ぴんまくさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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京都地図本
京阪神エルマガジン社 / Lmaga Mook
電子書籍で京都観光してみる(その1)
10
京都の観光ガイド本は数々ありますが、京都に行くたびにたくさんのガイド本を持ち歩くわけに行かず、いつもこれだと決めて1冊持ち歩くか、ターゲットの場所の部分をコピーして持って行くかしておりました。
そうだ…、電子書籍だ。ふと思いつき、とりあえず購入してみたのがこの本。しかしながら小生、電子書籍は初めて。しかも老眼が始まっており小さな端末では見えない。10インチのタブレット(すいませんSONYでなく東芝AT700)に仕込んで使って見ました。
新幹線で画面を見ながら計画。ブックマークして。地図で場所確認。説明を読む。心躍る時間帯、旅はこのときがもしかすると最高なのかも。地下鉄バスに乗って、現場に到着。なんか、電子書籍いいかも。でも、残念なことに正月2日では、店がほとんど開いていない。アチャー。
で、書籍としては、メジャーな所をコンパクトにかつ欲張りにまとめ上げている京都初心者でもわかりやすかったです。
残念だったのは、見開きの地図が電子書籍では逆に見づらく、右に地図、左に説明のほうが使いやすいと思いました。これは電子書籍独特の感覚なんでしょうか? 続きを読む投稿日:2014.01.04
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日本酒手帳
長田卓, SSI / 東京書籍
俺、日本酒が大好き。でも、俺、失格だった。勉強させていただきます。
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俺、日本酒大好き。かなり飲む。自他ともに認める日本酒党だった。はず、であった。ところが、何も知らなかった。ただの、飲んだくれの親父でしかなかったのだ。
この本。「手帳」とタイトルされており、全国各…地の主要銘柄の紹介がされている。旅に出たときのお供に最高、と考えての購入でした。が、さらりと記入されている日本酒の基礎知識(この本を読むために最低限必要なこと)が私は全く身についていなかった。つまり、「日本酒を作り出すためののアイテムやら製造工程が、日本酒表記(純米やら吟醸やら山廃仕込みやら)に細かく関係しており、そして何よりもその味、あじわいに深くかかわっている。」そして、日本中の酒蔵は、「独自の味を求め、守り続けと実にさまざまにオリジナルな味を提供している。」まあ、当たり前と言えば当たり前なのだけれども、これらのことについて今まで正しく考えてみたことはなかったし理解もしていない。そんな情報がてんこもりな「手帳」なのである
<飲む・・・・うめー・・・・・うーよったよった・・・・・・いい気持ち、もう最高・・・・・・これ以降は酒に飲まれる>
日本酒とのつながりはそれだけだった。これじゃ、日本酒に失礼でしかなかった。すいませんでした。このままじゃ、この本に記載されている日本酒様を正しく飲むことができない。いかん。このままではだめな日本人になってしまう。
ということで、飲んだくれは、この「手帳」を携えて、正しい日本酒様を理解して、よりいっそう日本を味わい尽くす旅に出るのであった。日本には、こんなに素晴らしい日本酒様があちらにもこちらにもあるのだから。結局、飲みたいだけなのかもしれない。いえいえ、そんなことないですよ。
この本、日本酒を深く愛して理解している人にはすばらしい本となるのですが、私のように飲むことがただ好きなだけな飲んだくれには宝の持ち腐れのような本なのです。手帳といいながら、かなりマニア向けの本なのです。だから、中身は無駄なし、情報どっさり、よくぞここまでまとめてくれました。という内容です。
いつか、この本が本当の宝となるように日本酒の味がわかる男になるのが先か、日本中の酒を飲むのが先か。それが問題だ。しかし、悩んでいてもしかたがないので、とりあえず地元の酒を飲むこととしよう。「蓬莱泉 純米大吟醸 空」は高価なので、今、常用酒としている、「別撰 蓬莱泉」を飲むことにしよう。うめー・・・・・うーよったよった・・・・・・もう最高。進歩なし・・・・・・・・・・だ。 続きを読む投稿日:2014.04.12
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見仏記
いとうせいこう, みうらじゅん / 角川文庫
恋する胸きゅん仏(ぶつ)を探しに行きたくなる本。人生が楽しく幸せになる旅へのしるべ。
2
今まで、仏閣はかなり巡っていたつもりでしたが、数行けば良いのではないことに気づかされました。彼らは仏閣へ行ったとしても目的は仏(ぶつ)。それ以外のたとえば五重塔やら大伽藍やらありがたい教典や仏画は見…向きもしない。仏(ぶつ)のための建物や絵画が話題となってもそれは仏(ぶつ)の為の脇役でしかない。全ては仏(ぶつ)なのだ、仏(ぶつ)こそ全てなのだ。
そして彼らには念持仏ならぬ恋する胸きゅん仏(ぶつ)を心に刻む。仏(ぶつ)に惚れ恋をする。そんなこと今まで思ったことも考えたこともなかった。あー、なんて素敵な人たちだろう。私もそんなふうに、物事をとらえて心の底からのめり込んでみたい。どんなに楽しいことだろう、どんなに幸せなことだろう。それこそが仏閣を巡礼する本当の心得なのかもしれない。
私も恋する胸きゅん仏(ぶつ)を探す旅に出かけることにしよう。でもおいら今のところ甚目寺の十王像+奪衣婆のセットものが好きなんだよね。これは恋じゃないな・・・・・・。
続きを読む投稿日:2014.01.29
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名古屋今昔散歩
原島広至 / 中経の文庫
難度の高いお散歩本(若干のネタバレ)
1
名古屋を愛するものとして気になるこの一冊、かなりのものでした。名古屋に詳しいつもりでしたがおそれいりました。密度が濃いのです。有史以前の話から始まり、当然のごとく名古屋の輝かしい歴史的人物大量輩出の戦…国時代にご挨拶、尾張名古屋は城でもつ江戸時代かと思えば、大名古屋の明治大正昭和を駆け足で、名古屋だけじゃありません。愛知県全域にわたる名所旧跡の新旧比較に歴史談義。もう、お腹いっぱいで食べられないよ。そんなこいー情報に満ちあふれています。でもなんだろう、これじゃ観光のお供でぶらぶら散歩には向かないな。やわらかさがないんだよね(★3つ)。でも歴史好きにはちょっとたまらない。そうか、そうだったんだ、確認に行くぞ。こんなのりで名古屋と愛知を歩きたい人には素晴らしい本だ(★5つ)。実際に電子書籍もって名古屋巡りするには現場にいくまでの情報が足りない。実践向きな本というより読むための本という感じ(★2つ)総合★3つとさせていただきました。でも歴史好きなぴんまくですから、個人的には★5つです。 続きを読む
投稿日:2014.01.29
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日本の呪い~「闇の心性」が生み出す文化とは~
小松和彦 / 光文社知恵の森文庫
そうだよね、呪いは人間の作り出す妄想だよね
1
びっくりした。呪いには、呪う人と呪われる人がいるからその関係が成り立つんだね。当たり前のことなんですけど、ここまできっちり言われてしまうと、そんな事に気づいていなかった自分がはずかしい。
「呪いは…怖いお話だ」、とか、「恐ろしいお話だ」、などと怖い物見たさの期待や、「迷信じみたオカルトのお話だ」「この世にあるはずがない」などと、呪いによる結果がどうこうという部分を取り上げて、否定したり馬鹿にしたりする事なかれ。
小松先生は、「呪い」をこれでもか、これでもかと徹底的に、かつ、フィールドワークも交え、細かく丹念につまびらかにする。その真摯な態度が学術的、堅苦しい文体によって、相乗効果となり、いつのまにやら、ずるずると引き込まれていく。
そして思う。こんな感覚、これなんとなくわかるのは日本人しかいないよね。これぞまさしく、日本の文化だ。見栄えのよいファンタスィックなものの対極にあるというか、日本人の奥底に封じ込められている、「ひとつの本音」の部分というか・・・・・
堅苦しい文章が苦手な人はたぶんついていけません。かなりコアな人たちが読むべき本です。でもこんな本、私は大好きです。たまりません。 続きを読む投稿日:2014.03.29
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見仏記2 仏友篇
いとうせいこう, みうらじゅん / 角川文庫
感想は見仏記1と同じようなものなので、電子書籍として評価してみた。
1
使用機器等、8インチアンドロイドタブレット(yoga)、持ち運びと老眼を勘案して10インチから変更。7インチは無理だ。
まず、書籍には関係ありませんが、readerアプリ、書籍データを外部記憶媒体等…に保存できない。(機器のSONY、readerはできるみたい)こいつは困った。電子書籍の容量はいろいろあるけれども、私の場合は1冊20MBぐらい(自炊も含めて)、今はまだ大丈夫だけど、10冊で200MB、100冊で2GB、なんか不安を感じるのは私だけだろうか。何とか外部記憶媒体(SDカード)にデータ持ってくれないかな。
次ぎに、ページ移動について。基本的に本というのは頭から順番によむので、ぴらりぴらりとめくることができればよいのですが、できれば、一気に目的のページへ飛びたい場合もある。だから、readerの目次がきちんとある書籍はよい。書籍によっては、readerの目次には目次しかなくて、書籍の目次から目的のページに飛ぶものもある。
ところが、この見仏記、注釈についても飛んでくれる。しかも元の位置にもどってくれる。これはいい。注釈へ飛ぶ機能のない書籍もありますからね。自分で必死で注釈を探しですよ。
目次についてもう一つ。書籍目次から飛ぶのいいのだが、戻ってほしいこともある。これも書籍によってまちまち。戻るのもあるし戻らないのも。結局、自分で目次のページをブックマーク。
ネタバレ、見仏記2の「ホモ」話は大爆笑だった。
もしかしたら、このコメント厳重注意かな? 続きを読む投稿日:2014.03.29