ももじ読書中。さんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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花咲家の人々
村山早紀 / 徳間文庫
優しい物語です。
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優しい文体でとても優しい物語が紡がれます。
章ごとに主人公は変わりますが、基本は花咲家の皆の周りに起きる出来事です。
章ごとに完結があるので、ちょっとずつ読むのも良いかも。
悪人という悪人は出てこない…、ひたすら優しい世界。
お花たちと言葉を交わせることよりもそちらの方が魔法のような・・・。
ゆったり優しい気分になりたい時に良いかなと思います。
続きを読む投稿日:2016.08.12
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毒見師イレーナ
マリア・V・スナイダー, 渡辺由佳里 / ハーパーBOOKS
怪我だらけ。
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ヒロインは兎に角血まみれ、しかも殆ど自分の血。相手の血もあるけど。
死刑か毒見師かの二択で最高司令官の毒見師を選ぶ。
毒見の仕方を覚えるのは、やっぱり毒を飲まないといけない。辛すぎ。
しかも、命を狙わ…れているときた。
毒よりも怪我で死んでしまいそうな感じです。
最初は本当に普通の(ちょっと特殊技能は持っているけどちょっとだけ)女の子が仲間を作り、努力で鍛えて持前の前向きな性格で時々やさぐれながらも前へ進んでゆく。
テンポよく進むので読みやすいです。
ラブもありますが、それも爽やかに?読めます。二人の関係性は結構猟奇的な気もしますが。
三部作の第一部ですが、きちんと完結しているのでこの作品だけでも読めます。シリーズ的には更に続いてますけれど、それはまだ翻訳されてないですね。翻訳されたら良いな~。と思う良く出来た世界観です。 続きを読む投稿日:2016.08.07
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氷菓
米澤穂信 / 角川文庫
丁度良い時間で読めていいですよ。
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日常系ミステリーとでも言えばいいのでしょうか。
省エネ系主人公が閃きをもとに謎をといてゆく感じですね。
非日常においてミステリーが進むのに対して、この作品はずっと日常に登場人物たちは居続ける。
不思議…な感じです。でも、それが心地よいです。
古典部ですが、古典作品はちっとも出てきません。それに準えて~的な期待はしちゃだめです。
しかし、省エネ系なのに謎の方が舞い込んで来る(巻き込まれる)学生生活、なにそれ羨ましい。
すいません、心の声がダダ漏れました。でも本当に彼らの学校生活は羨ましい。 続きを読む投稿日:2016.08.07
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エチュード春一番 第一曲 小犬のプレリュード
荻原規子 / 講談社タイガ
気軽にはモフれません
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難しい人語を話すモフモフは気軽にはモフれません。残念。
基本的には爽やかに、大体思った通りにお話が進みます。
そこまで悪い人も出てきません。安心です。
ただ主人公達の設定年齢がもう少し若い方が良い気も…します。
本作ではそんな怖い事にはなっていませんが、集団心理と言うか、つられてしまう人間心理はとても怖いな
と思いました。
怖いとか何とか書いてますが、怖い事は殆ど起こらないです。
嫌な思考に走ってしまう私が悪いのです。
殆ど怒らない主人公は凄い。 続きを読む投稿日:2016.07.31
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本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部「兵士の娘I」
香月美夜, 椎名優 / TOブックス
本好きにお薦めする本です。
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転生物ですがご都合主義では無いです。恋愛ものでも無いので安心して読める感じ。チートもほぼ無い。チートどころか最初は貧民、病弱など、大変な事が一杯。私は電子書籍で「兵士の娘」の1と2を纏めて購入した後に…先の話が気になり、なろうへ行って最新話まで。そして紙の書籍が欲しくなり購入。今では近所の本屋で予約して購入(紙の書籍は発売日より前に本屋さんに並ぶんですよね)した後に電子版も購入になりました。丁寧に作り上げられた世界観は物語が進むほどに見事です。
でもなぁ。よもや紙から作ろうとは・・・凄いよ主人公。この巻は紙までたどり着きませんが。
読書は好きだけど、私にそこまでの情熱は無いなぁ。でも、本が無いと生きれないから頑張っちゃう?とか考えてしまいました。一生懸命に生きる本好きの世界の人々は生き生きとしています。
あ、でも衛生面的にこの世界に転生は私は嫌かも。うん無理。 続きを読む投稿日:2016.07.30