BL進化論 ボーイズラブが社会を動かす
溝口 彰子(著)
/太田出版
作品情報
電子書籍特典 電子化記念スペシャル対談 「JUNEからBLへ 〝心の不良″だったあの頃 翻訳家・柿沼瑛子×著者・溝口彰子」収録!いま、BLに何が起きているのか?女性たちを虜にする快楽装置=BLの歴史と本質に迫る画期的評論。男性同士の恋愛を軸にした一大エンタテインメント・ジャンルであるBL(ボーイズラブ)。BLは、おもに異性愛女性が作り手・読み手であるにもかかわらず、近年、現実よりもホモフォビア(同性愛嫌悪)や異性愛規範、ミソジニー(女性嫌悪)から自由な作品が生まれている。本書は、BLの歴史をたどりながらその謎に迫り、作品や作り手・受け手の意識、社会との向き合い方がどのように変化してきたかを、作品分析によって明らかにする試みである。三浦しをん氏、絶賛。「“あらゆるひとにとって自由で居心地のいい社会”のありかたを、BLは追求し、提示しつづけている。その事実を、愛をもって冷静に分析した論考。本書を読んで、これからもBLを愛していこうと改めて決意しました!」
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商品情報
- シリーズ
- BL進化論 ボーイズラブが社会を動かす
- 著者
- 溝口 彰子
- 出版社
- 太田出版
- 書籍発売日
- 2015.06.06
- Reader Store発売日
- 2018.12.21
- ファイルサイズ
- 13MB
- ページ数
- 360ページ
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この作品のレビュー
平均 4.2 (10件のレビュー)
-
アインシュタインの有名な「常識とは18歳までに身につけた偏見のことをいう」という言葉を、何度も読書中に思い出しました。
ある時代では「普通」だったものが、数世紀経ってあるいは数十年だって「普通」ではな…くなることがあると知っているはずなのに、いつのまにか、昔からあるものはすべてこれからもあるはずだと思っている感覚が怖いなと思いました。
家父長制度やミソジニー、ホモフォビアに男尊女卑。
そういうものに真っ向から勝負を挑むと、「だから女は」「女のくせに」なんてことになりがちです。
そういうことではないんだけどなあ、とニュースだったりを見て思っていたところ、ふと、BLの中には、私がこうだったらいいなと思う平和的で愛に溢れた世界があるし、恋愛観がある。それはなぜだろう?どうしてBLじゃないとダメなんだろう?と思ったのが、この本に出会うきっかけでした。
どこぞのレビューで「本の紹介がわかりづらい」とありましたが、これはBLの本を紹介する本ではなくて、BLという有機体(この言い方・考え方が好きです)を分析・評論したものです。
何度も、そうだったのか!と膝を打ち、何度も、そこまで考えていなかったけど、そうかもしれない!と目からウロコを落としました。
気持ち良い、好きだ、を原動力にして、好きなキャラたちがどうすればもっと素敵な人生を送れるかと考えた(つまり愛を注いだ)結果、BLという世界が現実世界の先取りをし始めた、という説はとても納得がいくものであり、同時に鳥肌が立つくらい感動するものでした。
ただ好きで読むだけでも、きっと問題はないのだと思います。でも、一度でも、「どうして私が好きな世界はBLに多くあるのだろう?」と疑問に思ったひとは、この本で視界が開けるのを感じると思います。
余談ですが、カバーの二人が、カバーを外すと老人?カップルになっていて、涙しました。これが愛でなくてなんだというのでしょう?と思って……。続きを読む投稿日:2016.09.17
このレビューはネタバレを含みます
私はシスジェンダー女性で異性愛者である。
レビューの続きを読む
商業もののBL作品も好きだし、二次創作におけるBL作品も好きだ。
だから自分の好きなものがどう生まれ、どう変化して今日の私の手元に届いたのかが知りたかった。
…
正直、世の中に蔓延る家父長制、ミソジニー、ホモフォビア、女性蔑視に疲れ果てている。
それらがBLの世界にはあまり出てこない。
あまり、というだけでまったく出てこないわけではないが、世に出る前に編集などの作者と作品の間に他者が介入する商業BL作品は、先述した疲れ果てる要素から距離を置いていたり、実際に出てきたとしても現実よりもよっぽど優しい。
BLじゃない、登場人物が異性愛者前提の作品だとまだそれにぶち当たることがけっこう多い。楽しむための映画や読書なんかが一転して自分の心を曇らせるものになってしまうのだ。
商業BLはその確率が低い。だからこそ安心して手に取れる。楽しめるということがある。
それらのBL作品のことを「進化系BL」と本書では呼んでいる。
そのようにBL作品が進化するために何があったのかという点が私には非常に興味深い内容だった。
実際にゲイである人たちからの目線を気にするようになったからこそ、起こった進化だと本書で書いていて、かなり感動した。
自分たちが創作したもの、楽しんでいるものが誰かを傷つけているかもしれないと自覚したときに、「何が悪いの?」と開き直るのではなく、新しい方向性を考えてそれを作品に反映していくという姿勢は素敵だと思った。
よくTwitterでは広告などに使われる表現のあれこれを巡って論争が起きることがあるが、開き直っている人というか、なぜそう言われるのか何がどう当事者を傷つけているのかを突っぱねている人も見かける。
BL創作者、愛好家の先人たちの誠実な姿勢にはあっぱれとしか言いようがない。
BLが好きという人はBLで描かれる世界が好き、という人も多いと思う。
そういう人たちにはぜひ読んでほしい本だった。
また宙出版からも『BL進化論[対話篇] ボーイズラブが生まれる場所』が2017年に出ているので、こちらも読んでみたい。
BLの何がそんなに私を虜にするのかがわかったし、BL作品だけではなくゲイ映画等の話も取り上げられておりエンターテイメントにおける同性愛の描かれ方についてとても勉強になった。
これは2015年出版で、今から8年も前だ。出版当時とまたBLは変化している。
オメガバースがなぜここまで隆盛を極めているのかについてもぜひ溝口先生に分析していただきたい。続きを読む投稿日:2023.01.13
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