
ラブコメ今昔
有川浩
角川文庫
ラブコメってなんだっけ?
あまーい、あまーいという前評判を聞いてから読みましたが、まあ評判どおりでしたね。 しかし、図書館戦争など有川さんの以外で小説で、こういうのって他にあるんでしょうか? 普通の恋愛小説とは違うし、ライトノベルや少年誌の漫画に通ずるものもありますが、 それとも若干趣きが違うし…。ラブコメってなんでしったけ? なんかよく分からなくなってきました。 著者が自衛隊に深い敬意を払っていることも、行間によく伝わってきます。 いろいろなことが言われる組織ではありますが、こういうエンタメから入ってみるのはいかがでしょうか?
2投稿日: 2014.07.06
雑談力が上がる話し方
齋藤孝
ダイヤモンド社
正直、ちょっとだけ雑談力が上がったかも
「雑談は結論がなくてもいい」とのことです。 当たり前のようですが、自分には目からウロコでした。 振り返ってみると、自分の雑談は「オチ」を意識しすぎで、 なんとなく頑張ってオチに向かってストーリー立てて話したりしてましたが、 その割りに話が上手いわけでも、 日常に面白い出来事があふれかえっているわけでもないので、 中途半端につまらない話を相手に聞かせていたなあと…。 この本を読んで、雑談なんて到達点なんて気にせず、 話を転がせばよいのだなあと気づかされました。 おかげで、同僚・上司と20~30分電車に乗るような時間がだいぶ楽に。 生活に実益があったので☆5。 数十のトピック・テクニックが書かれているので、1個でも自分に引っかかれば 読んだ意味があるかと。読みやすい書きぶりなので、一瞬で読めるのも良いです。
3投稿日: 2014.07.06
アップル帝国の正体
後藤直義,森川潤
文藝春秋
帝国は必ず衰退する、、、はず
アップルの自社とユーザーの利益を最大化するビジネスモデルのために、 日本のメーカー(sony、シャープ…)、家電量販店(ヨドバシカメラ、ヤマダ電機…)、 音楽レコード会社(sony music…)、通信会社(softbank、NTTdocomo…)が いかに過酷なビジネスを強いられているかが語られる。 この本に書かれていることが全てではないかもしれませんが、 世界で圧倒的に売れているアップル社製品を前に、 日本の大企業が足元を見られて薄利しか得られていない状況に愕然とするしかありません。 しかしながら、アップルの他を圧倒する力の源泉であったはずの、 ジョブスのモノづくりにかける情熱やビジネスにかける胆力が無くなった今、 この状況が長く続くとも思えません。 そのあたりにもちょっと触れてこの本は終わります。
0投稿日: 2014.07.06
ヤマケイ文庫 梅里雪山
小林尚礼
山と溪谷社
37歳の村長がいい人 - 遺体捜索と麓の村人との交流の記録
チベットの信仰対象の山であり、それまで登山が許可されなかった"梅里雪山"に 初登頂を目指して日中合同隊が挑んだ結果は・・・大雪崩により17人全員遭難。 本書は、雪崩に流され氷河に埋まった遺体・遺品の捜索に、数年かけて取り組んだ記録。 著者は捜索にあたり地元のチベット(地理的には雲南省)の人々の生活に深く入り込み、 協力を得ながら捜索を進めましたが、 本書の面白いところは、その交流の記録が克明に綴られているところ。(+著者の写真) 特に、著者の捜索活動に積極的に協力をしてくれ、そして著者の親友にもなった 村長のチャシ氏にはとても魅力的な人物。 霊山を侵そうとした(←表現が微妙ですが)遭難者の遺体は忌み嫌われる中、 若き村長の協力の元で捜索を進められた経緯には、敬意を感じます。 「チベットの村長」というと白髭の老人を思い浮かべるかもしれませんが、 30歳台の壮年の男性です。若くして村を背負ってたつ人物の人間性の深さなどを感じます。
2投稿日: 2014.07.06
