【春のブックフェス2021特別企画】声優・西山宏太朗さんも絶賛する電子書籍の利点とは? フォトブック『たろりにすと』発売記念インタビュー

【春のブックフェス2021特別企画】声優・西山宏太朗さんも絶賛する電子書籍の利点とは? フォトブック『たろりにすと』発売記念インタビュー

2021.03.19 - 特集

人気声優・西山宏太朗さんが登場。2月28日に電子化された自身の新刊『西山宏太朗フォトブック たろりにすと』の見どころや、おすすめの本についても紹介していただきました。

『アイドリッシュセブン』棗 巳波役や『あんさんぶるスターズ!』深海奏汰役、『A3!』皆木 綴役、『学園ベビーシッターズ』鹿島竜一役、『MAJOR 2nd』佐藤 光役など、数多くの作品に出演。2020年にはソロアーティストデビューを果たし、活躍の場を広げている人気声優・西山宏太朗さんが、Reader Storeで自身の「読書」について話してくれました。

幼少期は父と図書館、学生時代は姉のマンガクローゼットへ

――西山さんが今まで読んできた本についてお聞きしていこうと思うのですが、幼少期はどんな本を読んでいたんでしょうか?

父が本を読むのが好きだったこともあって、小さい頃はよく図書館に連れて行ってもらいましたね。布でできた仕掛け絵本が大好きで、図書館にもあったんですが、ラインナップが毎月更新されていて、それを見に行くのが楽しみだったんです。布でできたニンジンを鍋の中に入れたりして遊ぶなかで、本は紙だけじゃなくて面白いなと思ったりもしました。

――そこから紙の本にも触れていったのでしょうか?

紙の本に関しては動物がすごく好きだったので、ひとつの動物に焦点を当てた子供用の本を毎回借りていました。そこから動物それぞれの生態についても学びましたね。

――動物の生態にまで触れていたんですね。年を経るにつれ、読む本の傾向も変わっていったかと思うのですが、いかがでしょうか?

小学生の頃は乙一先生の本がブームになっていて、自分も『ZOO』(集英社文庫)とかを読んでいました。読み終わった後は学校で「あれ読んだ?」って感想を言い合ったりとか。

――小学校ではミステリー小説が流行っていたんですね。学生時代でも同じような本を読まれていたんでしょうか?

高校生になると電車で1時間かけて登校していたので、その時間を利用して読書もしていました。その頃に読んだのは『ぼくのメジャースプーン』(辻村深月 / 講談社文庫)という文庫本だったんですけど、個人的にはとても分厚い本だなという印象でした。でも、読み始めると心をわしづかみされて、あっという間に読み終えることができたんです。

――それだけ感動されたと。

はい。それまで、正直読書は時間がかかってとっつきにくいイメージもあったんですが、「本ってこんなに気軽に読めてしまうんだ!」と思えるようになりましたね。

――分厚いと思ってしまったとのことですが、高校時代は誰かに勧められた本を読んでいたのでしょうか?

『ぼくのメジャースプーン』は数学の先生に勧められて読んでみました。自分には「読書ブーム」のような時期が今までに何度かあって、その時期に仲が良かった先生に紹介してもらったんです。

――なるほど。学生時代だと、マンガなどを読まれる機会もあったかと思うのですが、いかがでしょう?

読んでいました! 『魔法陣グルグル』(衛藤ヒロユキ / 月刊少年ガンガン)とか、特にギャグマンガが好きでしたね。あと、家族に年上の姉と兄がいるんですけど、どちらもマンガが大好きで、特に姉はクローゼットのなかがマンガでいっぱいになっているくらいだったんです。そこから少年マンガも少女マンガもたくさん読むことができて、矢沢あい先生の『天使なんかじゃない』(りぼん)とか『NANA―ナナ―』(Cookie)も大好きでしたね。なので、僕を形成したマンガの多くは、姉とか兄が持っていたものになります。

ただいま「読書ブーム」到来中!

――「読書ブーム」があるとのことですが、最近だといつ頃がブームでしたか?

実は、ちょうど今「読書ブーム」の時期に入ってます! つい最近、芥川賞を取られた『コンビニ人間』(村田沙耶香 / 文春文庫)も読んだんですが、本当に面白くて、これも一気に読み終えてしまいましたね。

――わかります! ちなみに、今ブームが来ているのには理由があるんでしょうか?

そうですね。最近、空き時間があると何となく動画を観るようになっていたんですが、それを別の趣味に代えられないかと思ったんです。そこで原点に返ろうと読書を始めてみたらすごく楽しくて、読んでいるときは時間を忘れて夢中になっています。活字で書かれていて読み込まないと理解ができないものなので、とても集中できるんですよね。

――ということは、短期間で集中して一冊を読み終えてしまうんでしょうか?

3日間で1冊くらいのペースですかね……。

――速いですね!?

朝早く起きる日が多いので、朝活の一環で読んでいるんです。あと、最近は声の収録を声優みんなでまとめて行う機会が少なくなって、拘束時間も短くなったんです。そのぶん自由にできる時間が増えたので、そこを使って読書をしていますね。

――ブームの中で、『コンビニ人間』以外にはどんな本を読まれていますか?

エッセイだったり、お仕事で携わる作品の原作も読んだりしています。マンガだと、話題にもなっている『女の園の星』(和山やま / フィールヤング)ですね。人間模様が繊細かつコミカルに描かれいるんですけども、現実で起こりそうだけど起こらないような内容も面白くて、今おすすめの作品です。あと、『7SEEDS』(月刊flowers)を描かれた田村由美先生の『ミステリと言う勿れ』(月刊flowers)も大好きな作品で、主人公がミステリーを解いていくんですけど、内容はもちろん、吹き出しの外に書かれているキャラクターのセリフも面白いんですよ。「シリアスなシーンに、こんなコミカルなセリフ入れる!?」と思ってしまうような、絶妙な言葉選びがいいです。

――いろいろなジャンルの本を読まれているんですね。仕事で携わる作品の本も読まれているとのことですが、声優のお仕事をするようになって本の読み方に変化などはありましたか?

読みながら声に出したくなったりはしますね。あと、「これがアニメになったら、あの監督がああいう演出をするんだろうな……」とか(笑)。ただ、純粋に作品を楽しみたいので、普段は考えないようにしています。

――仕事と趣味はきっちり分けたいと。

はい。ほかにも、小説だと表紙にキャラクターとかが描かれていない本を選ぶようにもしていますね。自分の頭の中で顔とかを形成したいという気持ちがあるので、外見のヒントになるような情報が少ない作品だとより楽しめます。

仕事で大活躍! 西山さんが絶賛する電子書籍の利点

――「Reader Store」では電子書籍を取り扱っているのですが、西山さんは電子書籍を利用されたりしますか?

電子書籍は最高ですね! まず発売日にすぐ手に入れることができますし、読みたい本があったらすぐ購入して読むことができる。そして、かさばらない! みなさんが便利に感じていることと同じだとは思うんですけども、自分の場合だと、深夜にオーディションの決定連絡とかが来ることがあるんですよね。なので、時間的に本屋へ行くことはできないんですけども、明日の朝に原作を読める時間があるなと……。そういうとき、すぐ購入できる便利さはいいなと思います。

――先ほど紹介していただいた小説やマンガも電子書籍で読まれているんでしょうか?

それは、あえて図書館で借りたり書店で買ったりしています。読書で紙をめくるときの感触とかも、実は好きだったりするので。電子書籍は、自分がお仕事でかかわった作品の原作マンガなどを買うことが多いですね。原作はお仕事をさせていただく中で重要なものなんですけども、それをかさばらずにアフレコ現場へ持って行けるので、とても重宝しています。

――お仕事のほうでうまく活用されているんですね。

あと、売り切れや絶版を気にする必要がないのも大きな利点ですよね。今回、自分の写真集を電子書籍で出させていただいたのは、近くに書店がないような方でも気軽に買ってもらえるからで、読んでもらう側としてはとても安心します。

――ありがとうございます! ちなみに、「Reader Store」には電子書籍は貸すことができないというデメリットを補う機能として、プレゼントできる「ギフト機能」というのもあるのですが……。

いいですね! 実は、自分がプレゼントあげるときに一番プレッシャーに感じてしまうのが、荷物になってしまうということなんです。

――では、西山さんにはピッタリの機能ですね。

はい。何十巻もあるマンガ本でも荷物にならず、まとめてすぐに贈れるなんて、もらう側にとってもいい機能ですね。

フォトブックは「ピンクづくし」「レモンまみれ」の西山さんが見どころ

――先ほどお話にも出てきましたが、西山さんの新刊『西山宏太朗フォトブック たろりにすと』(西山宏太朗 / 主婦の友社)が2021年2月28日に電子化されましたね。

はい。今回は「声優グランプリ」さんでの約2年間、27回の連載に3パターンの撮り下ろしを加えた、30パターンもの写真を楽しめる一冊になっています。

――前回出された『西山宏太朗フォトエッセイ たろりずむ』(西山宏太朗 / 主婦の友社)もボリュームのある一冊でしたが、今回は写真のバリエーションもより豊富で見ごたえのある内容でした。

前回は2日間で撮影をしたんですけども、今回は2年かけていますからね。僕自身がどういう風に年を重ねてきたのかも、見ていただけるかと思います。あと、今回は写真によって衣装、スタジオ、メイクとか光の入れ方も違うので、シチュエーションによってこんなにも見え方を変えられるんだと思える一冊にもなりました。

――いろんな西山さんが見られる、お得な一冊ですね。ちなみに、前回はご自身が好きな黄色を表紙に使っていましたが、今回ピンクを表紙に選んだのはなぜでしょうか?

今回、表紙の撮り下ろしを決める際に、カメラマンの方から「ピンクづくしの一枚を撮りませんか?」とお声がけいただいたんです。個人的にもそういうシチュエーションで撮ってみたかったので、実際に撮った中から一番インパクトがあったものを表紙にしました。

――なるほど。表紙以外にも個人的に気に入っているカットはありますか?

レモン風呂ですね。レモンでいっぱいのバスタブに入っている写真があって(笑)。もともとレモンが大好きで、レモンにまみれたいという欲もあったので、今回それを叶えることができました。

――今回、電子版には付録もついているとのことですが……。

そうなんです。フォトブックの発売記念でパネル展が開催されたんですが、そこに展示されていた未収録の写真を付録で出しちゃおうと。どうしてもフォトブックに入りきれなかった写真が多くて、付録は14ページもあるので、ぜひ見てほしいです。

――では将来、今回のようにご自身の電子書籍を出すとしたら、どんな本を作ってみたいですか? ちなみに「Reader Store」では、電子書籍内に動画や音声を埋め込んだりもできます。

それはいいですね! 「Reader Store」で写真集を読めば撮影中の声が聞こえてくるとか、すごく面白そうです。ぜひやらせてください(笑)。

インタビュー・文:長田雄太

撮影:中原 幸

スタイリスト:村留利弘(Yolken)

ヘア&メイク:大橋美沙子

【profile】

西山 宏太朗(にしやま こうたろう)

10月11日生まれ/神奈川出身
2009年の第3回81オーディションで特別賞を受賞し、2011年に81プロデュース所属でデビュー。代表作は『アイドリッシュセブン』棗 巳波役、『あんさんぶるスターズ!』深海奏汰役、『A3!』皆木 綴役、『学園ベビーシッターズ』鹿島竜一役など。
2020年にソロアーティストデビュー。フォトブック『たろりにすと』好評発売中。

【profile】

【西山宏太朗さん新刊情報】

西山宏太朗さんの最新フォトブックには『声優グランプリ』で連載中の「アダムとイヴと西山宏太朗」の2018年11月号から2021年1月号までの約2年分のエッセイを、オール未公開カットとともに収録。毎回セルフプロデュースで撮影してきたグラビアの振り返りコメントや、新規撮り下ろしカットも入った大ボリュームの一冊です!

撮り下ろし企画では、「連載撮影に向かう前」という設定でおうちでモーニングルーティンをするオフモードな西山さんと、西山さんの”ピンクまみれになりたい”という希望を叶えたショットも。

【西山宏太朗さんコメント】

ひょんなことから出会った男女のラブストーリーが、男性視点と女性視点で交互に語られていく小説です。読んでいると都会の日常を忘れて、ピュアな気持ちで「人を愛するとは何か?」というのを考えさせてくれます。けっこうボリュームがある作品ではあるんですが、澄んだ心で一気に読むことができました。過去にドラマ化もされたりしたので、ぜひ読んで欲しいです。

【西山宏太朗さんコメント】

男女の恋を題材にした短編集で、内容はもちろん面白かったのですが、100人に聞いたデートについての様々なアンケートも載せられていて、それがとても印象に残っている一冊です。デートと言っても中身は人それぞれで、いい思い出のデートもあれば、悪い思い出のデートも書かれていて、とても興味深かったですね。年代によってどんなデートをしているのかもわかって、長い人生の中でいろいろな形のデートがあるんだなと思いました。

【西山宏太朗さん関連書籍】

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