新しい世界の資源地図―エネルギー・気候変動・国家の衝突
ダニエル・ヤーギン(著)
,黒輪篤嗣(訳)
/東洋経済新報社
作品情報
原油価格はなぜ激しく変動するのか?
米中関係はどうなるのか?
地政学とエネルギー分野の劇的な変化によって、どのような新しい世界地図が形作られようとしているのか?
地政学リスクから第一人者が読み解く『ウォール・ストリート・ジャーナル』ベストセラー
エネルギー問題の世界的権威で、ピューリッツァー賞受賞者の著者が、エネルギー革命と気候変動との闘い、ダイナミックに変化し続ける国際政治の地図を読み解く衝撃の書。最新情報が満載!
日本人が知らない資源戦争の裏側とは?
米国vsロシア・中国の新冷戦、エネルギー転換の未来を描く!
[米国]「シェール革命」で中東と距離を置く
[ロシア]市場を求めて中国と急接近
[中国]「一帯一路」で中東・欧州にも影響大
[中東]石油需要枯渇への危機感が増す
[自動車]石油の地位を脅かす自動運転車と電気自動車
[気候変動]再生可能エネルギーや政策の役割の比重が増大
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この作品のレビュー
平均 4.4 (42件のレビュー)
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この一冊を頭に入れるだけで、世界を見る目が変わる気がする。高レベルで広範囲のエネルギー事情が解説される。国防においても経済においても重要な課題であり、教科書にすべきほどの決定版ではないだろうか。あまり…に密度が濃過ぎて、年跨ぎで読む事になった。メモ書きの抜粋に書評を添えて以下に記す。
アメリカはシェール革命の結果、石油と天然ガスのどちらにおいても、ロシアとサウジアラビアを一気に抜いて、世界最大の生産国になった。現在では、世界屈指の石油と天然ガスの輸出国でもある。アメリカは、エネルギーをほぼ自給できるようになった。
何十年にもわたって、世界の石油市場を規定してきたOPEC加盟国対非加盟国と言う捉え方は、ビッグスリー(アメリカ、ロシア、サウジアラビア)と言う新しいパラダイムにとって変わった。
1991年ソ連の崩壊により、ウクライナは初めて主権国家となる。その際に生まれながらにして世界第3位の核保有国となった。1900の核弾頭をソ連から受け継いだ。しかし、1994年のブダペスト覚書で放棄し、ロシアに譲渡された。そのかわりウクライナはロシア、イギリス、アメリカからウクライナの既存の国境を尊重すると約束を取り付けた。2005年の時点で欧州に輸出される天然ガスの80%がウクライナのパイプラインを通っていた。
オレンジ革命以降、ロシアは天然ガスの価格交渉で態度を硬化。今まで安価にウクライナに天然ガスの未払いや価格を理由に、ウクライナへの供給を停止。アメリカはロシアに抗議。
世界で最も重要な通商航路と言われる南シナ海。スプラトリー諸島は、もともと波に隠れて、水上から見えない岩サンゴ礁があちこちにあるような危険な海域であった。南シナ海を通る世界貿易の額は3.5兆ドル。中国の海上貿易の3分の2、日本の海上貿易の40%以上、世界貿易の30%を占める。中国が輸入する原油の80%は南シナ海を通過、食料安全保障の面でも重要な水域であり、世界の漁獲量の10%、マグロ類の漁獲量の40%。
中国のエネルギーの85%は、今も化石燃料で、石炭の占める比率が60% 。石油は20%だが、輸入量は世界最大であり世界の総需要の75%。輸入される石油のほとんどは中東産であれアフリカ産であれ、南シナ海の前に狭いマラッカ海峡を通る。
南シナ海で見つかる資源の大部分は原油ではなく、天然ガスである可能性が高い。
1933年スタンダードオイルオブカリフォルニアがサウジアラビアで油田を探す権利を獲得。1938年に掘り当てた。1930年、ヒジャーズネジド王国がサウジアラビアに改称。1950年代に世界の生産量が増え始め、石油収入が流れ始めたが、石油による富の時代が本格的に始まったのは、1973年の石油危機で、原油価格が4倍に跳ね上がった時から。そこからサウジアラビアは豊かな国に。
欧州では、電気自動車にも風力タービンにも必要とされる。レアアースが95%を中国産が占める。欧州で使われているコバルトの60%は、元はコンゴ民主共和国で算出したものだが、実際に欧州に輸入されるコバルトの80%以上は中国で精製。
箇条書きでは文脈が繋がり難いが、そもそもウクライナ情勢も中東情勢も、南シナ海における問題もエネルギー確保が遠因、あるいは直接的な理由であり、その極めて重要な課題に加えて、カーボンニュートラルが作用していくというのが世界的な流れである。この事は本書を読まずとも認識済みかも知れないが、その詳細について、理解の助けになる本だ。続きを読む投稿日:2024.01.07
なんかすっげースラスラ読めるけどぶっちゃけ全然アタマに残ってねえ。
タイトルの和訳に配慮というか苦労が見えた。投稿日:2024.04.05
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