ararakorara2000さんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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終わらない歌
宮下奈都 / 実業之日本社文庫
清々しい
0
たまたま読んだ「よろこびの歌」に、いたく感動したので今作を読んだ。
前作から少し大人になった彼女達が経験する試練と躓き。そして悩みを抱えながらも自分の道を歩き出す姿に心を動かされる。
遠い昔、確かに感…じたトキメキやほろ苦さを思い出させてくれる。
長い長い人生、まだ始まったばかりだ。五年後、十年後、歩んで行く彼女達をまた描いて欲しい。
またしてもやられてしまった。 続きを読む投稿日:2016.02.04
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三人の悪党~きんぴか(1)~
浅田次郎 / 光文社文庫
とにかく面白い
3
恥ずかしながら、浅田次郎を読むのは初めてです。純文学の偉い先生のイメージでした。
ところがドッコイ、少しどころかだいぶ変な愛すべき三人の悪党の話。
主役たちはもちろん、いろいろな登場人物がみんな面白…い。自然と笑いがこみ上げてくる。三人それぞれの異質なエピソードからできているので全く飽きない。
笑いも涙もあり気分爽快、元気が出てくる。
あー、もう終わってしまった。次に行こう。 続きを読む投稿日:2016.01.12
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アンタさん
阿川佐和子 / 文春文庫
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約束の森
沢木冬吾 / 角川文庫
マクナイトにまた会いたい
0
世捨て人の中年男と見捨てられた犬。潜入捜査。
ハードボイルドらしい設定だ。
擬似家族の人間模様、マクナイトとの交流が丁寧に描かれている。全編通じて面白い。
敵の組織は大きすぎてよくわからないが、理屈…抜きでスカっと楽しめる。
正にマクナイトは奇跡の犬だ。終盤のアクションシーンは緊迫感に溢れていて、頁をめくるスピードが速くなる。
読みながら誰も死なないで欲しいと、思いがこみ上げてくる。
ああ、面白かった。 続きを読む投稿日:2015.11.05
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起終点駅(ターミナル)
桜木紫乃 / 小学館
北海道に行きたくなる
6
辛かったり、寂しかったり、厳しい境遇にあっても桜木紫乃の描く女性はいつも逞しい。しぶとくて強くて、そして魅力的だ。
冒頭に描かれている季節感、情景で一気に引き込まれる。
どの作品も、大上段に斬り込ん…でくるのではなく、静かに心を動かす味わいがある。その感じがとても好きだ。
「人の生き方、死に方」人それぞれだけれども、どれも考えさせられる。そして、ほんの少しさす光がある。
まだ三冊目だけれども、好きな作家が一人増えたと確信できる。 続きを読む投稿日:2015.10.09
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臨場
横山秀夫 / 光文社文庫
真実は現場にあり
1
いつもの事ながら、読み始めて数ページで一気に引き込まれる。
短編ならではの良さを持った切れ味鋭い作品が並ぶ。
主人公の「終身検視官」倉石が前面に出ていない分、強烈な存在感が増幅している。
著者が短…編の名手である事は定着している。しかし「64」を知った今、新たな長編を待ち望むのは、私の身勝手さだろうか。期待したい。 続きを読む投稿日:2015.09.09