oka_1008_jさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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十六歳のオリザの冒険をしるす本
平田オリザ / 講談社文庫
「16歳の冒険」と聞いて私が想像していたものとは全然違う冒険だった
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ラジオに出演していた平田オリザ氏の話が面白かったので書籍を購入。
16歳の冒険といういうタイトルなので、自転車で日本のどこかへ旅をした話を想像してページを開いたので、大変ビックリした。
著者が自転車で…世界一周旅行へ出かけた話なのだ。ドキュメンタリーなので小説の様な盛り上がりはないが、淡々とどこで何があったか?それをみて何を感じたがが語られている。
世界一周旅行をしている小説ではあるのもの、語られている話は日常的な感性で書かれているのでどこか異国の話という感じがしない。
この本を読んで、平田オリザ氏の両親について興味を持った。
だって16歳で世界旅行に行くのをOKするなんて。
続きを読む投稿日:2016.12.18
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百貨の魔法
村山早紀 / ポプラ社
奇跡の成分は人の優しさでできている
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星野百貨店で働く人とお客さんの織りなす心温まるストーリー
派手さはないが、安心して読める。
物語の中で起きる事は確かに奇跡何だけど、
ああ。実際にこういうことはあるかもしれないと思わせる。
…
良い事も悪いこともあるけれど、もし現実世界で使える魔法があったなら、こんな感じだろうと思わせるのが良かった。 続きを読む投稿日:2018.03.31
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天使の柩(天使の卵シリーズ)
村山由佳 / 集英社文芸単行本
再生の物語
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天使の卵の様な鮮烈でみずみずしい恋愛小説とは印象が全く違う。でも悪くない読後感。
登場人物により人間味を感じた。主人公の容姿に対する葛藤や、呪いとも思える様な親子関係を通して、主人公がより現実的な存在…感をもって迫ってくる。
どんなにボロボロになっていても自分を認めてくれる誰かがいるだけで救われる事がある。
そんな前向きな気持ちになれた本。
果たして歩太が幸せになれたかどうかについては、自分としては謎のままですが。 続きを読む投稿日:2015.09.08
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10年後の教室
山内祐平 / 日経BP
十年後ではなく、現状どうなっているかの話
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名前負けしている印象を受けたので星3つ。
現在アメリカで普及した、カーンアカデミー等の紹介に留まっていると感じた。
ICTを活用した場合と、しなかった場合の学力の分析についてもう少し分析が欲しかった…。
今のICTを活用している教育にどんなものかを舐めるのには良いと思う。
ただ、サルマン カーンのted talkと比較するとワクワク感と衝撃が少なかったと感じる。 続きを読む投稿日:2016.06.01
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ホビープログラミング入門(日経BP Next ICT選書)
日経ソフトウエア / 日経BP Next ICT選書
いろいろ遊べる内容が満載
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紹介文の1部〜7部の内容を見てわかる通り、幅広い内容を扱っている。
ラズベリーパイやSphero、さらには3Dプリンタといったハードウェア色が濃い部と、Unity 3Dなる総合開発環境使った3Dグラフ…ィックコンテンツの作りかの紹介まで読むだけでも楽しめた。
どの部でも、PC一台とモノがあれば実際の演習を出来るようになっているので興味のある内容については実際に自分で試すことが出来る。
個別の内容については、どうしてもそれを詳しく扱った書籍よりも情報量は少ない。でも載っている内容が少ないからといって薄いわけではなく、上手く美味しいとこ取りをしていると感じた。
プログラミングの覚え始めくらいの人でも、遊び感覚で出来ることがいっぱい載っているので楽しめた 続きを読む投稿日:2016.05.15
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サッカー データ革命 ロングボールは時代遅れか
クリス・アンダーセン, デイビッド・サリー, 児島修 / 辰巳出版
ゴールの価値は一定では無い!!
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サッカーで、ゴールの価値が変動すると言われて、興味を惹かれた本。
ゴールの価値は、1点で価値は必ず1点だと信じていましたが、「サッカーの目的はゴールを決めて勝利をすることであり、シーズンでの成績を残す…ことだ」と言われれば、なるほど1点目と4点目のゴールの価値が異なると予想できる。
そのほかにも、シュート数は多ければ多いほど良いのか?
成績の上がらない監督はなるべく早く更迭すべきなのか?
高額のストライカーは無理をしてでも雇うべきなのか?
といった疑問に対してデータ分析によって事実を明らかにしてくれる。
統計学の手法を用いた分析で、サッカー界で常識とされていた事実に鋭く切り込んでいく。
ゴールの価値を分析することで、メッシの様なスターストライカーの働きとディフェンダーの働きが勝利に対してどう影響を及ぼすかを考えることが可能になり、勝つ為には、多額のお金を積んで、スターを揃えるか、ディフェンダーの補強をするか?選手の育成をするか?クラブ運営に関わる問題にまで、ピッチ上の分析を通して鋭く切り込んでる。
基本的にはサッカーに関する本だけれども、サッカーの監督がどうチームのマネジメントを行い、それがピッチ上でどう現れたかについても分析を行っている。監督のマネジメント分析ではサッカーの枠を超えて、ほかの競技にも共通する示唆が多く含まれていた。
例えば、プレーでも人格的にも優れた選手が、他の選手に与える影響は大きく、優れた選手が他の選手の能力を引き上げようと努力した場合、チームが負けなくなる確率が上がる。逆に、プレーだけに優れていても他者を引き上げる努力をしない選手のいるチームは、負ける確率が上がってしまうのだ。監督は、そういったことを踏まえて補強の判断をする必要がある。
こういったマネジメントの影響を数字を元に明らかにしている点で、この本はサッカーに関心のある人だけでなく、ラグビーなどの他の競技者、さらにはビジネスマンも興味深く読めると思う。 続きを読む投稿日:2016.04.23