ユダヤの商法(新装版)
藤田田(著)
/ワニの本
作品情報
日本マクドナルド創業者・藤田田幻の名著復活!ユダヤ商法の定石さえ守れば、金儲けなんか誰でもできる巨万の富を築きたい人必読!多くの経営者に影響を与えた大ベストセラー幻の名著復活私はあなたに巨億の富を保証するユダヤ商法の「定石」こそ金儲けのノウハウ総計240刷、82万7000部。あの伝説のベストセラーが今ここによみがえる。どうすれば金持ちになれるのか。その答えは世界の巨富を一手に集めるユダヤ商法の「定石」にあった。「定石」とは何か。それは、「銀座のユダヤ人」と呼ばれた著者が勝ち得た金持ちになるための原理原則。全世界でいまだに通用する唯一の「商法」である。「定石」さえ守れば、金儲けなんか誰でもできる??本書は、夢を抱き、巨万の富を築き、新しい未来を自らつくりたいと望む若者やビジネスマンには必読のノウハウだ。1972年5月刊行初版本を底本に、新装版としてここに読者待望の復刊! ■目次Part1 これがユダヤ商法だPart2 私自身のユダヤ商法Part3 ユダヤ商法のバックボーンPart4 銀座のユダヤ人語録Part5 「円」を扱うユダヤ商法Part6 ユダヤ商法とハンバーガー ■著者プロフィール・藤田 田(ふじた・でん)1926(大正15)年、大阪生まれ。旧制北野中学、松江高校を経て、1951(昭和26)年、東京大学法学部卒業。在学中にGHQの通訳を務めたことがきっかけで「藤田商店」を設立。学生起業家として輸入業を手がける。1971(昭和46)年、世界最大のハンバーガー・チェーンである米国マクドナルド社と50:50の出資比率で「日本マクドナルド(株)」を設立。同年7月、銀座三越1階に大第1号店をオープン。日本中にハンバーガー旋風をまき起こす。わずか10年余りで日本の外食産業での売上1位を達成し、以後、トップランナーとして走り続ける。1986(昭和61)年、藍綬褒章受章。1989(平成元)年、大店法規制緩和を旗印に米国の玩具小売業トイザラス社との合弁会社「日本トイザらス(株)」を設立し、全国展開した。社団法人日本ハンバーグ・ハンバーガー協会初代会長。創立30年にあたる2001(平成13)年7月26日、日本マクドナルドは店頭株市場に株式公開を果たした。2004年4月21日逝去(満78歳)。著書に『ユダヤの商法--世界経済を動かす』、『勝てば官軍』(小社刊)など多数。
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商品情報
- シリーズ
- ユダヤの商法(新装版)
- 著者
- 藤田田
- 出版社
- ベストセラーズ
- 掲載誌・レーベル
- ワニの本
- 書籍発売日
- 2019.04.12
- Reader Store発売日
- 2019.04.12
- ファイルサイズ
- 9.7MB
- ページ数
- 264ページ
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この作品のレビュー
平均 3.6 (90件のレビュー)
-
【感想】
「銀座のユダヤ人」と称された、日本マクドナルド創業者・藤田田氏の著書。
この本自体2019年発行ですので「新しい本だな~」と思ってましたが、なんと初版発行は1972年!!
この本は新装版のよ…うです。
読み進めていく中で、ユダヤ人の方々の仕事に対するストイックさ、金銭や報酬に対する貪欲さ、そして交渉のしたたかさなどに舌を巻きました。
こういった"ユダヤ商人"をテーマとした本はこれまでにも何冊か読みましたが、共通して言えるのは「博識があって商売や交渉が上手」という点でしょう。
ちなみに筆者・藤田氏にも、本文の随所にユダヤ人に対するコンプレックスをちょっと感じました(笑)
筆者自身がユダヤ人と交渉していく中で、中々してやられた経験も多かったんだろうな~と、読んでいて思いました。
本書のReviewとは逸れますが、以前読んだ「ユダヤ人の教養」(ちくま新書:大澤武男著)についても少し触れます。
(こちらは、本書のようなビジネスハウツー本ではなく、ユダヤ人の歴史・伝統・教育などにフォーカスした内容でした)
世界に広く四散しながらも、3000年以上にわたって独自の文化・伝統そしてアイデンティティを維持し、同胞意識をもって生き続けている民族。
迫害の歴史の中で、生き残る為に培った知恵と冷酷さ、そして博識・教養を深めようという勤勉さが、彼らのベースとなっているのでしょう。
「日本人は勤勉」という言葉をよく耳にしますが、ユダヤ人から見ればちゃんちゃら可笑しいかもしれませんね・・・
(てゆーか、僕の知る日本人は殆ど誰も勤勉じゃない!!!笑)
話を戻して・・・・
本書から何を学べば良いのかについて。
残念ながらドメスティックバリバリの僕は、ユダヤ人どころか、外国の人とは仕事もプライベートも殆ど関わりがありません・・・
意図しているわけではありませんが、完全なる"鎖国状態"・・・・島国民族根性を丸出しで生きています。笑
このように、仕事上ユダヤ人と関わらない方は僕の他にも多数いらっしゃるのではないでしょうか?
そんな方に、本書の中でも是非実践して頂きたいポイントを2つ紹介します。
1つ目が、1番僕の心に残った点で、それはやはり「勉強熱心」になることです。
特に何かに必死になるわけでなく。のんびりと漫然と毎日を生きているのは本当に幸せな事だと思います。
僕はその考え方を一切否定するつもりはありませんし、出来る事なら僕もそうしたいと心から思います。
ですが、そのように漫然と毎日を生きている方には、少なくともそれ以上の未来は約束されていないのではないかとも思います。
それ相応のチャンスも、それ相応のピンチもなく、凪のような人生を送ってしまう。そんな人生って如何なものでしょうか?
これは先日読了した「Die To Zero」にも通じる考え方ですが、人生において一番大切な事は「自分の人生はどれほど楽しかったのか」という"経験"だと僕は思います。
あらゆる挑戦、あらゆる失敗、あらゆる成功、そういった物事を経て積まれる経験。それらの繰り返しが、人生をより彩りのある豊かなモノにするのではないでしょうか?
色んな事を経験するため、チャレンジするためには相応の準備が必要です。そしてその準備段階において、あらゆる勉強・学習は必要になります。
そういった意味で、"勤勉であること"というのは、この世の中をサバイブするあたり必要不可欠な要素であると、僕は思います!!
極端な話、本書に書いていたように、雑学に強くなったり、表面的な豆知識をつける事であってもなくても構わないと思います。
自分自身、つい現状に甘えてダラけてしまう事が多々ありますが、しっかりと身を正して、これからも勉学に励もうと思いました。
2つ目は、商談の度に一喜一憂せず、しっかりとリセットして臨む姿勢について。
これは筆者のエピソードトークですが、ユダヤ人とのある契約の事で揉めに揉めて、取っ組み合いにならんばかりの事があったらしいです。
そして次の日、筆者は気まずい空気を持ったまま再度交渉の場に臨みましたが、昨日大喧嘩したはずのユダヤ人は昨日の事はどこ吹く風で明るく接してきて、その雰囲気に吞まれた筆者は言いたいことも言えずに渋々その契約に応じてしまったとの事。
僕がこのエピソードで特に参考になった点は、ユダヤ人のしたたかさではありません。交渉で一度つまづいたからって、それをダラダラ引きずらず、しっかりとリセットして次の交渉に臨むという一種の"爽快感"でございます。
僕たちは皆、一度の失敗を引きずり続けてはいないでしょうか?そしてそれが他に悪い影響を及ぼし、スランプに陥る事はないでしょうか?
勿論反省したり改善する事は大切ですが、陰々鬱々と仕事をするのは精神衛生上もよくありません。
何か問題があってもしっかりとリセットして、素知らぬ顔で元気よく仕事に臨むこと。
場合によっては「アイツは何なんだ!!失礼な奴め!!」とか「あの時のこと忘れたのか!!」なんて思われちゃうかもしれませんが、一旦リセットしてサッパリとゼロベースで臨む姿勢はかなり参考になりました!
以上、初版が1972年なのでやや時代を感じる描写もありましたが、時がたっても変わらない"普遍的な学び"の多い1冊でした!
【内容まとめ】
1.生活の中に数字を持ち込め
数字に慣れ、数字に強くなることが、ユダヤ商法の基礎であり、儲けの基本である。
もし「金儲けしたい」という気持ちがあるなら、普段の生活の中へ数字を持ち込んで、数字に慣れ親しむ事が大切である。
商売の時だけ数字を持ち出してくるのでは遅すぎる。
2.雑学を積むべし
ユダヤ人は雑学博士で、しかも通り一遍の浅い知識ではなく博学なのである。
食事のテーブルを囲むと、彼らの話題は政治・経済・歴史・スポーツ・レジャーと、あらゆる分野にわたって豊富であることに驚かされる。
豊富な知識は話題も豊富にし、それが人生の豊かさに直結する。
また、商人としての的確な判断を下すためにどれほど役立っているか、計り知れないものがある。
雑学に支えられた広い視野。その視野に立って、ユダヤ人は正確な判断を下してくるのである。
3.いつでも女と口を狙え
ユダヤ商法の第一の商品が“女”、第二の商品が“口”である。
ハンバーガーは直接的には“口”を狙った商品ではあるが、その口もさらに言うならば“女の口”を狙った商品である。
4.ユダヤ人のバイブル「タルムード」
経済活動のみに限らず、ユダヤ人の生活全般に大きな影響を及ぼしているものが「タルムード」、ユダヤ教の教典である。
紀元後500年間にわたって作成されたもので、全20巻にわたる膨大なもの。
取り上げられているテーマには、人間が生まれてから死ぬまでに遭遇するあらゆる事柄が網羅され、その一つ一つに論理的な討議が展開されている。
ユダヤ人はこのタルムードを毎日読む。
1日2~3ページにわたることもあれば、5行ほどで終わる日もある。
マスターすることが重要なのではなく、書かれている内容と自分の生き方を照らし合わせることが眼目なのだ。
【引用】
p21
・生活の中に数字を持ち込め
数字に慣れ、数字に強くなることが、ユダヤ商法の基礎であり、儲けの基本である。
もし「金儲けしたい」という気持ちがあるなら、普段の生活の中へ数字を持ち込んで、数字に慣れ親しむ事が大切である。
商売の時だけ数字を持ち出してくるのでは遅すぎる。
p45★
・雑学を積むべし
ユダヤ人は雑学博士で、しかも通り一遍の浅い知識ではなく博学なのである。
食事のテーブルを囲むと、彼らの話題は政治・経済・歴史・スポーツ・レジャーと、あらゆる分野にわたって豊富であることに驚かされる。
こうした豊富な知識が、ユダヤ人の話題を豊富にし、人生を豊かにしていることはいうまでもない。
また、商人としての的確な判断を下すためにどれほど役立っているか、計り知れないものがある。
雑学に支えられた広い視野。その視野に立って、ユダヤ人は正確な判断を下してくるのである。
p120
・働くために食うな、食うために働け
「人生の目的は?」
ユダヤ人にこう尋ねると、
「人生の目的は、おいしいものを心ゆくまで食べることです」
と、必ずこう答える。
p125
・お金ある人エライ人、お金ない人ダメな人
ユダヤ人の価値観の基準はお金。
ユダヤ人が言う「偉い人」とは、贅沢な晩餐を毎晩楽しめる人であり、毎晩豪華な晩飯を食べる人が尊敬される。
ユダヤ人にとって、清貧に甘んじている人間など、偉くもなければ尊敬に値する人でもない。
学問や知識がどんなに優れていても、貧乏であれば軽蔑され、下等視される。
この世では、お金をたくさん持っていて、それをふんだんに使える人が偉い人なのである。
p245
・いつでも女と口を狙え
ユダヤ商法の第一の商品が“女”、第二の商品が“口”である。
ハンバーガーは直接的には“口”を狙った商品ではあるが、その口もさらに言うならば“女の口”を狙った商品である。
p247
・きらいなものを売れ
本当の商人はきらいなものを売る。
自分がきらいなものだと、どうやれば売れるかを真剣に考える。
自分の弱点だから、ある場合には必死になる。
p254
・ユダヤ人のバイブル「タルムード」
経済活動のみに限らず、ユダヤ人の生活全般に大きな影響を及ぼしているものが「タルムード」、ユダヤ教の教典である。
紀元後500年間にわたって作成されたもので、全20巻にわたる膨大なもの。
取り上げられているテーマには、人間が生まれてから死ぬまでに遭遇するあらゆる事柄が網羅され、その一つ一つに論理的な討議が展開されている。
ユダヤ人はこのタルムードを毎日読む。
1日2?3ページにわたることもあれば、5行ほどで終わる日もある。
マスターすることが重要なのではなく、書かれている内容と自分の生き方を照らし合わせることが眼目なのだ。続きを読む投稿日:2021.05.19
ユダヤ人がどのようなルールに基づいて商売し金を稼いでいるか、藤田田がそれに基づいた実体験や考えが書かれている。
その中でユダヤ人が金を稼ぎ、世界をコントロールできうるという内容が書かれているが、これを…読んで、今までユダヤ人が迫害されてきた理由がそこにあるのではと思った。
cisさんが、大勝しすぎるとチャラにされると本に書いていたが、ユダヤ人は大勝しすぎたあまりチャラどころではなく、奪われることになったのではと思った。
これは別に、だから迫害されても仕方ないという話ではなく、あくまでなぜユダヤ人がこれほど迫害されてきたのかについての理由の1つなのではと思ったという話。
仮に集団の中に、他の人から上手いこと財産(大昔であれば食べ物等)を得ている個人、もしくは少数の個人がいた場合、集団全体がその個人(小集団)を攻撃するというのも納得できる(繰り返しになるが善悪の話は置いておいて)。続きを読む投稿日:2024.02.13
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