TANさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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ゴヤ I スペイン・光と影
堀田善衞 / 集英社文庫
非常に懐かしく読みました
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高校生の頃であったと思いますが、朝日ジャ-ナル(だったと思います)に連載されていたものを読んでいた当時のことを思い出しました。おかげで、ゴヤの絵画が好きになり、スペインまで行ってしまったっことも、告白…しておきます。かなり、思い違いをしていた部分もあり、今回、読み直して、修正されました。思い違いをしていたほうがよかったのではないかと思うこともあります。ゴヤが宮廷画家になりあがり、時代の変化に翻弄されてゆく、そんなスペインの黄金時代の、一断面を知ることも、価値のあることと思っています。 続きを読む
投稿日:2016.04.26
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ラス・カサス インディアス史 (一)
長南実, 石原保徳 / 岩波文庫
ラテンアメリカの成立に対する生々しい記述
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歴史で学ぶコロンバスのアメリカ大陸発見以後のラテンアメリカに対する、生々しい歴史が記述されています。宗教家である筆者の、インデイオスに対する活動などの記載から、歴史では学べない色々なことが理解できます…。コロンバス親子が、実際には排除されていたことなども、初めて知ることでした。 続きを読む
投稿日:2016.04.19
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CIAの秘密戦争 「テロとの戦い」の知られざる内幕
マーク マゼッティ, 小谷 賢, 池田 美紀 / 早川書房
特殊強化尋問?
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テロとの戦いのなかで、CIAが禁止されていた暗殺行為に力を入れていく様子が、ホワイトハウスとの関係、軍との関係、パキスタンやイエメンなどの国との関係などをからめて記述されています。オバマ前大統領は、こ…の秘密作戦を指示・強化し、その流れの中でビンラデインの殺害があることが理解できます。遠隔地からプレデ-タを操作する戦闘、民間企業が戦争を請け負っている実態など、今後の戦争を理解する一助にもなるでしょう。 続きを読む
投稿日:2017.03.20
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「乳と蜜の流れる地」から 非日常の国イスラエルの日常生活
山森みか, Ran Levy-Yamamori / スマートブックス
気候的にも社会的にもすみにくい?
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イスラエルといえば、モサド、キブツなど断片的な知識はあっても、詳しいことは知らないというのが現実ではないでしょうか。気候の話から、キブツの最近の傾向、ユダヤ人であることの定義、ユダヤ教への改宗方法、結…婚、出産、葬式など現実的な情報を知ることができます。安息日に、店が閉まり、交通、放送が完全に止まってしまう社会は、我々にとっては想像ができませんネ。家族や一族の安全がすべてに優先するという考え方は、ユダヤ人の歴史を考えれば当然の帰結なのかもしれませんが、神とのかかわりで、いくつかの人生のイベントがある、兵役があることなどは、人の成長を促すよい方法ではないかとも、考えさせられました。 続きを読む
投稿日:2016.10.07
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あしたのジョー(1)
高森朝雄, ちばてつや / 週刊少年マガジン
ジョ-のさりげない気づかい
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ある年代の人達の中では、社会現象にもなった名作です。最後のホセメンド-サ戦に向かうジョ-に対して、愛を告白する葉子を、人目がつかないようにさりげなく気を使うジョ-。この場面が一番好きですね。
投稿日:2015.11.29
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僕たちが親より豊かになるのはもう不可能なのか
リヴァ・フロイモビッチ, 山田美明 / CCCメディアハウス
新自由主義の犠牲者?
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近年の経済活動は、新自由主義(市場原理主義)の考え方に基づいて運営されているようですが、その結果が、格差社会の出現などの、この本に記述されている、アメリカの若者の現状のようです。私の若かった頃とは、色…々な環境が変わっていることが理解できました。一つ気になることは、日本の現状が、アメリカより悪い状態と考えられているような記載がされていることです。経済危機に対して、財政赤字を改善する方向の政策がとられることが多いのですが、それは、社会保障費などの削減として実行され、格差の拡大、経済そのものの縮小につながっていて、むしろ財政出動が必要であるという指摘は、最近目にするようになった論調で、印象に残りました。 続きを読む
投稿日:2016.10.19