kaznachさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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宇宙兵志願
マルコ クロウス, 金子 浩 / ハヤカワ文庫SF
ありきたりな出だしだが
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海兵とか機動歩兵とかに入る奴は、だいたい厳しいどん底の境遇から抜けだそうと入隊して、訓練で鬼軍曹の下で才能を開花させて、戦場でヒーローに駆け上がるのが定番。この物語も似たような出だしで、この手の話が好…きな方だが先が読めるように思った。訓練を終えて部隊に配属されてからもまあ定番のストーリーだったが、中盤で意外な展開に。まあしかし、タイトルからするとそうくるか、というところではあるが、さらに後半で急転しページの残量が気になる盛り上がり。そうか、こっちに持っていくのかと邪推するが、いやまだ分からない。次の展開が気になる終わり方をした。機動歩兵もの、という分野があるかどうか知らないが、この分野の中ではメカは並で革新的な物はないが、読みやすくかつ話のテンポも良く、1冊で楽しめる作品。
続きを期待して訳者の後書きを読むと、次巻の話は・・・・。ハヤカワが続刊を出さなかったらまた原書をあさらねば。 続きを読む投稿日:2015.06.16
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レッド・ライジング 火星の簒奪者
ピアース・ブラウン, 内田昌之 / ハヤカワ文庫SF
いろいろな要素がからみあう物語のはじまり
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身分を隠した復讐劇とか、どん底からの立身出世物語とか、ギリシャ神話みたいな神々と人間の物語とか、キングダムのような複雑に勢力が入り組んだ争いとか、ハンガーゲームのようなサバイバルとか、いろいろな切り口…で楽しめる。最初は主人公が復讐をすることになる経緯が語られ、そこから上流階級のエリートの中で頭脳と謀略で地位を上げていくのかと思いきや、血みどろのサバイバルの世界に投げ込まれる。支配階級もただではなれないと言うことか。このくだりからどんどん話にのめり込んでいきました。そして最後のページまで、主人公がどの道を選択するのかハラハラの展開でした。3部作の続編が今年の1月に出版されたとのことで、本書は火星を舞台にしながら、中世の物語のような雰囲気をかもしているが、続編は一気に宇宙空間を舞台にした艦隊戦になるのではと勝手に思い込んでいます。 続きを読む
投稿日:2015.06.11
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ターゲット・アメリカ
スコット マキューエン, トマス コールネー, 公手 成幸 / ハヤカワ文庫NV
続編はないと思ってたが・・
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前作のレビューは、続編はないと思い込んで書きましたが、こんなに早く出てくるとは意外でした。しかし、読書の順番待ちでしばらくツンドク状態で、読み遅れはしたものの、この作品も外れなくおもしろい。今回も主人…公(だと思う)のいないシーンが盛り上がる。とは言え、単なるドンパチではなく、起こりうるリアルな恐怖が題材で、またそれを作者は見事にシミュレートしていると思う。最後は泣けます。楽しい話では決してないが、お楽しみに。 続きを読む
投稿日:2017.07.24
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喪われた巨大戦艦
ヴォーン ヘプナー, 中原 尚哉 / ハヤカワ文庫SF
スペースオペラッぽいストーリー
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どちらかというとスペースオペラのような物語です。科学的描写などの細かい所を気にしなければ一気によみきれますので、好みのシリーズ物の次巻の発売を待つ間の繋ぎによさそうです。
投稿日:2016.10.09
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叫びの館 下
ジェイムズ・F・デイヴィッド, 公手成幸 / 東京創元社
これはいい
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たまにスリラーとかミステリーが読みたくなる。本作は訳者を目当てにして見つけ、紹介文を読んで直ぐに読みはじめたが、期待を裏切らない面白さでした。レビューしたいところですが、これから読まれる方の感動を損な…わないために、ストーリーには触れないほうがよさ良さそうです。作者の別の作品もこれから探してみます。 続きを読む
投稿日:2017.07.13
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女帝の名のもとに ファースト・コンタクト 下
マイケル R ヒックス, 中村 仁美 / ハヤカワ文庫SF
横暴な異星人
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自分達の満足のためにレベルを落としてまで闘いを続ける上から目線の異星人に、必死に抵抗し反撃する。プレデターみたいな種族と宇宙で戦うとこんな感じになるかもしれない。今後異星人のルールで戦いつづけるのか、…それとも逆手にとって反撃するのか、作者の選択はいかに。続編に期待するが、本気を出せば負けるのに決まっているので、これからのストーリー展開が楽しみです。 続きを読む
投稿日:2017.07.01