超没入 メールやチャットに邪魔されない、働き方の正解
カル・ニューポート(著)
,池田真紀子(訳)
/早川書房
作品情報
あなたの仕事に、圧倒的没入感を。『デジタル・ミニマリスト』著者最新作 現代のビジネスパーソンは、メールや社内チャットの終わりなき応酬に集中力を奪い取られている。このマルチタスク地獄を脱け出すためには、ワークフローの抜本的な転換が必要だ。気鋭のコンピューター科学者が「没入する働き方」の極意を説く全米ベストセラー
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この作品のレビュー
平均 5.0 (1件のレビュー)
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本書は、メールに押しつぶされそうになっている仕事から、抜け出そうするヒントを提供してくれる本です。ですが、あくまでもヒントです。
本書を貫くキーワードは、「大事なことに集中する」です。
結論は、「…常時接続に取り憑かれた現代の文化とうまくつきあいながらよりよい仕事をする方法がどこかにあるはずだという期待を抱いているのなら、いまこそその目をしっかりと開く時だ。」です。
気になったことは以下です。
メールはまとめて処理し、通知はオフにし、件名はもっとわかりやすくすべし。
受信箱が未処理メールであふれかえって手に負えなくなっているなら、組織全体の行動様式を改善し、メールの返信にかかる時間を短縮するなどの手当てが必要である。
「大事なことに集中する」こと、知識産業が集中力を過小評価している。その集中力の欠如は、価値ある成果を生み出す能力に想像以上の打撃を与えている。
人間の脳は情報を並列処理しない ネットワークの切り替えは思考のスピードを低下させる 人は1つのタスクから別のタスクに注意を切り替えるたびに、認知リソースのすべてを切り替えると脳に命令をだしている
彼が職務に優れた力を発揮したのは、重要な問題に集中する能力を備えていたおかげだった。
4つの原則
①注意資本の原則:知識産業の生産性は、情報に継続的な価値を与え加えるワークフローを確立することにより、大幅な向上を望める
②工程の原則:洗練された生産工程のナレッジワークへの導入、業績を大幅に向上させるとともに、ストレスを軽減する。
③プロトコルの原則:職場で業務の調整をいつどのように行うかを最適化するルールの設計は、短期的には労力を要するが、長期的にははるかに生産的な業務という成果をえる
④専門化の原則:ナレッジワークでは、取り組む仕事の量を減らし、一つ一つの仕事の質を上げて結果に責任を負うことが、生産性を大幅に向上させるための土台となりうる。
新しいワークフローはシングルタスクを促す。区切りのいいところまで片づけたら次を始めるようになる
ドラッカーのいう「知識労働者を直接あるいは細かく監督することができない。知識労働者は自らをマネジメントしなければならない」は、業務の遂行と、仕事のワークフローの2つにタスクを分けることで改善はできる。業務の遂行は管理はできないが、仕事のワークフローについては、管理し改善を促すことができる
業務アプローチを改善するためには、①タスク途中でコンテキストの切り替えを最小限にし、②コミュニケーションの過負荷を最小限にするようなワークフローを構築することだ
ナレッジワークのリーダが抜本的な改革を実行に移すのは、人間の頭脳がもつ可能性をいっそう引き出すためでなくてはならない。
効果的な生産工程には次のような共通の特徴がある。
1 作業ごとの担当者と進捗を容易に確認できる
2 散発的なコミュニケーションが最小限でも作業が進む
3 工程の進行に合わせて担当者を更新する際の手続きがあらかじめきめられている
つまり、優れた生産工程はいま何がどうなっているのかを最大限明確にすると同時に、そのタスクの完了に必要になる散発的なコミュニケーションを最小にする
自動化に向いていそうな工程が見つかったら次のようなガイドラインに沿って進めると移行が容易となる
1 分割 ⇒ 2 合図 ⇒ 3 受け渡しルート
メールはつねに短くするというのは簡単なルールであるが、その効果は計り知れない
コンピュータの登場は労働量を減少させるどころか、かえって仕事を増やした
苦手は作業はアウトソーシングする
責任と主体性のバランス 受け身で簡単で頭を使わなくてもできる仕事を捨て、主体的で、困難で、明確な目標があるクリエティブな仕事を選ぶことで、責任を負う
メールを使わない職場のメリット ①人間と仕事をしている感じがする ②同僚との結束が強まる
目次は、以下です。
はじめに 注意散漫な集合精神
第1部 メールの何がいけないのか
1 メールは生産性を低下させる
2 メールは人を不幸にする
3 メールは意思を持つ
第2部 メールのない世界へ 4つの原則
4 注意資本の原則
5 工程(プロセス)の原則
6 プロトコルの原則
7 専門化の原則
21世紀の月探査ロケット打ち上げ
あとがき続きを読む投稿日:2022.07.13
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