レビューネーム未設定さんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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ホテルローヤル
桜木紫乃 / 集英社文芸単行本
さすが直木賞!
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別に賞を取ったからすばらしい!という事ではないと思いますが、ひとつひとつの短編によりそれぞれ異なる主人公を取り上げ、それぞれが絡み合う「短編連作小説」の形態でこれが非常に効果的です。短編ひとつでは理解…できなかった人物の背景が他の短編で「外伝」のごとく扱われ、それに伴い「人生とは」という重たいテーマを扱いつつも全体としては爽やかで前を向いていこうという思いになれます。こういう作品は伊坂幸太郎さんの「終末のフール」もそうですが、私は個人的に非常に好きです。桜木紫乃さんのほかの作品も読もうと思います。 続きを読む
投稿日:2013.10.06
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アベノミクス ― 竹中平蔵×高橋洋一 徹底対談!
竹中平蔵, 高橋洋一 / 中経出版
あんまり覚えてません。。。
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少し前に読んだのですが、雑誌記事の抜粋といった内容でボリュームも少なく余り記憶に残っていません。ごく初歩的な内容を軽く読みたい方には良いかもしれません(対談形式なので記事そのものは読みやすいです)です…が、きちんとした内容を知りたい方には物足りない気がします。 続きを読む
投稿日:2014.03.15
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すべてがFになる THE PERFECT INSIDER
森博嗣 / 講談社文庫
やはり推理小説なのでしょうか
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森さんは押井守監督により映画化された「スカイクロラ」の原作で初めて読んだのですが、本作品はスカイクロラシリースとは趣が異なり色々な作品の書ける作家さんなんだなと実感しました。ただ、底に流れる主張という…か(余りはっきり分かってはいませんが)「人はどう生きるべきか(どう生きたいのか)」といったところは共通である気がします。推理小説として比較した場合はやはり初期の「綾辻行人」作品の方が「びっくり感」という意味でお勧めですが、終盤戦は目が離せなくなるという意味では本作もお勧めです。
続きを読む投稿日:2015.07.06
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萩原重化学工業連続殺人事件
浦賀和宏 / 講談社ノベルス
ちょっと残念
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この浦賀和弘さんの作品は初めて読んだのですが、この「脳が無い」という設定が非常に刺激的でグイグイ読めましたが、結末としては一部途中で予測可能な部分もあり(作者の意図でも推測されてOKと思っているとも思…いますが)、いわゆる良いミステリー作品で起きる「うれしい裏切り」には至らなかったというのが正直な感想です。人間の心は脳とは不可分、そもそも人間の心、体とはなんなのかというテーマとSF調の進行はSF好きの私としては非常に楽しく読めましたが、やはりその解決はロジカルではあるものの「面白い」というのとは違うというのが私の率直な感想です。ここで記載するのが適切か分かりませんが、最近「Another」やその続編でも話題の綾辻行人さんのデビュー策「十角館の殺人」を読んだ時の衝撃(もう15年ほど前ではありますが)とは残念ながら比較出来ないかなと思います(久々に「新本格」というジャンルを読んだというのもあり、個々人の好みもあろうかと思います)。 続きを読む
投稿日:2013.10.02
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ウルトラマンが泣いている 円谷プロの失敗
円谷英明 / 講談社現代新書
有名制作会社はみな買収されてしまうのでしょうか
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ガッチャマンで有名なタツノコプロもそうですが、有名制作会社はみな買収されてしまうのでしょうか。特にエース以前の「クラシックウルトラマン」は特許紛争によりいまだに海外でグッズ販売ができないという状況は、…日本の誇るウルトラマンというコンテツツの有効活用ができず、非常に残念です。「高い志」で始められた会社がその後、名家にありがちな「お家騒動」もあり、致し方なしといってしまえば、それまでかもしれません。
続きを読む投稿日:2013.10.03
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十角館の殺人〈新装改訂版〉
綾辻行人 / 講談社文庫
最高です!
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もう15年以上前になりますが、久しぶりに「新本格」推理小説のこの作品を読んで衝撃を受けました! ミステリが好きな方、いわゆる正統派の「謎解き」が好きな方、ぜひご一読ください。ご本人は「ある種の邪道」と…表現されていますが、私はこの衝撃からすると、十分正当だと思います。 続きを読む
投稿日:2013.10.05