レビューネーム未設定さんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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恋は育って愛になる
木下けい子 / あすかコミックスCL-DX
ほのぼの農村ラブ
4
肥料メーカーの営業をしている櫻井が、再会した元同級生の中道と愛をはぐくんでいくラブコメディ。慣れない営業に苦戦する櫻井をさりげなく手助けする中道。そんな彼に困惑しながらも嬉しさを感じてしまう櫻井がかわ…いかったです。胸キュンがいっぱいつまっていてクスッと笑いながら楽しく読めました。元ヤンが王子に変身していたり、残念なイケメンの白井が邪魔してきたり、のんびりした田舎が舞台なのににぎやかで飽きさせることのない面白さです。スローライフ万歳!じいちゃんがスミに置けない存在で、いい味出してます。 続きを読む
投稿日:2013.12.06
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囀る鳥は羽ばたかない 1
ヨネダコウ / HertZ&CRAFT
囀る鳥は羽ばたかない 1
ヨネダコウ
心をわしづかみ
4
付き人兼用心棒として雇われた百目鬼×ドMで淫乱のHENTAI893矢代。
導入部分が影山の話というのが、さりげなくすばらしいです。
矢代はノーマルな影山が何に弱いのか、わかっています。その伏線的…な流れが、ボディブローのようにあとからジワジワ効いてくる展開に、ヤラれました。
矢代という人物にとても魅かれます。ドMでびっちなくせに、本音は決して他人に見せず、実はめちゃくちゃ頭が切れる男。
周囲の893たちは彼をナメてかかっているところがあるのですが、いつの間にか逆にやり込められています。
そんな彼の前に現れたのが、百目鬼。
パッと見、堕落した893としか思えない矢代のことを、「綺麗だ」と素直に白状するあたり、彼だけは本質を見抜く力がありそうだと感じさせます。
淫乱と不能という相反する関係性がすごい。どうしてそうなったか?苦しみ、切なさ、理不尽な怒りに翻弄された過去が明かされていき、それぞれが受けた傷の深さを知ることになります…
特に、矢代の歩んできた人生は目が離せないものがあります。好きで893になったわけじゃないのに、それでも前へ進んでいる。現実をしっかり受け入れているところが、男らしい。
百目鬼への心遣いも心憎いばかりです。
スーツの内ポケットに、グッときました!
淫乱が不能相手にこだわりなく仕掛けていくのに萌えました。
百目鬼は「あっちにいた時から」矢代を知っていたんですよね。そこも気になる…
「漂えど沈まず、~」は、矢代の性癖を形成したものが詰まっている話で、胸がしめつけられました。影山が火傷フェチだと知って、好きでもない相手とのHでタバコの痕をねだるシーンに圧倒されます。
寂寞感をひしひしと感じさせられました。
続きを読む投稿日:2014.08.20
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花は咲くか (1)
日高ショーコ / RuTiLe
スローな恋
4
仕事中心に生きてきたサラリーマン×他人に無関心な大学生。
二人の出会いから、微妙に意識し合うまでが桜井の視線で描かれています。ごくスローな流れなので、下手すると間延びしそうですが、そこは素晴しい画力で…しっかりと読者の心をつかんできます。蓉一の住む由緒正しき日本家屋とその庭園とか、桜井のさり気ない仕草に感じる大人に見えて案外かわいい?ところとか。話の進行がゆっくりなので、読んでいるうちにいろいろ見えてくるものがいっぱいあります。
苦手な相手のはずなのに、なんだか気になって意識し始めて、そして気がついたら恋に堕ちていて。長年忘れていた感情にふりまわされて、桜井はこれからどうするんでしょうね。人生守りに入っていた中年男が、攻め姿勢に変わるのは素敵だと思います。この二人CPになったら、受攻どうなるのかな?
…何にしろ、前向きに頑張る姿はかっこいい。とても楽しみ。
長く連載してるみたいですが、1巻の時点でほんの序章みたいですね。この先、話がどう転がって進展していくのか気になります。
うっとりするくらいきれいな絵ですが、びっくりするくらい絡みがないので★は減ってます。 続きを読む投稿日:2014.02.21
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子連れオオカミ
井上佐藤 / 麗人
子連れオオカミ
井上佐藤
バツイチ子連れ同士のアダルトラブ
3
リーマン、しかもバツイチコブつき同士のせつない恋愛事情です。同じ境遇の男に、分別あっていいはずのいい年したオトナがどうしたら恋に落ちるのか、ってところが面白い。
おかしくて、悲しい。
エリートだから…、プライド高くて本音も見せられないところなんか、すごく現実味があって胸にせまりました。
子供がいて、Hが気兼ねなくできないところは笑った。
あと、別れた嫁!大爆笑。
女性と言えば、「ララルー」の檜山社長の妹!強力なキャラですね。すごいインパクトです。魂をうち抜かれました。
攻×攻じゃん、と不満気に独白してる玉手ちゃんにハート持っていかれて、うっかり本筋すっ飛ばすところでした。
あと、キャバ嬢がBLにはまってるのも、シュールでよかった!
もちろん、Hシーンはすごーくリアルで萌え保証。 続きを読む投稿日:2014.07.10
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罪の蜜
丸木文華, 笠井あゆみ / 講談社X文庫
ヤンデレの極み
2
丸木センセなのに、近親モノでも3Pでもないから「生温い?」と思ったらそうでもありません。相変わらずのダークでブラックな世界。病んでます…
舞台は美大系の予備校。天性の画才を持つ高校生の水谷×芸大を目…指し挫折したバイト講師の雄介。天才×凡人。
見てくれは美人で人当たりもいい雄介ですが、実はかなり歪んでます。芸術一家の中で唯一落ちこぼれ、自信を失いコンプレックスを抱き、絵を描くことも苦痛な日々を送っています。しかも、天賦の画才を羨ましく思い嫉妬している水谷に想われていることを知り、そのことに快感を感じて利用し鬱憤を晴らしているようなかなりのビッチ。自分が挫折した芸大に楽勝で進学し、絵が売れて超有名になってもまだ水谷は「好き」と言ってなついてくるのを、突き放さないけど最後まではやらせない。
そんな雄介が、いつどんな形で男としての矜持を捨てて「受」の立場に堕ちていくのかってことに、興味津々Sゴコロを刺激されました。
水谷が男っぽいけど健気ですごい年下わんこ攻なんです。なんですが!!
クライムサスペンス的な味付けで作品の奥行きがふかーく、おもーくなっていて読み応え満点になっています。終盤の大どんでん返しに衝撃。さすが、面白いです。
ストーリーは真っ黒なのにホワイトハートだし、イラストもご本人じゃなかったのでいろいろ気になったけど読後は期待以上の満足感。
Hがちょっと省エネ気味でねちっこいのが少なかったのが残念。ただ、少量でも相変わらず粘着系エロの質は保っています。煽られる喘ぎ声も健在。あれほど拒絶していた受がいやらしく豹変するのがツボ。もっとそこを読みたかった。 続きを読む投稿日:2014.07.09
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水に眠る恋
可南さらさ, 円陣闇丸 / リンクスロマンス
水に眠る恋
可南さらさ, 円陣闇丸
ボロ泣き…
2
何度読み返しても、涙腺にくる再会ラブストーリー。高校の同級生であり当時恋心を抱いていた二人が、受の裏切りで離別、誤解の解けぬまま9年後に偶然再会して、またすれ違うという、痛くてせつない話です。
泣ける…シーンが多すぎました。その中でも一番大泣きした箇所は、多分みんなと一緒のところだと思います…
男同士の恋に悩み、家族の反対に合い、つらい試練の後運命の恋をしっかりと受け止める、そういう根底にあってほしい葛藤する部分がすべてそろっているんですよね…苦しみ悩み、本当にこの恋でいいのかと、自身に問いかけて確信する過程がきちんと丁寧に描かれています。そして、絡みの甘さはバツグン。萌えます。
円陣闇丸センセの絵がぴったりはまっていて、これがまた素晴らしいです。
続きを読む投稿日:2013.12.13