お笑い公文書2022 こんな日本に誰がした!プチ鹿島政治コラム集
プチ鹿島(著)
/文春e-book
作品情報
改ざんなし、黒塗りなし!
エラい人が残さないなら芸人なりにこの国の有様を残しておく。
時事ネタを得意とするお笑い芸人が、忘れちゃいけないあの出来事を徹底記録。隠蔽・失言・虚言、コロナ・オリンピック・岸田政権・・・・・・文春オンライン大好評連載から厳選、底抜け日本政治のリアル過ぎる記録!あなたはもう笑うしかない?!
目次
I 優柔不断?朝令暮改? 本当は怖い岸田政権
II なぜ君は総理大臣になったのか 思い出の菅政権
III 安倍・二階・森 永田町の懲りない面々
IV 利権と解任ドミノ東京オリンピック恐怖の総集編
V 新聞はコロナ・五輪の2021年をどう伝えたのか?
あとがき
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商品情報
- 著者
- プチ鹿島
- ジャンル
- 教養 - ノンフィクション・ドキュメンタリー
- 出版社
- 文藝春秋
- 掲載誌・レーベル
- 文春e-book
- 書籍発売日
- 2022.03.09
- Reader Store発売日
- 2022.03.09
- ファイルサイズ
- 3.2MB
- ページ数
- 264ページ
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この作品のレビュー
平均 4.2 (6件のレビュー)
-
「そこまではしないよね」という最低限の信頼の底が抜けた感じの政治が続いている。
公文書を改ざん・破棄し証拠を消して、ウソをつき通したり答えないという理不尽がまかり通る社会が出来上がった。
日本は「法律…違反ではない」という逃げ道を作れば、何でもやったもの勝ちの権力者優遇の社会になってしまった。
近年の自民党政権の負の遺産が蓄積しすぎて、ひずんだ政治倫理や日本経済の再生出口が見えない状態に陥っている。
こんな時に「そこまでしてたのか!」という某宗教団体と政治家の密な関係が問題になっている。
某氏が「美しい国へ」なんて言い出した頃から、何か気持ち悪さを感じていたが、その理由の一端が銃撃事件で明らかになった。
本書は、最近の自民党政権および五輪とコロナ対応で利益を得た(パソナや電通などの)特定企業や利害関係者を扱っている。
岸田総理は、
記者の質問の時間を設け、秘書官のメモを見ずに答えただけで素晴らしいと言われる。
公文書は直ぐに捨てていたのに、いつまでも保管していたアベノマスクを廃棄しただけで英断のような雰囲気になった。
あたりまえのことをしただけなのに、反安倍・反菅なら評価される社会は異常です。
こんな日本をどうするかが岸田総理の評価につながるので、今後何をするのかしっかり見守りましょう。
菅総理は、
とにかく国民に説明しないで物事を進めた。
最初に気に食わない奴は排除することを強く匂わせ、まずは日本学術会議会員6名の任命を拒否した。
反対意見には耳を傾けない。これを「ブレない」と自画自賛する。
携帯電話の料金値下げは国民受けはしたが、政府の民間企業介入という問題があり新たな忖度を生んでしまった。
安倍総理は、敵か味方にこだわりが強い政治家だった。
安倍はヤジられたり非難されたりすると極端に反応する。
そのような自分を攻撃する相手は「論破」して退けることが得意だと思いこんでいた。
一方的に訳のわからないことを延々としゃべって、「こいつ、何を言ってるの?」と呆れさせることを論破と勘違いしていた。
だから「堂々と議論しない」「答えない」「言葉のすり替えによる本質ずらし」に逃げる能力が身に付いた。
昔テレビ番組の内容に圧力をかけ世論やメディアから猛烈批判されたのがトラウマになった。
そこで、自分を攻撃し得る組織は自分に反抗しないトップを据えることで封じ込めの体制を作ることに注力した。
NHK会長の籾井、勝手に定年延長を決めた東京高検検事長の黒川、内閣法制局長官の山本の退任人事など、自分の意向どうりに動く人を優遇することで支配を強めた。
ところが、そこに忖度の効かない新型コロナが現れ、まともな対策が何一つできない姿を晒してしまった。
直接のコロナ対策だけでなく、コロナ自粛のせいで政治に無関心だった人もニュースに接する機会が増え、過去の姑息な振る舞いまでがばれてしまった。
国民はたかが「モリカケ」や「桜」程度のことすら納得いく説明ができないのに、コロナ禍でも「また平気でうそをつかれるんじゃないか」と不安に感じ実際そのとおりだった。
長くなるのでコロナと五輪にまつわるレビューは省略しますが、利権の罠にハマった人達は権力を乱用する政治家と行動や価値観はあまり変わりません。
自分の役に立ち、見返りが期待できそうな支持者やお友達には「そこまでしてくれるの」という便宜を図り大切にする(借りを作っておく)。
逆らったり邪魔をしようとする奴は、法律で罰せられない範囲で手段を選ばず権力と人脈を使って徹底的に排除する。
どうなろうが自分には関係ない、どうでもいい奴のことは考えない。
こんな日本にしたのは誰かという問いの答えは、「そこまでしたらアウトでしょ」という一線を越えても許容させてしまう社会にした政治家でしょう。
つまり、選挙制度のある日本では、そういう政治家を選んだ国民が今の日本を作っていると言えます。
ただ、現政治体制を良しとする国民が多数なのですから、「こんな日本に誰がした!」とは思っていない人が多いのでしょうね。続きを読む投稿日:2022.08.20
仙台に赴任して初めて読んだ本。プロレスの評論家だと思っていたけど、政治の裏側にも鋭い考察を書いている。が、同じようなツッコミで読み疲れる。
投稿日:2024.01.18
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