かんけつさんのレビュー
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零戦 その誕生と栄光の記録
堀越二郎 / 講談社文庫
一流のエンジニアの文章力に感服
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2013年夏、映画「風立ちぬ」を見て、技術者堀越二郎に興味を抱いて買って読んだ。
挿絵や数式が全くないにもかかわらず、わかりやすく読ませる文章に感服した。しかし、図面とかあればエンジニア同士ならもっ…と簡単にわかり合えるところなのにと思って本屋で文庫本を手にとってみると、紙の本にはきちんと図面が載っていた。作者の筆力か図面なしでもイメージは大体あっていたのだが、やはり図面も載せて欲しかったところである。 続きを読む投稿日:2015.09.15
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夢幻諸島から
クリストファー・プリースト, 古沢嘉通 / 単行本
久しぶりに読んだクリストファー・プリースト作品だが予想以上に良かった
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ベストSF2013海外篇の1位。読んだのは2013年12月末のことだが、積ん読が多いので出た年にすぐ読んだ本というのは珍しい部類に入る。クリストファー・プリーストはサンリオから「逆転世界」が出たとき奇…想に期待しすぎたせいか、世評ほどには楽しめなかった記憶があるので、他には「ドリーム・マシン」しか読んだことがなかった。
この本も、最初は単調な島の観光ガイドぽい描写で退屈しかけたのだが、スライムと名付けられた毒サソリの話が実に恐ろしく、そこからはもうずんずんと読み進めた。
・・・と、そのうち、序文を書いているチェスター・カムストンが何故か死んで葬式までされているエピソードが。
ありゃりゃ、そういえば不死の技術とか、時空がずれる島とかの話があったな・・・
死んだはずの著名人に再会したら自分にそっくりだったとか・・・
不死人の話でもあったのか。
そんなこんなでいろいろあって、とにかく一筋縄ではいかない読書体験だったが、大変面白かった。そんなわけで他のプリースト作品「奇術師」とか「双生児」も読んでみたくなってきた。 続きを読む投稿日:2015.09.05
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有頂天家族
森見登美彦 / 幻冬舎文庫
天狗と人間と狸が京都にて
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狸が語り手となり、天狗と人間と狸が京都を舞台に活躍するお話。
楽しく読み終わった。化ける狸が主人公と言うとジブリの映画「平成狸合戦ぽんぽこ」などを思い出す。あちらに比べると説教臭さはない。
森見登美彦…の本をはじめて読んだのがこの本なのだが、とにかく読みやすかった。
気にいったので「四畳半神話大系」「ペンギン・ハイウェイ」などを続いて読んでいる。 続きを読む投稿日:2015.07.19