると・・・
裏社会から弾かれた男たちが、裏社会の組織相手に裏ビジネス(ほとんど殺し屋のような仕事ですが、 本巻は不良を匿うお仕事が中心です)をする作品です。 『闇金ウシジマくん』や『殺し屋1』のような重い感じというよりかは、『ミナミの帝王』や『極悪がんぼ』のような明るい雰囲気ですので、サクッと読めると思います。 ただし1巻が面白かったので、2巻も購入しましたが、私にとってはかなりパワーダウンした感じでした。 1巻に比べると爽快感が少なく、ストーリーも強引で、新キャラの“ミンボー”も魅力が少ないと思いました。 1巻が非常に面白かっただけに残念です。本当に残念です。 更に残念なのが、3巻に続くとありますが、新作の掲載がないことです。 ふーむ・・・今掲載されている『スモーキング』が1巻に近い爽快感があったので、こちらに期待しましょう。 現在、作者がヤングマガジンで似たような内容の『スモーキング』という作品を月1連載しています。 本作にご興味があれば、まずは『スモーキング』を読んでみてはどうでしょうか?
0投稿日: 2015.05.27
D.B.S ダーティー・ビジネス・シークレット(1)
岩城宏士
ヤングマガジン
いわゆるアウトロー達の裏ビジネスの物語。爽快感があります。
裏社会から弾かれた男たちが、裏社会の組織相手に裏ビジネス(ほとんど殺し屋のような仕事ですが)をする 作品です。『闇金ウシジマくん』や『殺し屋1』のような重い感じというよりかは、『ミナミの帝王』や『極悪がんぼ』のような明るい雰囲気ですので、サクッと読めると思います。 やや画風が古いような感じですが、キャラ立ち良く、また展開も早いので非常に読みやすく感じました。 正直、1巻は面白かったです。とりあえず2巻も買ってみようと思います。 現在、作者がヤングマガジンで似たような内容の『スモーキング』という作品を月1連載しています。 本作にご興味があれば、まずは『スモーキング』を読んでみてはどうでしょうか?
0投稿日: 2015.05.26
ヒストリエ(9)
岩明均
アフタヌーン
古代オリエント世界を描いた傑作。懐かしい人物も出てきます。
待望のヒストリエ 最新刊です。 エウメネスがアテネの将軍 フォーキオン暗殺(?)のため、アテネに潜入するところから、“マケドニア軍”と“アテネとその他同盟都市連合軍”との開戦までが掲載されています。 憎たらしいくらい頭が良いエウメネスと、彼に巧みに使われる人たちと彼を巧みに使う人たち。 この辺の読み合いの描写は、相変わらず面白いです。 さらにこの巻では、久々に懐かしい人物も出てきており、少しジーンとしましたね。 さぁ、いよいよマケドニアvsアテネが開戦しますが、エウメネス、そしてアレクサンドロスはどう活躍するのでしょうか?早く10巻が読みたくなりますね。 単行本派の方は、8巻からかなり時間が空いていたので、できれば7巻くらいから読み直したほうが ストーリーが追いやすくていいと思います。 しかし・・・ベルセルク、ハンターハンター、ヒストリエ・・・どれが最初に完結するのでしょうかね? 本作品の作者には頑張ってほしいものです。
2投稿日: 2015.05.24
火の鳥(12)
手塚治虫
手塚プロダクション
源平時代をうまく取り込んだ良作
火の鳥 乱世編 後篇です。この巻で完結します。 前編では、平清盛が死に源頼朝の挙兵まで描かれていましたが、後編は平家滅亡から 源義経の破滅まで怒涛の展開で進んでいきます。 主たる登場人物が、救われようのない結末を迎えていきますが、最後に前編のプロローグを うまく繋げ、本作のテーマである輪廻転生をうまく表現したエピソードがあります。 乱世編の物語を締めくくるエピソードなので必見です。 手塚治虫の円熟期に描かれただけあって、漫画を使った表現力は圧倒的ですね。 是非、11巻からお読みになってください。
1投稿日: 2015.05.20
火の鳥(11)
手塚治虫
手塚プロダクション
源平時代をうまく取り込んだ良作
火の鳥 乱世編の前編です。 本作品は源平時代を基に、木こり・弁太とその許嫁・おぶうを軸に、平清盛、源義経などの実在の人物た歴史を取り込みつつ、本作のテーマである輪廻転生をうまく表現しています。 本巻は前編ですが、序盤に後編につながるプロローグのようなお話があります。 また鳳凰編の主人公でもある我王も登場し、火の鳥の壮大な物語を感じ取ることができました。 手塚治虫の円熟期の作品だけあって、漫画を使った圧倒的な表現力は、感動すら覚えることでしょう。 ご興味のある方は、是非11巻、12巻と読んでみてください。
0投稿日: 2015.05.20
笑いの現場
ラサール石井
角川SSC新書
プロの目から見る“お笑い論”
ラサール石井が笑いの世界に足を踏み入れた時から現在までの自伝的な話だけではなく、自身関わったり、その時代感銘を受けたお笑い番組やお笑い芸人をプロの目から分析し、なぜこの笑いがこの時代にマッチしたのか、実にうまく評しています。 ラサール石井の笑いに対するひたむきな姿勢が伝わること、また、ビートたけし、明石家さんま、ダウンタウンらのお笑い芸人の凄さを解りやすく解説しているところなど、あまり笑いに興味のない私も楽しむことができました。 ただ漠然と見ていた“お笑い”ですが、やはりプロの見方は違うのだな、と改めて感心しました。また非常に読みやすく、簡潔にまとめられた文章はお見事です。 私が感じた見どころは、審査員を務めたM-1グランプリの裏側と、作者自身の真摯な評価方法だと思います。現在はお安くなっていますので、お笑いに興味のある方は是非読んでみてはどうでしょうか。
0投稿日: 2015.05.16
シュマリ(2)
手塚治虫
手塚プロダクション
北海道開拓民の苦労がよく伝わってきます。
主人公シュマリが、自分の妻と妻を奪った男を追い求めて、北海道を放浪し、悲劇の果てに北海道に根付き、旅立つまで物語です。 この巻では、1巻の終わりから数年が経過し、北海道の開拓が進みます。 その中で喘ぐ北海道開拓民、エゾ共和国の人たち、そしてシュマリ一家の話が展開されていきます。 中だるみしそうな雰囲気でしたが、天災によって色々な試練がシュマリや周りの人々に降りかかり、その受難を色んな立場で乗り越えようとする人々に感動を覚えました。 あまり知られている作品ではありませんが、手塚治虫が長い間漫画を描いてきてたどり着いた表現力は、相変わらず素晴らしく読みごたえがあると思います。 全4巻で1,500円弱なので、是非読んでみてはどうでしょうか。 PRS-T3S:十分に読めるレベルですが、1巻に比べると、やや文字がにじんでいるように思えます。 XperiaZUltra:非常に読みやすかったですが、光度を明るめにしたほうが良かったです。
0投稿日: 2015.05.15
ブラック・ジャック創作秘話 ~手塚治虫の仕事場から~
吉本浩二,宮崎克
週刊少年チャンピオン
人間・手塚治虫をうまく表現できています
手塚治虫のアシスタントだった作者の回顧録です。 手塚治虫の人気が落ち、どん底にいた時に作られたブラック・ジャックの作成秘話を基に、作者の体験した漫画家・手塚治虫を知ることができる良作だと思います。 ここでは『まんが道』、『トキワ荘物語』や『ハムサラダくん』に描かれているような 聖人・手塚治虫ではなく、人間・手塚治虫がよく描かれていると思います。 私個人は、2巻以降はややパワーダウンしている感じを受けたので、まずはこの巻を読んでみてください。 それでもなお手塚治虫に興味を持った方は2巻以降へどうぞ。 PRS-T3S:未読 XperiaZUltra:友人のを見させてもらいましたが、見やすかったです。
0投稿日: 2015.05.14
シュマリ(1)
手塚治虫
手塚プロダクション
北海道開拓民の苦労が染み入る作品
主人公シュマリが、自分の妻と妻を奪った男を追い求めて、北海道を放浪し、悲劇の果てに北海道に根付き、旅立つまで物語です。 北海道開拓民の苦悩、そして彼らに土地を追われるアイヌ民族達の苦悩、その渦中に飛び込むシュマリやその周りに人々の苦悩を、手塚治虫らしく、表現豊かに描いています。 この物語は、救いようのない人々が多く、読んでいる側にもその過酷な環境が染み入てきますが、そんななか、前向きに進んでいくシュマリに救われたような気がします。 あまり知られている作品ではありませんが、手塚治虫が長い間漫画を描いてきてたどり着いた表現力は、相変わらず素晴らしく読みごたえがあると思います。 全4巻で1,500円弱なので、是非読んでみてはどうでしょうか。 PRS-T3S:同じ手塚作品の鳥人体系に比べると、非常に読みやすかったですが、ルビなどが見えずらかったです。 XperiaZUltra:非常に読みやすかったですが、光度を明るめにしたほうが良かったです。
0投稿日: 2015.05.14
火の鳥(6)
手塚治虫
手塚プロダクション
鳳凰編 完結します。
5巻のレビューでも書きましたが、私はこの鳳凰編が火の鳥の中では一番好きです。 それがこの巻で完結します。 最後の50ページは圧巻です。 火の鳥の命題を書きつつ、その圧倒的な画力で見るものの心揺さぶることでしょう。 手塚治虫の円熟期の傑作。是非、5巻とともに読んでみてください。
0投稿日: 2015.05.14
