konohaさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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幻魔大戦 1 幻魔宇宙
平井和正 / 角川文庫
生賴範義イラストの角川文庫版が奇跡的に復活
5
初めて読んだとき、こんなにも凄い小説があったのかと衝撃を受け、何度も読み返してきました。
元もと、当時スタートした「真幻魔大戦」を補完するために漫画版を小説として書き始めたものが3巻の途中から漫画版と…は変わってきて、4巻からは漫画版とは全く違った展開をたどります。
そんなわけで、3巻まではプロローグと思った方がよいでしょう。4巻から本格的にスタートとなります。
3巻までは漫画版と同様に宇宙の破壊者である幻魔に対して、地球の超能力者が集まって超能力で戦おうという話ですが、4巻以降は超能力では地球を救うことはできないという方向へ向かいます。主人公の東丈は救世主への道を歩むのですが・・・まったく予想もできないような展開をたどり、驚かされたものです。
「地球樹の女神」改竄事件の後、平井和正さんは角川文庫から撤退してしまい、復刊されることはないと思っていた生賴範義イラストの角川文庫版が奇跡的に復活。何か状況に変化があったのだろうか?
1月17日、76歳でお亡くなりになりました。もう新作を読めないのが残念でなりません。ご冥福をお祈りします。 続きを読む投稿日:2014.12.03
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儚い羊たちの祝宴
米澤穂信 / 新潮文庫
非情で残酷・・・そして衝撃的なラスト
4
上流階級のお嬢様が集う読書会「バベルの会」にかかわる5つの事件だが、基本的に独立したストーリーである。
いかにも上流階級のお嬢様然とした文章で綴られているが、非情で残酷な登場人物たち。
そして、衝撃的…なラスト・・・
特に「玉野五十鈴の誉れ」のラスト1行は秀逸である。
「うまいな~~~!」
「こういうオチか~~~!?」
思わずネタバレしたくなってしまうラストである。 続きを読む投稿日:2014.11.28
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ピルグリム〔3〕 遠くの敵
テリー・ヘイズ, 山中朝晶 / ハヤカワ文庫NV
意外にも愛あるストーリー
2
まったく一筋縄ではいかないが、それでも〈サラセン〉を追い詰める〈ピルグリム〉。
テロリストとスパイ。非情な世界であるが、愛のあるストーリーであるところがいいところ。
続編が書かれたら読みたいものだと思…っていたら、最後は続編もありそうな終わり方。なんと、このシリーズは三部作になるらしい。次作にも期待したい。 続きを読む投稿日:2014.11.16
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ピルグリム〔1〕 名前のない男たち
テリー・ヘイズ, 山中朝晶 / ハヤカワ文庫NV
2人の天才の戦い
2
悪魔的なテロリスト〈サラセン〉による恐るべきテロ計画。
それを阻止するために、元アメリカ諜報機関の男〈ピルグリム〉が呼び戻されて追跡する。
どちらも天才的な人物であり、それゆえに想像を超えた展開をたど…る。
非情な世界のサスペンス小説であるが、意外にも愛のあるストーリーでもある。
全3巻に及ぶ長編だが、ストーリーを追っていくうちに引き込まれていって、一気に読んでしまった。 続きを読む投稿日:2014.11.16
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ピルグリム〔2〕 ダーク・ウィンター
テリー・ヘイズ, 山中朝晶 / ハヤカワ文庫NV
恐るべきテロ計画とその追跡
2
1巻では、〈ピルグリム〉と〈サラセン〉のバックグラウンドが語られる部分が多かったが、2巻からはいよいよ本格的に進行する。
〈サラセン〉の恐るべき計画が明らかにされるが、彼の名前もわからなければ、どこに…いるのかもわからない。ほとんど追跡不可能かと思われる相手を追う〈ピルグリム〉。
読み進めていくほどにおもしろくなる。 続きを読む投稿日:2014.11.16
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武士道シックスティーン
誉田哲也 / 文春文庫
武士道とは
1
「武士道シックスティーン」は高校女子剣道をテーマにした小説で、「武士道セブンティーン」、「武士道エイティーン」と続くシリーズをなしている。宮本武蔵を心に師と仰ぐ香織は敵を斬るのが目的というような怖い女…子高生だが、早苗はまったく対照的でお気楽不動心の持ち主。全く対照的なこの2人が主人公である。
剣道にまったく興味がなくても、この小説はおもしろい。タイトルに「武士道」とあるように、単に青春・スポーツものの話ではない。主人公の香織も武士の仕事は相手を斬ることではなく、戦いを収めることであると身をもって学んでいく。単に強くなるのではなく、確かに成長しているな~
というわけで、楽しくて、全3巻、あっという間に読んでしまった。 続きを読む投稿日:2014.07.04