資本主義の再構築 公正で持続可能な世界をどう実現するか
レベッカ・ヘンダーソン(著)
,高遠裕子(訳)
/日本経済新聞出版
作品情報
〇資本主義は歴史上、最も成功した経済システムです。だが、いまやそれが、資本主義そのもの、そして世界を破壊する危機に直面しています。大規模な環境破壊、経済格差、信頼できる社会的な仕組みの崩壊という現代社会の大問題の解決のために、企業や個人はどのような役割を果たせるのか。〇著者は、株主価値最大化のみを追求することそのものが問題を生み出していると指摘、共有価値の創造、共通の価値観に根差した目的・存在意義(パーパス)主導によるマネジメント、会計・金融・投資の仕組みの変革、個々の企業の枠を越えた業界横断的な自主規制、政府や国との協力が必要不可欠であることを説き、こうした行動には企業に利益をもたらす経済合理性があることを明らかにします。また、政府と市場は互いを必要とし、企業は民主的で自由な社会を支える包摂的な仕組みを強化するために積極的な役割を果たすべきだと提唱します。〇15年にわたり強い危機感をもって問題解決に取り組んできた著者が、資本主義を創り直すための体系的な枠組みを提示します。
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商品情報
- 著者
- レベッカ・ヘンダーソン, 高遠裕子
- 出版社
- 日経BP
- 掲載誌・レーベル
- 日本経済新聞出版
- 書籍発売日
- 2020.10.27
- Reader Store発売日
- 2020.10.27
- ファイルサイズ
- 2.3MB
- ページ数
- 368ページ
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この作品のレビュー
平均 3.4 (12件のレビュー)
-
地球環境が劇的に変化する現代において資本主義はどうなっていくべきかを論じた本。会社などの組織のみならず一人一人が考えて行動を起こすことが極めて重要であり、単純であり当たり前のことでもあり頭では解ってい…るつもりのことであるが、結局はそこに行き着くのだと感じた。続きを読む
投稿日:2023.06.03
これまで日本企業は欧米発の経営思想や主義を盲目的に輸入して消化・導入しようとしてきました。その最たる例が、株主価値最大化を目的にした経営であり、日本の経営学者やコンサルタントは、ステークホルダー経営で…はなくROE(株主資本)最大化をいかにして実践するかについてここ20年間ほど喧伝してきたわけです。その背後には、欧米発の思想を無批判に優れていると考える「知識層」の風潮があったのかもしれません。
翻って米国では、2019年にビジネス界の重要団体であるビジネス・ラウンドテーブルが、企業は「株主価値最大化」ではなく「ステークホルダー重視経営」に舵を切るべきだと述べて大きなニュースになりました。本書の著者であるヘンダーソン氏も同様の主張をずいぶん前から展開してきた方で、最初はあまり見向きもされていなかったのかもしれませんが、ようやく彼女の主張が大きく世界で取り上げられるようになったのだと思います。著者は資本主義自体を終わらせようとは考えていません。本書を読むとわかるように、きわめてバランスの取れた主張が多く、悪く言えば中途半端という印象もありますが、黄金律(アリストテレス)としての中庸を重視されていると感じました。そして本書のなかには日本企業の事例もいくつか登場するように、彼女は「資本主義の再構築」にあたって日本的な価値観を重視しています。従業員を価値創造の重要なプレイヤーとしてみなすこと、社会にとって良いことをしなければ両親、祖父母に顔向けできない、あるいは次世代の人類(子孫)によりよい社会を提供する義務がある、というような感覚です。本書の最後に、著者は仏教徒であることが書かれていましたが、このあたりも著者の主張内容に影響を及ぼしているのかもしれません。
人口が70億人を超えて、地球の資源制約に直面している人類にとっては、GDP(あるいは財務指標のルールで計算される利益)を最大化することが社会の目標であってはなりません。そしてもう1つ重要なのは、資本主義自体が問題なのではなく、資本主義が向かっている方向を変えよということなのです。もう少し言えば、異なる経済社会指標(そこには社会価値や地球環境などへの影響も考慮されている)が近いうちに導入されるであろうこと、それに準拠できない企業は淘汰されるわけですが、実は日本企業にとってはチャンスでもあり、世界に範を示すチャンスではないかとも本書を読んで感じました。続きを読む投稿日:2023.05.06
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