
機動戦士ガンダム THE ORIGIN(1)
安彦良和,矢立肇,富野由悠季,大河原邦男
角川コミックス・エース
古典、王道、そして原点
安彦良和版のファーストガンダムです。 古典であり、王道であり、全ての原点であり、まさにオリジンという名にふさわしい作品です。 TVではよく分からなかった背景なども詳細に展開していきます。 端々に各キャラの微妙な関連も分かるようになっています。ハヤトとアムロとか、テム・レイとブライトとか、今後の名シーンに繋がる伏線も張り巡らされています。 この展開で再びアニメ化されることに、大きな期待を抱かせる第1巻です。
2投稿日: 2014.06.27
機動戦士ガンダムUC 虹にのれなかった男
福井晴敏,葛木ヒヨン,矢立肇・富野由悠季
ヤングエース
宇宙世紀の俯瞰的な見方ができる稀有な展開
宇宙世紀を題材にしたガンダムシリーズは数多くあります。 その殆どに絡んだブライト・ノアの視点から俯瞰的に宇宙世紀を解説してあります。 一年戦争からZおよびZZの時代への流れ。 そして連邦およびジオンの政治的な展開もあり、わかりにくいティターンズ、エウーゴ、ロンド・ベルなどなどの組織の関連も明確になりました。 最終的に逆襲のシャアでのアクシズショックへの連邦の狼狽を根底にした、ガンダムUCへの序章へと続く展開には脱帽です。 読後にもう一度各作品を見直したいと思わせてくれました。
10投稿日: 2014.06.14
イノサン 1
坂本眞一
週刊ヤングジャンプ
死刑とは秩序を守るためのものなのか
ムッシュー・ド・パリ。 ルイ国王の処刑を行うことになる処刑人の話。 とても万人に勧められる話ではありませんが、読まなきゃいけない話だと思いました。
3投稿日: 2014.06.14
かくかくしかじか 3
東村アキコ
ココハナ
このまま名作になっていく予感がする作品
鬱屈とした大学時代を乗り越え、ついに地元に戻っていきました。 話がすすむうちに、次第に現代との対比が出つつ、日高先生との思い出がすでに手の届かないものになっていることを予感させます。 これまでの東村アキコの作品と少し系統は違うかもしれません。 しかしこのまま名作になっていく予感がする作品です。
1投稿日: 2014.06.14
惡の華(11)
押見修造
別冊少年マガジン
読み続けてよかった
ついに完結です。 当初はインパクトのある表紙やショッキングな展開で話題になりました。 それを受けての第二部が静かに展開していく中、どのようのに話がまとまるのかと思っていましたが、読み続けてよかったと思います。 人によってあらゆる受け取り方があるでしょうが、それこそが読書の醍醐味かもしれません。
6投稿日: 2014.06.14
茄子(3)
黒田硫黄
アフタヌーン
茄子、ついに大団円
SFっぽい茄子で始まり、SFっぽく終わる3巻。 インドでひたすら若隠居を考え続ける有野。 ぎっくり腰で動けないときにクマに襲われるオッサン。 お金に苦労してきた高橋に突如渡された100万円当選の宝くじ。 日本にレースにやってきたペペ。 人生って色々あって大変だけど、人生が変わる時ってあるよねと思わせてくれる第3巻です。
1投稿日: 2013.10.14
茄子(2)
黒田硫黄
アフタヌーン
茄子を軸にして、絡み合うオムニバス
1巻のキャラ達が微妙に絡んできます。 親が借金取りに追われて蒸発した女子高生、高橋綾。親戚を頼って引っ越ししてきた先の田舎に、茄子を育てて暮らしているインテリおっさんがいます。 ここに映画撮影がやってきて、しっかり者の高橋は見事に撮影スタッフに潜り込んで・・・必見。 江戸時代では早ものの茄子がご禁制ということで、無茶な武士達が茄子を巡り血生臭い争いを・・・ 高校卒業してブラブラしていた国重はデパートの食品売り場で働き始めた。そして有野はインドに旅に出るという。そんな有野に国重が捧げた餞別とは。
0投稿日: 2013.10.14
茄子(1)
黒田硫黄
アフタヌーン
茄子を軸にしたオムニバス
田舎で茄子を作っている先生と呼ばれるいつも英文学読んでる、オッサン。 メルセデスを乗り回すやり手だが、寝るためだけに田舎にやってくる、キャリアウーマン。 借金取りがついて回る女子高生、高橋。 自転車のロードレーサー、ペペ。 高校卒業してやることも見つからない、でも付き合っているわけでも無い、国重と有野。 力強い画力とほろ苦い台詞がちりばめられた短編たちです。 じつはこれらのキャラ達は巻数が進むたびに微妙にクロスしたりしていきます。 2巻、3巻と進むたび、これってあの時の娘か?とか見返すと楽しいです。 ロードレーサーの話は「アンダルシアの夏」としてジブリによりアニメ化もされています。 気だるい雰囲気を味わいたい時にオススメします。
3投稿日: 2013.10.14
天地明察 上
冲方丁
角川文庫
人生をかけるに値する仕事を得られることは幸せなのだ
生涯をかけねば届かぬような大きな目標を持つ。 逃げたくなるような責務に向かい合う。 根性だけでは無理だ。 好きなことを仕事に出来ることがどれだけ大きな力になるか。
3投稿日: 2013.10.07
機動戦士ガンダムUC バンデシネ(9)
福井晴敏,大森倖三,安彦良和,カトキハジメ,矢立肇・富野由悠季
ヤングエース
ダカール編がよく分かります
新解釈のダカール編です。 アニメ版では省略されすぎて分からなかったロニの悲哀がよく分かる展開になっています。 聖戦の名のもとに殺戮を繰り返す報復の連鎖を断ち切るすべはあるのか。 砂漠の民の厳しい掟の中でロニはその答えを求めますが・・・ 読後に再びアニメ版を見たい気持ちになります。
4投稿日: 2013.10.07
