もう一度キスから
火崎勇, 北沢きょう
もう一度キスから
火崎勇,北沢きょう
SHY NOVELS
結構いますよね、峰岸みたいなタイプ。
大杉が自分に従順なことをいいことに、彼を振り回してばかりの峰岸。 前触れもなく、大杉が姿を消してから初めて自分の気持ちに正直になったものの 失ったものは大きく、立場が逆転し峰岸が「待たせる側」から大杉の連絡を「待つ側」に。 五年後・偶然再会したものの、大杉からは現在進行形の恋人を紹介されるわ 彼に内緒のセフレ扱いされるわ・・・ 自分が大杉にしてきたことを、そのままそっくり峰岸がされてしまうのは自業自得。 峰岸(攻)からの視線で物語が進むのですが、再会した後の峰岸の心情は 五年前の大杉の心情なのですねぇ・・・ 再会してからの峰岸の猛アタックも、疑ってしまって素直になれないのも頷けます。
1投稿日: 2014.09.01義父26歳、俺17歳、キケンな二人暮らし
市瀬美咲, 幸村佳苗
義父26歳、俺17歳、キケンな二人暮らし
市瀬美咲,幸村佳苗
B-cube
まい子さん、ステキです。
主人公・貴広が義父・薫と二人きりの生活の中で 薫に対する自分の気持ちが恋であることに気づきますが、 最初は、その気持ちを薫に伝えるつもりはなかったのではないかなぁと感じました。 しかし横槍を入れる薫の友人・粕谷が、貴広に家を出て独立して薫を自由にしてやれと 言い出したことで二人は急接近することになり・・・ 文章には描かれていないですが、粕谷は薫に気があったかもしれませんね 彼の言動の端々にそんな感情が伺えます。 作品中にはちょこっとしか登場しませんが 貴広の母・まい子さんはステキですねぇ・・・ たぶん薫が「男性しか愛せない」ことを知りつつもプロポーズして 家族運がない薫に家族を持たせてあげようとした気がします。 (薫が家事全般ができるってところも気に入ったのでしょうけど) おそらく、このまま二人は末永く仲良く暮らすんでしょうね。 この先、貴広が社会人になったときの二人の話も読んでみたいです。
0投稿日: 2014.08.31
いとしのムーコ(1)
みずしな孝之
イブニング
猫派寄りの私も癒されましたぁ (^-^)
アニメで見て面白かったので、紙の書籍をレンタルして読んでとっても癒されました。 飼い主こまつサンとムーコの距離感がとても良いですねぇ ムーコのバカっぷりに顔が緩みっぱなしでした。 心がギスギスしている時には、ムーコの日常を見てクールダウンしましょう!
1投稿日: 2014.08.16
素顔を隠して
ダイアナ・パーマー,仁嶋いずる
MIRA文庫
2時間ドラマというより、連続ドラマで見てみたい。
私がこの作者さんの最初に読んだ作品がこれでした。 6年前サイラスの母から罠に嵌められ、さらに愛する彼からも信じてもらえず、絶望したまま町を出たメレディス。 物語は、6年後亡くなった大叔母の遺品を整理しに帰郷したところから始まりますが、それは表の理由。 裏ではサイラスを貶めようと、着々と復讐の準備を進めて行きます。 復讐は見事に成功します・・・日本的にいくと、最後にメレディスが躊躇して復讐を止めてしまうという2時間ドラマ的展開を想像してしまいますが、この作者さんはそこが違います。 徹底的にサイラスが精神的ダメージを負わされます。 復讐の成功により、メレディスが秘密にしていたことが彼に知られてしまって、彼に更なる悲劇が・・・これが前半。 ここまででもう話に引き込まれました。 しかし、そこはハーレクインなので・・・後半はサイラスが自分の非を認め、メレディスに再び接近するという事に なっていくわけですが、そこでもまたメレディスとサイラスが思っても見なかった事件に巻き込まれて・・・ 最後まで飽きさせない話の展開はさすがです。 あらすじだけを読んでいると、主人公のメレディスは復讐に執念を燃やす怖くてキツイ女性のイメージですが 実はキュートで可愛らしい女性。 そこにサイラスが惚れ込んだんですね、たぶん。
0投稿日: 2014.07.16
龍の宿命、Dr.の運命 龍&Dr.(10)
樹生かなめ,奈良千春
講談社X文庫
清和、組長を襲名す。
氷川と夫婦になった清和。 ようやく幸せなスタートを切ったかと思いきや、 極秘だった実父・眞鍋組長の病状が幹部組員たちに知れ渡り 予定より早く組長襲名となった清和だったが、 清和の組長襲名に不満だった一部の幹部に謀反の動きがあるなど前途多難な先行き。 シリーズの中の一つの大きな山場と言えるのではないでしょうか? 今回は清和の裏の顔(ダークな部分)が出てきます。 結果を急ぐあまりに少々先走ってしまった感があり、それによって危機的状況に追い込まれますが 義父・橘高の長年の経験と機転によって無事に収まります。 清和の潔癖さが起こした危機・・・若さと経験不足ゆえのことでしょうが この先彼が義父・橘高のように経験を積み、白と黒だけではないグレーの部分も認められるような 大物になって欲しいなぁと思いました。 氷川先生が、今回ちょっと大胆な行動に出ます。 もちろん清和君を想ってのことなんですが、この行動は清和や義父・橘高を驚かせ 橘高の妻である義母・典子や眞鍋組・姐に大いに気に入られる事態になりました。 氷川先生は無意識のうちにやってしまった事と本の中で話していますが 無意識にあんなことをするなんて・・・ヤクザより怖いかも。
0投稿日: 2014.06.13
ねむりねずみ
近藤史恵
東京創元社
モヤモヤが残る物語。
全体を読むと、中村銀弥に起こった悲劇が事件の始まりであるのはわかります。 しかし、話しがいきなり先輩役者・小川半四郎の婚約者・河島栄の怪死事件に 視点をずらしてしまったせいで、話が散漫になってしてしまった感じがします。 それによって物語全体がボヤけてしまった感じでとても残念です。 後半の事件の真相がわかる過程もちょっと雑な感じがします。 それとリアルな話ですが、河島栄が発見されるまでの「空白の時間」はありえないかと・・・ 実際、歌舞伎座とかで舞台公演を見た経験のある方はわかると思います。
0投稿日: 2014.06.11
体を壊す10大食品添加物
渡辺雄二
幻冬舎新書
神経質な方はご注意を。
読んでいる最中から、より一層商品の原材料一覧をじっくりと見る習慣がつきました。 本編の中の注意する(というかできるだけ食べないようにする)添加物に神経質になりすぎると コンビニやスーパーの商品がほとんど買えなくなってしまうのでご注意を。私もその一人。 ジャンクフード好きだけど、スーパーやコンビニで商品を一旦手にとるものの 裏の表示を見て棚に戻すことが増えてしまいました。 我慢できないときもあるので、時々買って食べてしまうけど・・・
0投稿日: 2014.06.10
龍の初恋、Dr.の受諾 龍&Dr.(9)
樹生かなめ,奈良千春
講談社X文庫
氷川のギャップが面白い。
主人公の二人・氷川先生と清和の再会から、目出度く?恋人生活をスタートさせるところまでが描かれています。 ・・・清和が属している真鍋組が主な舞台なので、ハードなストーリーなのかと思っていたのですが 氷川先生が清和に対しての接し方が、彼が幼かった頃のまま、姉さんが弟に話しかけるような感じで 「清和くぅ~ん」・・・美人な氷川が、眞鍋組・次期組長候補のエラ~い清和に対しても説教してしまうなど、 病院での勤務態度とは全く違う氷川のお馬鹿っぷりが満載の楽しい話でした。 氷川の話し方が少し気になるものの、次の巻も楽しく読めそうです。 表題の作品の他一編は、清和が学生時代だった頃の話。 現在の清和の片鱗が描かれています。 氷川への想いが”恋”だと気づかないものの、この感情が何なのか気になっている清和。 本編とは違いコメディ要素はありません。
1投稿日: 2014.06.08
妖奇庵夜話 人魚を喰らう者
榎田ユウリ,中村明日美子
角川ホラー文庫
脇坂君、大活躍です。
シリーズ三作目。 主人公・洗足伊織から、いつも叱られっぱなしの癒し系キャラ・脇坂君ですが、 今回は彼を主軸にストーリーが進んでいます。 今までのシリーズからすると「大活躍」と言えるでしょう。 そして、今回から新しく脇役妖人・甲藤が一人登場します。 脇坂君と違って態度とマナーが悪い彼は、伊織にお灸をすえられたりします。 それでも逃げるどころか、逆に伊織に纏わりつくようになってしまって これをキッカケにレギュラー脇役になるような感じです。 (伊織さんと芳彦さんは迷惑がっていますが) 今回のサブタイトル「人魚を喰らう者」となっているように、 とある地方に伝えられる人魚伝説が、この誘拐事件の鍵になっています。 作品を読み終えた時には、ちょっと考えさせられるものがありました。 若さに執着しすぎると究極はこうなってしまうかも・・・ 犯人も執着心があるが故に、青目甲斐児の誘惑に勝てなかったのかもしれません。 前作品で妖人・鬼であることがわかった青目が今回も裏で暗躍しますが、 登場は最後にほんの少しだけでした。 そして今回は、伊織と青目の関係が明らかにされています。 ・・・なるほど~こういう関係だったのねぇ \(o。o)/
1投稿日: 2014.06.04
開発王子と営業騎士
佐伯まお,サンバ前川
もえぎ文庫
本当にノーマルなのか?東堂くん・・・
表題の「開発王子と営業騎士」と「恋するダイエッター」の2編のショートストーリー。 開発王子が表紙の左側(白シャツ)、営業騎士が右側(青シャツ)です。 ”開発王子”こと主人公の滝口くん・”営業騎士”こと東堂くんのバンコク支社への視察旅行での出会いから 両思いになるまでが、ショートストーリーで描かれています。 読んでいくうちに思ったんですが・・・東堂くんの言動がちょっと手馴れている感じです。 一応作品中でノーマルだって本人が言っているので、タラシなのか?と思いながら読みました。 視察旅行が終わり、二人もそれぞれの支店に戻りますが、その後も遠距離恋愛で続いているようです。 もう一編の「恋するダイエッター」は、主人公岩田の勤め先であるスポーツクラブに通ってくる 新米パティシエ・熊谷とのラブストーリーで、岩田の目線で描かれています。 外見と違いヘタレな岩田。初恋である男性に手ひどい振られ方をした彼の好みは”ポッチャリ君”で 熊谷くんは岩田にとっては理想の相手。 しかし岩田は「熊谷はノーマルだろう」と思い、告白する気はなく”ただ彼に会えればいい”と ただのスポーツインストラクターとして接しようとしますが・・・我慢できず、たまに暴走してしまいます。 それを誤魔化しながら心の中で苦悶する岩田に笑ってしまいました。 軽いタッチの文章のショートストーリーなので、初心者向けの作品かもしれません。 ヘビーな読者だと少し物足りないかも。 それでも、ハードなBL本を読んだ後にはチョッと気分転換になるかもしれません。
1投稿日: 2014.05.14
