担当編集者推薦!井上真偽『探偵が早すぎる』

担当編集者推薦!井上真偽『探偵が早すぎる』

2017.10.17 - 特集

人気すぎて、重版かかるのが早すぎる!紙の書籍も、電子書籍も大好評!
担当編集者の講談社文芸第三出版部 河北壮平さんがその魅力と作品が生まれるきっかけとなったエピソードを教えてくださいました!

犯行計画を立てただけなのに……どこからともなく名探偵がやってきた?完全犯罪をもくろむ殺人者は、誰にも見破られぬように犯罪計画を立てた……はずだった。「キミ、殺そうとしてるよね?」彼の犯罪計画の穴とは!?ミステリ界が今、最も注目する才能が放つ、究極の倒叙ミステリ!

突然ですが、質問です。

あなたが迷い込んだ、吹雪の中の山荘に、奇妙な形をした孤島の洋館に、因習が残る山村(できればいかにも燃え落ちそうな吊り橋つき)に、名探偵を名乗る男が滞在していました。そんなとき、あなたなら……どうしますか?

 

ちなみに、僕なら全力で逃げ出します。

これがホラーなら、最初に逃げ出した人が殺されちゃうことが多いのですが、ミステリの場合、残った方がピンチになります。次から次へと人が不可思議な状況で殺され、あなたの身にも危機が迫り……! そういう意味では、むしろ、名探偵は謎を解くものでありながら、同時に事件や殺人を呼ぶ死神なのかもしれない……。

 

そんなわけで、僕は昔から大好きだった名探偵という存在に、一点、大きな疑問がありました。それは「すごい名探偵なら、たくさん殺される前に助けられなかったの!?」というもの。

そんなことを、井上真偽先生とお話ししていたら、井上さんから、「逆に、犯人の立場から考えると、名探偵の存在ってとんでもなく恐ろしいですよね。こんなに頑張ってバレないように犯行計画を立ててるのに、ちょっとしたミスや計画のズレから、『犯人はこの中にいる!』なんて言われちゃうわけですから。そんなこと言われたら、犯人はドキドキですよ」と。そ、それは確かに……。うん? こ、これは物語になるのでは!? 先生、次回作はこれで行きましょう!


そんな経緯を経て生まれた本作。その名も『探偵が早すぎる』。何が早いって、探偵の解決が早すぎる。

 

主人公の一華ちゃんは、父から莫大な遺産を相続した女子高生。彼女の遺産を狙い、キャラの濃すぎる一族たちが、彼女を事故に見せかけて殺害しようと試みます。その殺害計画といったら、どれもこれもとんでもないものばかり! 絶対バレようがないような、すさまじいトリックを考える悪者たち。だけど、その犯罪計画を実行しようとしたところ……突然立ちはだかる名探偵!

そう、今作の名探偵は、事件が発生する前に、完全犯罪を企む犯人(未遂)のもとに現れ、「キミ、今殺そうとしてたよね?」と指摘しちゃうわけです。本作の中で、特に好きなシーンがあります。それは犯人(クドいようですが未遂)の「俺はまだトリックも仕掛けていないんだぞ!」というセリフ。あぁ、探偵が早すぎて、犯人がかわいそうすぎる!

「俺はまだ、トリックを仕掛けてすらいないんだぞ!?」完全犯罪を企み、実行する前に、探偵に見抜かれてしまった犯人の悲鳴が響く。父から莫大な遺産を相続した女子高生の一華。四十九日の法要で、彼女を暗殺するチャンスは、寺での読経時、墓での納骨時、ホテルでの会食時の三回! 犯人たちは、今度こそ彼女を亡き者にできるのか!?百花繚乱の完全犯罪トリックvs.事件を起こさせない探偵!

上巻だけでも最高にして、最速なのですが、さらに圧巻は下巻。物語は加速して、ますます探偵は高速に! 亡き父の四十九日の法要で、犯人たちが仕掛けるチャンスは、お寺での読経時、お花での納骨時、ホテルでの会食時の、計三回。このどこかで、もしくは、すべてで、一華を殺すための計画が実行に移される! 繰り出されるのは、奇想天外な物理トリック、驚天動地の密室トリック、前代未聞の消失トリック、豪華絢爛な暗殺トリック……本作は、ミステリ史上かつてない百花繚乱のトリックが炸裂する、井上真偽先生からの挑戦状です。

「そんなミステリ、面白いの?」と思ったそこのあなた、大丈夫です! 本作の衝撃は、推理も、論理も、解決ももちろんなのですが、それに加えて、とんでもない爽快感。名探偵が、バッタバッタと犯人を指摘していく様は、まさに、【名探偵無双】! かつて味わったことのないミステリの爽快感をお約束します。  (講談社文芸第三出版部 河北壮平)

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