
恋文・私の叔父さん
連城三紀彦
新潮社
恋文・私の叔父さん
いわゆる髪結いの亭主の物語『ピエロ』が一番印象に残った。男女の仲は騙し騙されで成り立つ場合が多い。
0投稿日: 2014.07.04小説帝銀事件 新装版
松本清張
角川文庫
小説帝銀事件
66年前の1月26日に12人の一般人が毒殺された事件のドキュメント。逮捕された画家の平沢貞道の当日の足取りを分刻みで徹底的に検証している。 死刑が確定した後に病死した平沢だが、薬物の知識がゼロの画家を良く逮捕したもの。戦後直後のどさくさで、毒物は苦もなく手に入った時代の話だ。 元731部隊の関係者説など出るが結局結論は出ないままで終わる。ちなみにWikiなどによると取り調べ中の平沢に対してあった、警察の拷問による自白説には何故か全く触れていないのがスッキリしない。
0投稿日: 2014.01.24サキ短編集
サキ,田内初義
グーテンベルク21
サキ短編集
代表作「開いた窓」「スレドニ・ヴァシュター」の2編が味わい深い傑作。 機会があれば何度でも読み返したくなる魅力がある。
0投稿日: 2014.01.19クイーン検察局
エラリイ・クイーン,青田勝
ハヤカワ・ミステリ文庫
クイーン検察局
エラリー・クイーンのショート・ミステリー集。難事件はあまり無いけど、手軽に楽しめるのがいい。
1投稿日: 2014.01.17人形はなぜ殺される
高木彬光
光文社文庫
人形はなぜ殺される
中盤で犯人が分ってしまった。 今時マジックは流行らないのでピンと来ないが、当時は映画や演劇並の娯楽だったのだろう。
0投稿日: 2014.01.14帽子蒐集狂事件
ディクスン・カー,宇野利泰
グーテンベルク21
帽子蒐集狂事件
前半はかなり退屈。後半からはフェル博士のキャラ全開。トリック的には普通の作品。
0投稿日: 2014.01.12ブラウン神父の純智1
チェスタートン,橋本福夫
グーテンベルク21
ブラウン神父の純智
3度目の読了。神父の時々本筋から外れる講話に慣れると、これほど面白いミステリーはない。 クリスマスの犯罪「飛ぶ星」が美しい。
0投稿日: 2014.01.08太陽の黄金の林檎
レイ・ブラッドベリ,小笠原豊樹
ハヤカワ文庫NV
太陽の黄金の林檎
散文詩のように美しい「山のあなたに」、極上のメルヘン「四月の魔女」、正統派SFの表題作と色々なスタイルの短編が楽しめる。
0投稿日: 2014.01.02ナポレオン狂
阿刀田高
講談社文庫
ナポレオン狂
手抜きなしの傑作短編が並ぶ作品集。毒ばかりではなく、ゴルフの話のような大笑いできる作品も。
1投稿日: 2013.12.301ドルの価値/賢者の贈り物 他21編
O・ヘンリー,芹澤恵
光文社古典新訳文庫
O・ヘンリー短編集
全てが恋愛話ではないけれど、ストレートな終わり方をしない捻りがある短編集。 有名な「賢者の贈り物」はクリスマスの美談として最高だけど、今時のカップルだったら最後には大喧嘩になりそう(笑) 「1ドルの価値」はちょっとコミカルな西部劇。そして「最後の一葉」は、あまりにも老画家が可哀相。
2投稿日: 2013.12.28