cozycozyさんのレビュー
参考にされた数
50
このユーザーのレビュー
-
神様が殺してくれる
森博嗣 / 幻冬舎文庫
ロードムービーのような美しいサスペンス
1
久しぶりの森博嗣作品。淡々と描写され、淡々と進むストーリーが、ロードムービーのようでもあって美しい。登場人物が外国人なので、モノクロの描写も似合うと思ったし、思い描くシーンはリオン以外はほぼモノトーン…の映像。ラスト数ページの展開がスリリングであるのに、どこか詩的な印象を受けたのは聴いてた音楽からかな。ゴリラズの新作の音楽がなぜか本とマッチしていた。衝撃のラストは賛否両論あるかもしれないが、個人的に好き。久しぶりに衝撃を受けた。 続きを読む
投稿日:2017.05.16
-
セトウツミ 7
此元和津也 / 別冊少年チャンピオン
どの巻も期待を裏切らない面白さ
0
「お前、寝不足のOLのファンデーションよりノリが悪いな」毎回書くけど、安定して面白い。電車で呼んだらこらえるのがつらい。座って話をしてるだけなのに、もう7巻。いろんな伏線があったり、風刺がきいていたり…読み応えもある。今回は、いつもと違い、次巻が気になる終わり方。「コーヒー豆よりひいたわ」 続きを読む
投稿日:2017.04.28
-
楽園のカンヴァス
原田マハ / 新潮文庫
ドキドキワクワクの美術ミステリー
0
「この絵の中に、君の友達がいる。そう思って見ればいい。それが君にとっての名作だ。」「アートを理解する、ということは、この世界を理解する、ということ。アートを愛する、ということは、この世界を愛する、とい…うこと。」主人公の父の言葉に共感。ストーリー展開にドキドキさせられ、わくわくしながら読めた。ルソーへの愛に溢れた内容で、実物の絵にまた会いに行きたくなった。というか、実物の絵をじっくり感じた後に読んで、それからもう一度実物を見たい。「夢」が無理でも、ルソー作品で。美術館と動物園と植物園に行きたくなった。 続きを読む
投稿日:2017.03.08
-
本日は、お日柄もよく
原田マハ / 徳間文庫
言葉の力
1
文字の力もすごいけど、その場限り一回勝負のスピーチの力もすごい。文字や言葉の力に敬意を抱く自分としては、とても興味深いスピーチライターの仕事の話。結婚式のスピーチ、お客や会社を動かすためのコピーライテ…ィングの話から、途中からは選挙の対決に。選挙戦の対決は緊張感があって面白い。相手の状況や、キャッチコピーがどれだけ使用されてるかとか、情報戦にワクワク。想像がつくストーリーですが、期待通りで十分楽しい。安直なストーリーですが、十分ワクワクできるし泣ける。暖かい気持ちになれる本でした。この作者の文章が自分に合っているのか、するりと世界観に引き込まれて気持ちいい。 続きを読む
投稿日:2017.03.08
-
そして誰もいなくなった
アガサ・クリスティー, 青木久惠 / クリスティー文庫
名作はいつ読んでも名作だった
1
25年ぶりに再読したけど、名作は色褪せないことに改めて気付かされる。ミステリー好きでもそうで無くても、多くの人に読んでもらいたい作品。再読でもハラハラドキドキしてしまう。有名過ぎて読まない人が多そうな…のが残念。ふと、綾辻行人の「十角館の殺人」も25年ぶりにも読みたくなった。どちらも名作やし、両方セットで読んでもらいたい。 続きを読む
投稿日:2017.03.08
-
ジブリの仲間たち
鈴木敏夫 / 新潮新書
ジブリの想いを知ると映画が様々な視点で楽しめる
0
宣伝を通じてジブリ映画の裏事情がいろいろと知れて面白かったし、監督だけでなくジブリに関わる人達すべての映画への熱い想いを改めて感じることができた。『宣伝の本質は、歩いてまわって仲間を一人ひとり増やして…いく作業』『ジブリの目的はヒットの量産やお金儲けではなく、映画を作り続けること』高畑勲監督は、宣伝と本編に矛盾が出ないように徹底的にこだわって、宣伝を変えられないなら本編を変えてしまうというところに、自分の考え方の筋を通す頑固さをすごい感じた。昔のジブリ映画をまた映画館で観たい。 続きを読む
投稿日:2017.03.08