完落ち 警視庁捜査一課「取調室」秘録
赤石晋一郎(著)
/文春e-book
作品情報
警視庁捜査一課の「取調室」
“伝説の刑事”と容疑者の息詰まる対決!
「完落ち」とは、全面自供すること。したたかで狡猾な犯罪者と警察はどう戦っているのか。
「取調室」という密室での緊迫したやりとりを初めて明らかにした本格ノンフィクションです。
生々しい現場を語るのは、警視庁捜査一課の幹部だった大峯泰廣氏。ロス疑惑、宮崎勤連続幼女誘拐殺人事件、
オウム真理教地下鉄サリン事件など、数多くの大事件の捜査に携わったことから、大嶺氏は“伝説の刑事”と呼ばれるようになり、
“落としの天才”として周囲の信頼を勝ち取ります。著者の赤石晋一郎氏は2年以上も大峯氏に取材を重ねました。
大峯氏はいかにして容疑者を落とすのでしょうか。
犯罪者の背景を丁寧に解き明かし、相手の表情をうかがいながらベストのタイミングで、こちらの手の内を明かすテクニックは、
まさにプロフェッショナルの技。宮崎勤事件では、彼が嘘の証言で漏らした「有明」という地名を突破口に自供へと導き、
宝石商殺人事件では、元警察官だった容疑者のプライドを刺激する一言で一気に自白へと持ち込みます。
緻密な計画殺人者から、冷血きわまりない殺人犯、愛憎に翻弄された犯罪者まで、刑事と犯人との壮絶な闘いのドラマが次々に展開します。
大峯氏は後年、世田谷一家殺害事件の捜査をめぐる警察上層部の方針に納得できず、定年を前に自ら警視庁を去ることになりました。
現場の状況から、大嶺氏にはある“犯人像”が見えていたのです・・・・・・。大峯氏が職を辞した経緯も、本書で明らかになります。
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商品情報
- シリーズ
- 完落ち 警視庁捜査一課「取調室」秘録
- 著者
- 赤石晋一郎
- 出版社
- 文藝春秋
- 掲載誌・レーベル
- 文春e-book
- 書籍発売日
- 2021.04.13
- Reader Store発売日
- 2021.04.13
- ファイルサイズ
- 6.3MB
- ページ数
- 240ページ
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この作品のレビュー
平均 3.3 (7件のレビュー)
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昭和の名刑事が語る武勇談といった印象
"落としの大峯"という異名を持つ伝説の刑事の取り調べ術は、まず「こっちはお見通しなんだよ」というハッタリと、容疑者を窓のない取調室の壁際に座らせ、手洗いなどの中断も許さない心理的圧迫、そして「押してダ…メなら引いてみな」という巧みな懐柔に支えられている。
相手との間合いや矛盾をつく問いかけの手法などは、交番勤務時代の手当たり次第に行った職質によって養われた。
一課を率いる立場になっても、捜査本部にはほとんどいないのだが、部下は敏腕揃い。
ここぞという場面で颯爽と現れ、常に所内でトップ賞を争う、殺し捜査の最強部隊。
実際に公判で、"自白を強要された"とか、"取調室で暴力を振るわれた"と申し立てられているが、自身の子供が通う中学校の学級崩壊ぶりを知り、すぐさま乗り込んで不良にパンチをくれる様も描かれ、さもありなんと思った。
失踪事件が典型だが、目星をつけた容疑者を任意で呼んで自供させ、遺棄した死体や殺害を示す物証が後から出てくるというパターンがズバズバと決まっていくのは、事件全体が近親者や顔見知りなど密接なつながりがあったためで、最後に紹介される未解決事件のような行きずりの犯行で目撃者もいないとなると壁にぶち当たる。
迷宮入りしている世田谷一課殺人事件も大峯の担当だったが、捜査が暗礁に乗り上げてから任されたため、それまでの捜査の拙さを挽回できずに終わっている。
現場が容疑者の指紋だけだったのですぐに解決されると悠長に構えていたのか、周辺の聞き取りもおざなりで、肝心の指紋採取も捏造が見つかる始末。
類書では知り得なかったDNA鑑定による犯人像の情報は驚きだった。
謎とされた侵入ルート、なぜ現場で長居したのかなど大峯なりの見立ても明かされ、流しの物取りによる犯行という推理だが果たして。
解せないのは、任期を待たず退任した理由で、要望した公開捜査を上で断られたという動機だけなのか疑問が残った。続きを読む投稿日:2021.08.15
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警視庁捜査一課の伝説の刑事の携わった事件を追う。週刊文春の連載の単行本。
ロス疑惑から首都圏連続幼女誘拐殺人事件、地下鉄サリン事件、世田谷一家四人殺人事件など。伝説の刑事が退職した後に取材したノンフ…ィクション。
特に取調室での緊迫のやり取りが実にリアル。可視化だ容疑者、参考人の人権など、本書の主役のような職人は絶滅危惧種のように思える。
いくつかの未解決事件。そして刑事の信念。「生まれながらの犯罪者なんていない」
エピローグの主人公の息子の中学の不良たちとの長い付き合いまで、イッキ読み必至の好作品でした。続きを読む投稿日:2021.10.02
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