
土漠の花
月村了衛
幻冬舎文庫
2日間の戦闘
あらすじにもあるように、アフリカのソマリアに海外派遣されている自衛隊のチームが、部族間の抗争に巻き込まれ、保護した女性と共に戦闘に巻き込まれ…というお話です。 読み終えた時に2日間の出来事だったんだ!と思うほど次から次へといろいろなアクシデントが発生しそれを隊員たちがひとつづつ様々な方法で解決して行きます。 伏線となる隊員それぞれの人間模様も絡み合い物語の幅を広げています。 現在アフリカで実際に発生している課題を提議しつつ自衛隊の海外派遣の中で発生しうる戦闘というテーマを取り扱うことで改めて戦闘に正義は無いことを実感しましたリアル過ぎ映画化難しいかな。 それにしても、人、死にすぎです。
2投稿日: 2015.06.02希望の地図 3.11から始まる物語
重松清
幻冬舎文庫
復興まで道遠し
東日本大震災半年後くらいからの時間軸から復興に向けて前向きに取り組みを取り上げたまとめた話です。不登校の子供を登場人物にすることでノンフィクションとも違った出来上がりになっています。 読みながら自分を内省したり、いまだに道半ばの復興に憤りを感じたりしつつ、何が本当の支援となるのかもう少しなにかできないか?を改めて考えました。 追記 すいません。自分の思いをうまく表現できていないので上記のコメントになっていますが、良い本です。でも「感動・共感して終わり」の本であってはいけないと思っており実際に少しでも動こうとしている読後感です。
3投稿日: 2015.04.08陰陽師 醍醐ノ巻
夢枕獏
文春文庫
どの物語もおもしろうて
陰陽師のシリーズで、相も変わらず陰陽師の安倍晴明と源博正の話です。 二人が関わる様々な人の念とそれによって興るモノノケがいかに解消されるのか? 読み始めるとあっという間に物語の世界に呑み込まれしまうのです。誠に呪は怖い… このシリーズに必ず出てくるシーンが二人で酒を飲む情景で、読んでて自分もついつい呑みたくなるのです。 何冊かにしか感想を書いていませんが全巻お勧めです。平安の世界を楽しみましょう。
2投稿日: 2015.03.04始祖鳥記
飯嶋和一
小学館文庫
静岡に行きたくなりました
江戸時代に空を飛んだ人の話です。 今で言うとハンググライダーを自分で設計し作り飛んだ、それだけでも十分にすごい話ですが、ご当人がそれをなぜ成し遂げられたのか、その物語が事実なのか?と思うほど興味深いです。 後半は静岡が舞台になるのですが、つい数ヵ月前に訪れた町だったので、この本読んでたら旅もより面白いものになっていたろうな♪と。伝記ではないのですが歴史物として楽しめます。鳥人間に捧げます。
3投稿日: 2015.02.24戦闘妖精・雪風(改)
神林長平
ハヤカワ文庫JA
戦闘機の本です
地球外生命体と戦う地球側の戦隊の戦闘機とそのパイロットを中心に組み上げられたお話です。 戦局を記録し持ち帰ることを最重要任務とするパイロットと戦闘機のペアが危機を切り抜けながら明らかになっていく敵の招待。 戦闘妖精ですが戦闘機がしゃべってなにかをする話ではありませんので期待を間違えると楽しく読めませんのでご注意を。 この先が気になりました。
0投稿日: 2015.01.31陰陽師 瀧夜叉姫(下)
夢枕獏
文春文庫
(上下刊)魑魅魍魎に隠された人の業(ごう)
平安の時代、陰陽師 安倍晴明にからんだ夢枕獏さんの陰陽師シリーズの中のうちで長編ものとなります。 陰陽師とは当時の学者であり、医者であり呪術者でもありそんな陰陽師の中でも名高い安倍晴明に飛び込んでくる依頼を解決していく中で現れてくる人の業や情を表してるのが陰陽師シリーズの面白さだと思います。 今回は一つのストーリーを縦軸に幾つかの横軸がからみあった長編ですのでファンには読みごたえ十分です。過去の陰陽師シリーズの話の伏線もあり、陰陽師シリーズ通して楽しめること請け合です。
0投稿日: 2015.01.22陰陽師 瀧夜叉姫(上)
夢枕獏
文春文庫
上下合わせて読んでくださいね
下巻まで一気に読んでしまいました。 魑魅魍魎に隠された人の業や情を陰陽師安倍晴明と博雅が解いていくのが夢枕獏さんの陰陽師シリーズの面白さだと思います。 今回は長編で軸となるストーリーに過去の陰陽師シリーズの話の一部が伏線となり物語に奥行きが感じられます。 この本から陰陽師シリーズにはまるもよし最初から読むもよし、どこから入ってもこのシリーズ楽しめます。 平安時代と言えば…の人の出てくるこの本面白いです。
3投稿日: 2015.01.22MM9 ─destruction─
山本弘
創元SF文庫
怪獣大戦争!!
三部作一気読みです。いいオヤジがニヤニヤしちゃうシチュエーション満載。楽しめる~ マンガとか映画とかイロイロなしがらみあるので難しそうだけどどなたか挑戦なさらないですかね♪ 娯楽性満点。ウルトラやゴジ・ガメが好きな人、一度お読みください。 前半の神話の話をなんとかこなせば面白ワールドが広がります。
0投稿日: 2014.12.22MM9 ─invasion─
山本弘
創元SF文庫
円谷プロも驚くシナリオ
今回は、宇宙怪獣なのです。しかも重要な怪獣ヒメがコミュニケーションできる。 そりゃあ面白いこと間違いなしです。 ウルトラマンってそうなのかも。 って思える話と最後は次作の展開の予感が… 早く次読も♪ 怪獣特撮ものが好きな人、大好きか大嫌いかに別れると思います。心してお読みください。
2投稿日: 2014.12.17MM9
山本弘
創元SF文庫
怪獣なのです
設定が面白い。 妖怪も怪獣も存在する。 なんだかわからないけど存在する。 科学的に説明つけようとすると大きな矛盾があり、だから説明つかないのはそんな世界の産物だから。 納得です。 かつそれが発生した時からどう対応するかを考えガイドするチームがいるのが気象庁?! 奇想天外ながら読み進めるごとにイロイロな伏線が… 主人公は武器を持てないのも面白いです。 仕立てが弛いようでなんだか作者にからめとられているようなそんな気がする作品です。
0投稿日: 2014.12.16