赤く微笑む春
ヨハン テオリン(著)
,三角 和代(訳)
/ハヤカワ・ミステリ
作品情報
エーランド島の石切場のそばのコテージに暮らしはじめたペール・メルネル。ある日彼のもとに、疎遠にしていた派手で傲慢な父ジェリーから、迎えに来るよう求める電話が入る。渋々父の別荘に赴くと、そこに待っていたのは謎の刺し傷を負った父だった。そして直後に別荘は全焼する。なぜこんな事件が起きたのか? 娘の病気などの悩みを抱えながらも、ペールは父の暗い過去を探りはじめる――。エルフとトロールの伝説が息づく島で、人々の切ない記憶と過去が交錯する。英国推理作家協会賞受賞作家が贈る深い余韻が残るミステリ
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商品情報
- シリーズ
- 赤く微笑む春
- ジャンル
- 小説 - ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
- 出版社
- 早川書房
- 掲載誌・レーベル
- ハヤカワ・ミステリ
- 書籍発売日
- 2013.04.15
- Reader Store発売日
- 2020.09.17
- ファイルサイズ
- 0.6MB
- ページ数
- 464ページ
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この作品のレビュー
平均 3.7 (20件のレビュー)
-
このレビューはネタバレを含みます
エーランド島4部作の3作目。
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高齢者施設で過ごす元船長でシリーズ主人公のイェルロフが、友人の死をきっかけに自身の死期も遠くないことを正面から受け止め、施設を退所し、かつての自分のコテージで余生を過ごす決意をするところに始まる。
コテージの周辺は、いまや春、夏の暖かい季節だけ都会から人が訪れる別荘村の様相となっており、定住する者はほとんどいない。
数少ない定住者の一人がかつての仕事仲間ヨン・ハーグマン。
そこに加わる、新たな都会からの隣人達。
ペールは、イェルロフのかつての友人で石工のエルンストの甥にあたり、石切り場の縁に立つコテージを相続し、この春は別れた妻との間の双子の息子、娘達と余暇を楽しむつもりだったが、娘の方が重病にかかり手術を待つ状態と、思っていたようには行っていない。
ヴェンデラは夫で目立ちたがり屋の元精神科医マックスを影で支える(ゴーストライターしたり)マックスの元患者。
ヴェンデラもかつてこの地域に暮らしていたが、その日々は過酷なものだった。
唯一の拠り所はこの地方に伝わるエルフの伝承物語。
エルフに会いたいが一心でこの地に戻ってきた。
物語は主にこの隣人達の物語で展開される。
主となる事件は、ペールの父、ジェリーが巻き込まれた放火事件。
サイドストーリー的にヴェンデラの過去とエルフの物語。
なかなか込み入った展開で、どこに物語の中心があるのかがなかなか、判然としない。
シリーズの主人公であるイェルロフはというと、特に大立ち回りするわけでもなく終始アンカーのように登場する。
もう他の作品はほとんど憶えていないのだけれど、なんとなく毎回こんな感じの出演だったような気もして、これがエーランド島四部作の味なのかなとも思った。
話の筋としてはシリーズの中では一番とっちらかっていたように思う。
それはやはり、超自然的なエルフの伝承物語とそれに取り憑かれたヴァンデラ、ヴァンデラの周囲で起きた偶然とは思えない奇跡という足場の弱いエピソードに、何の実体(現実的な解)も与えられないまま物語が進んでいくため、何となくふわふわした感じが収まらないからであろう。
次第に輪郭がはっきりとしてくるジェリーの事件の進展の中、各々の人生が皮肉にも交錯するところは読みどころであったが、真相に辿り着くまでの壁があまりなく、意外とあっさりだったかなという印象。
本筋への感想とは異なるが、本作を象徴するスポットの一つでもあり、海外作品では時折出てくるワード、石切場。
あまり馴染みがないが、なんとなくのイメージで読み進めていたが、読後に何となくググってみたら意外とそこそこの近場にもちらほら。
しかも凄く興味深い風景が広がっている。
夏休みに行ってみようかなと思ったり。
4作目は既読なので、これで4部作完読なのだが、読む順番間違えてなんか消化不良。
ヨハン・テオリンはこのあとはアンソロジーに出てくるくらいで長編は出ていないので残念。投稿日:2023.07.22
順番は違ったけれども、またすぐにイェルロフと再会できたのがうれしかった。物語は、相変わらず、半分くらいはのんびりと、後半から徐々に加速していく。”秋””冬”とはことなり、季節のせいか、少し光のさす明る…い感じがした。エルフとトロールといった伝説が物語に幻想的な雰囲気を加えている。あいかわらず、タイトルがすばらしい。赤、だよ、赤。続きを読む
投稿日:2023.09.13
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