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スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン―人々を惹きつける18の法則
カーマイン・ガロ, 井口耕二, 外村仁 / 日経BP
この本を一言で表すなら「君も技術を習得すれば、スティーブ・ジョブズになれる。」だ。
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亡くなったスティーブ・ジョブズといえば、業績が悪化したアップルを立ち直らせた優秀な経営者。数々の魅力的な製品を生みだしたデザインセンスの持ち主。そして、彼が行う魅力的なスピーチからなるプレゼン。これら…が、あげられるだろう。
我々が彼のように会社を興し世界的大企業に育てることも、iPhoneのようなヒット作を生み出すことも現実的には考えて非常に難しい。しかし、彼の魅力的なプレゼンだけは技術を学び練習することで実現できる。
iPhoneを真似て製品を販売すれば非難さるが、逆にプレゼンに関してはジョブズの真似をした方が評価される。プレゼンを素晴らしいものにしたいと頭を悩ませている者にとって、朗報のなにものでもない。
ジョブズがプレゼンを計画するうえで、どのような考え方をもっていたのか。実際のプレゼンでどのような技術を盛り込んだのか。そして、ジョブズの真似をして、プレゼンを成功させた話しが描かれている。
そして、もう一つ大事な要素が練習である。「えー、練習しないといけないの?」と、嘆いた人は諦めよう。なぜならば、ジョブズは、練習を非常に重要視しているからだ。練習を続ける秘訣はただ一つ。それは、プレゼンを大好きになることである。
さて、あなたがプレゼンを行う理由は何か。あなたの考えを相手に伝えるため。素晴らしいアイデアを知ってもらうため。それとも、素晴らしい商品を世に知らしめるためであろうか。それが理由ならばそこには、喜びがある。ならば、大好きになれるはず。
もう一度、繰り返そう。ジョブズのようなプレゼンを行う為には、カリスマは必要ない。必要なのは、技術であり、練習なのだと。 続きを読む投稿日:2014.12.13
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反論する技術 弁護士だけが知っている
木山泰嗣 / ディスカヴァー・トゥエンティワン
反論は敵対行動ではなく、コミュニケーションのひとつである。
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反論のイメージは、ほとんどの人が相手と敵対する行為と思っているのでないだろうか。本書では、反論とは敵対行為ではなくコミュニケーションの一つであると言っている。
確かに反論が敵対行為だと思い込んでいれば…、相手の意見に異議があってもそれを口にすることができない。嫌われたくないから異論を口にすることができない。立場が対等ではないため口を挟むことさえできない。本書は、こんな経験がある人にこそ、手に持ってもらいたい。
反論の技術はシチュエーション毎に例が載せてあり、また著者も全ての技術を使う必要はないと言い切っている。そのため、難易度の低いものから行うのも良し、この技術は嫌いだから、使わないこともありである。
自分にとって役に立つと思ったのが、先方が都合が悪いところを隠してこちらを納得させようとする場合や、同じく都合が悪いから話を逸らそうとした場合の対処方法である。また、皆にも経験があるであろう、時間だけ消費して議論がまったく進まない会議にも反論する技術が有効である。
反論する技術とは、自分の意見を伝えるためのコミュニケーションに対する心構えと方法論であり、誰にでもすぐに行えるものである。 続きを読む投稿日:2014.12.13
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プロ弁護士の勝つための思考力
木山泰嗣 / PHP研究所
思考は一つに固定するな!!
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著者の木山氏は、弁護士であり弁護士の職業で培われた考え方、つまり思考についてのノウハウを本書で語られています。
まずは、思考は一つに固定をするな。物事の判断を下すためには客観的な思考は非常に大切だが、…法廷では主観的な思考ができないといけないそうです。
この客観的と主観的を養う方法が、紹介されています。
思考は一つに固定するな!ですが、10通りの思考について語られています。「観察思考」「想像思考」「遮断思考」「客観思考」「立場逆転思考」「学習思考」「目標達成思考」「比較思考」「成長思考」「予測思考」の10の思考です。
観察思考は、目に見える物が必ずしも本当に大切な物とは限らない、それを観察から予測するということです。事例としてTVでのスポーツで観客数を当てたり、タクシーを乗るの時に運転手の性格を当てるなど薦めています。こういう定点観測を行うと、球場の観客動員数が地域によって違う。タクシーの運転手の傾向が地域によって違うなど見えてきます。その時初めて、おもわぬ発見ができます。
想像思考は、人の話を聞く場合は必ず相手の立場をは何かというフィルターを通すことです。例えば、自分と反対の意見を述べている人が必ずしも自分と敵対していると決まっていませんし、逆に自分の意見に賛同してる人が、自分と同じ理由で賛成しているとは限らないということです。
遮断思考は、意味の無い思考は捨てるということです。昨今は情報社会ではなく、譲歩過多社会となっています、全ての情報を網羅することは不可能であり、それを行うことは他人の人生を生きることに繋がります。まずは、自分の人生に集中するため何が必要か明確にすることが大切です。
客観的思考は、動かしがたい事実を認めることです。本書では、自分を客観的に認めるために自分の発言を録音や録画で見直すことを推奨しています。
立場逆転思考は、所謂、自分が相手の立場にたって考えることです。試験を受ける時、出題者はなんでこのテストを御作成したのか考えると、解答のみつける一つの手がかりになるという例題あげていました。また、男女の立場の違いは、男目線ならば渡辺淳氏の本を、女目線ならば林真理子氏の本を読めと薦めています。
比較思考は、両極端から考えることです。二項対立とも言われており、「現在」と「過去」、「基本」と「例外」、「大きく」と「小さく」、「刑法」と「民法」等です。思考の初期には非常に有効な考え方です。
成長思考は読書を勧められていました。初読で達成感を得られる本は基本的に素晴らしい本とのこと。そして、つまらない本は時間の無駄であるため、読むのはやめろと言われています。
また、成功者の努力はしてないという言葉は真に受けるなとも忠告しています。成功者はこっそりと自己啓発の一環として、思考トレーニングは必ず行っている。
予測思考は、自分が発表やレポートを行う時は、必ず聞き手や読み手の反論を予測して織り込むことです。
この本からは、相手の立場を考えろと二項対立の考え方が非常に参考になりました。
特に、相手の立場を考えろは相手の言葉の真偽や何を伝えたいのかに集中していた自分にとっては、立ち位置に無頓着だったことに気づかせてくれました。
二項対立ですが、両極端から思考するという考えは今までありませんでした。即、問題点はどこだとスポット的に考えるクセが当たり前になっていたことに気づかせてくれました。
この二点を発見できた時点で、この本は自分にとっては良書です。
最後に弁護士という職業の見方もこの本は変えてくれました。 続きを読む投稿日:2014.12.07
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良い習慣、悪い習慣―世界No.1の心理学ブロガーが明かすあなたの行動を変えるための方法
ジェレミー・ディーン, 三木俊哉, 大野正勝 / 東洋経済新報社
習慣はすぐに身につく、問題はそれが良いか悪いかなんです
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習慣は行動のルーティン化であり、意識をそれにもっていかれなくても仕事ができる良い面があるが、現実を無視する悪い面がある。と、本書では言っています。
さて、ルーティン化ですが、辞書によると「きまりきった…仕事」「日々の作業」とあります。
そう習慣とは同じ事を繰り返すことで形成されるものなのです。したがって、習慣化じたいはそれほど難しいことではありません。
では、なぜ、悪い習慣に人々は悩まされるのでしょうか?
ほとんどの人は、悪い習慣は止めたいと思っているのに止められない。最近ではインターネット依存もこれに入りますね。
この本では、習慣にまつわる根拠のない話や、人と鳩の習慣は実は同じ、習慣には思考パターンが影響してるなどを混ぜて悪い習慣がなぜ止められないかの原因を暴いています。
結論からいうと、悪い習慣を無くすことはできません。
でも、悲観することはありません、なぜなら、悪い習慣は良い習慣で書き換えることができるからです。今まで悪い習慣を止められない人は、無くそうという努力はしても、良い習慣で上書きしようという考えはなかったのでないでしょうか。
本書では、良い習慣の構築や悪い習慣を上書きする時に、抵抗する感情に対しての対処も書かれています。 続きを読む投稿日:2014.11.29