
ぬけまいる
朝井まかて
講談社文庫
三十路間近の女3人伊勢参り
女3人それぞれの事情を抱え伊勢参りに着の身着のまま、ろくにお金も持たずに出発することに。 江戸から伊勢までの珍道中です。 途中で、若い娘たちに騙されたり、ひょんな事から出会った男の店で大儲けしたり…。 喧嘩したり、助け合ったり、気心知れた女同士の旅はテンポよく進んでいくのでとても読みやすいです。 ラストはハラハラドキドキの賭場での騒動。 友達っていいなぁって思える作品でした。
0投稿日: 2016.12.12
和菓子のアン
坂木司
光文社文庫
和菓子のようにほんのりと甘さが広がるストーリー
和菓子なら洋菓子のほうが好きだなって思ってましたけど、 和菓子食べたくなりますね。(笑) デパ地下の和菓子屋さん「みつ屋」を舞台に和菓子にまつわる謎解きストーリーです。 みつ屋の店員さんたちがとても個性的。 こんな人たちのいる和菓子屋さんどっかにないかな?
0投稿日: 2016.12.07
時限病棟
知念実希人
実業之日本社文庫
リアル脱出ゲーム
生死をかけた病院からのリアル脱出ゲーム。 とてもスピード感があって、脱出ゲームの世界に引き込まれてしまいました。 ラストは全く予想していなかった展開で、読み手としては「してやられた感」半端ない(笑) この「時限病棟」だけ読んでも十分楽しめるものですが、できれば前作の「仮面病棟」から 読むことをお勧めします。登場人物は全く違いますが、ストーリーはつながっていますから。
0投稿日: 2016.11.29
井伊直虎 女にこそあれ次郎法師
梓澤要
角川文庫
井伊家断絶を救った女城主
徳川四天王のひとり、井伊長政。 彼の活躍は、この井伊直虎がいなければ、なかったかもしれないし、もしかしたら存在すらしていなかったかもしれない。 井伊直虎の生涯は、井伊家の歴史といっても過言でないと思う。戦乱の渦に飲み込まれその中で必死に家を守る。 こんなことが女性にできたのだろうか…。 乱世の世を女の細腕で家を守り抜いた彼女の活躍は、多くの人に知ってもらいたいと思う。 2018年のNHKの大河ドラマで日本中に直虎旋風が巻き起こることに期待したい。
2投稿日: 2016.09.17
万能鑑定士Qの最終巻 ムンクの〈叫び〉
松岡圭祐
講談社文庫
終わり良ければすべて良し
最終巻です。 すべてのピースがはまるところにピタッとはまりましたね。 序盤、かなりふざけた文章だな?とちょっとムッとしましたが、 途中からはかなりストーリーに引き込まれてしまいました。 Qで過去に登場した人たちが登場でちょっと懐かしさがありましたね。 表紙通りにうまくいきましたし。 水鏡さんにうまくバトンタッチできたんじゃないかな?
1投稿日: 2016.08.24
探偵の鑑定II
松岡圭祐
講談社文庫
いろいろ出てきた!!
探偵の探偵&万能鑑定士Qのクロスオーバー作品でありますが、 Ⅱに入ったら、特等添乗員の浅倉絢奈と水鏡推理の水鏡瑞希までちょっとだけど登場。 Ⅰよりはストーリー展開が面白かったですけど・・・、ここまでいろいろなヒロイン出してくると 宣伝かよ?って言いたくもなってくる。 探偵は探偵だけで終了させてほしかった。ちょっと残念ではあります。 莉子のその後、1冊できそうですね。
1投稿日: 2016.05.17
櫻子さんの足下には死体が埋まっている 狼の時間
太田紫織,鉄雄
角川文庫
正太郎 対 花房
今回のお話は2つのストーリー。 1つ目は「集団自殺」、2つ目は内海さんの「部屋さがし」がテーマです。 さて、1つ目のストーリーは正太郎と花房の直接対決。花房が正太郎に集団自殺をする人たちの中から、 ひとりの女性を救い出せという難題を出してきます。 内容はネタバレになるので省きます。なかなかスリリングな展開でした。 そして2つ目のストーリーは内海さんの部屋探し。 ちょっとした幽霊騒動に正太郎は巻き込まれてしまいます。 ラストはなかなか感動的です。
2投稿日: 2016.05.09
守り人シリーズ電子版 2.闇の守り人
上橋菜穂子,二木真希子
偕成社
バルサの心の葛藤がうかがえる
1作目は冒険的要素がかなりありましたが、2作目「闇の守り人」はバルサの心の葛藤を 描いています。どちらかといえば大人向きかな? 所々でダンタへの思いも描かれていて、バルサの人柄がよく理解できたと思います。
0投稿日: 2016.04.28
守り人シリーズ電子版 1.精霊の守り人
上橋菜穂子,二木真希子
偕成社
子供用のお話と侮るなかれ
綾瀬はるか主演でNHKでドラマ化され、それを見たのをきっかけに購入しました。 ファンタジー小説にありがちな想像の範囲からかけ離れたような設定とは違い、 とても分かりやすい世界が広がっています。 個々の登場人物の描写も細かくファンタジーが苦手な人にも読みやすいかもしれません。 一応、児童文学として出されている作品ではありますが、それがかえって読みやすく、 かと言って子供だましのハチャメチャな世界ではなく大人でも十分に楽しめる作品です。
0投稿日: 2016.04.20
探偵の鑑定I
松岡圭祐
講談社文庫
魅力半減
万能鑑定士Qとのクロスオーバー作品。 面白い試みではあるけれど、玲奈の魅力は半減した気がする。 万能鑑定士Qの莉子もしかりです。 つまらないとはいいませんが、少々中途半端な感じですね。
1投稿日: 2016.03.30
