ユージン・スミス ~水俣に捧げた写真家の1100日~
山口由美(著)
/小学館
作品情報
水俣病を世界に告発した写真家の本格評伝。
二十世紀を代表する写真界の巨匠、ユージン・スミス(1918-1978)の代表作であり、人生最後のプロジェクトでもあったのが、写真集『MINAMATA』(1975年)でした。なかでも有名なのが、胎児性水俣病患者の娘をいとおしむように胸に抱く母の姿をとらえた「入浴する智子と母」の一枚です。この写真は世界中に衝撃を与え、水俣の公害の実態を海外に知らしめる役割を果たしました。
写真集『MINAMATA』のプロジェクトは、妻アイリーン・スミス氏との共同作業でしたが、もうひとり重要な役割を果たしたのが、当時ユージンのアシスタントを務めていた石川武志氏です。ユージンが水俣で過ごした約3年間、彼と生活をともにしながら撮影活動を支えた石川氏の視点から、独特の撮影手法や患者との交流、写真にかける情熱、情の深い人柄など、これまで語られることのなかったユージン・スミスの「水俣」がよみがえります。
2012年、第19回小学館ノンフィクション大賞受賞作品。
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この作品のレビュー
平均 2.8 (4件のレビュー)
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知っているけれど、知らなかった、ユージン・スミスと言う人物を知ることができた。また、忘れてはならない「水俣」を思いださせてくれた。水俣の人々が「福島」の人々を思うこと。それは、水俣を、水俣から、何ら学…びえない私たち(がつくる)の、この日本という国の悲しくやり切れない姿、現実への嘆き、憤りに他ならない。続きを読む
投稿日:2013.07.14
1冊の写真集がある。タイトルは『MINAMATA』。撮影者は著名な写
真家ユージン・スミスと、妻であったアイリーン・美奈子・スミス(後に
離婚)。
チッソが垂れ流した有機水銀による公害被害の悲惨さを…、世界に
広めた写真集である。我が家にも1冊ある。古書店で入手したの
だが、今でもページを開くのに決断がいる写真集だ。
その水俣とユージン・スミスを取り上げたのが本書。このタイトル
だけに惹かれて購入したのだが、大失敗だ。
ユージン・スミスが水俣と向き合った日々を詳細に追っているかと
いえばそうでもなし。当時、ユージンのアシスタントを務めていた
石川武史の話をベースに、参考文献からの引用、水俣病患者
家族の証言で綴っているのだが、どうにも上っ面を撫でただけ
の印象を受ける。
日本語をほとんど解さなかったユージンであったが、彼が水俣の
人々の心に入り込めた人柄などは丁寧に書かれているのになぁ。
『MINAMATA』掲載のいくつかの写真につて書かれているのだが、
版権の問題もあるのかユージンが撮影した写真が本書には一切
掲載されていない。これは写真家のノンフィクションとしては大きな
瑕疵だろう。本書を読む者の誰もが写真集を所持しているはずも
なく、私のように所持していても気軽に開ける写真集ではないと
感じている人間もいるのだから。
そして封印されたという写真「入浴する智子と母」についても、封印に
至った理由の掘り起こしも中途半端だ。
妻だったアイリーンに何度かのインタビューを行なったようだが、
著者曰く「見解の相違」でインタビューの内容の一切が本書には
掲載出来ないとのことだった。
ならば、何故、作品として世に出したのだろう。しかも、この薄っぺら
な内容で「小学館ノンフィクション賞」の受賞作品である。勘弁して
くれよ、もう。
著者は何を描きたかったのだろう。ユージン・スミスの肖像?水俣
病のこと?写真の持つ力のこと?申し訳ないがこの著者には荷が
重かったのではないだろうか。
沢木耕太郎が長年ロバート・キャパに拘り、数々の謎を秘めた
「崩れ落ちる兵士」を検証した『キャパの十字架』から受け取れた
愛情がまったく感じられない。
あぁ…書かないで欲しかった。この著者が書かなければ、他の
ノンフィクション作家が賭けたかもしれないのに…。お願いだ、
得意分野のホテルと旅のお話だけ書いていてくれっ!続きを読む投稿日:2017.08.19
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