鯨分限(くじらぶげん)
伊東潤(著)
/光文社文庫
作品情報
幕末から明治へ――。捕鯨集団「太地鯨組」の若き棟梁・太地覚吾を、激変する時代の荒波が襲う。外国船の乱獲による鯨の不漁、南海地震による大津波、村を救うため画策した蝦夷地での操業も頓挫する。そして、巨鯨を追うあまりに引き起こされた海難事故「大背美流れ」では、100名以上の生命が奪われる。時代に抗い、度重なる苦境に、何度も立ち向かい続けた男の物語。
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商品情報
- シリーズ
- 鯨分限(くじらぶげん)
- 著者
- 伊東潤
- ジャンル
- 小説 - ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
- 出版社
- 光文社
- 掲載誌・レーベル
- 光文社文庫
- 書籍発売日
- 2018.08.20
- Reader Store発売日
- 2018.09.28
- ファイルサイズ
- 0.3MB
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この作品のレビュー
平均 4.0 (5件のレビュー)
-
伊東潤さんの本は2冊目。
初めて読んだのは『巨鯨の海』だった。
第149回直木賞候補になった作品だが、私がこの本に興味を持ったのは、『巨鯨の海』が第1回 高校生直木賞 を受賞したから。
フランスで…最も権威のある文学賞「ゴングール賞」を高校生に選ばせたらどうなる?という発想から生まれたのが「高校生ゴングール賞」
フランスではテレビで生放送されるぐらいの人気がある。
高校生直木賞はその「高校生ゴングール賞」を参考にして、2014年5月に第1回が開催され、『巨鯨の海』が受賞。
2018年からは文部科学省の後援を受けている。
このことを知ったのは、日経新聞(国際版)の「プロムナード」に掲載されていた、伊東潤さんのエッセイで。
「高校生直木賞」を受賞した本なら読んでみなくては!
そして、読んでみたら、とても面白かった!
私は☆5つをつけている。
『巨鯨の海』は和歌山県太地の古式捕鯨を描いた時代小説。
鉄の掟の下、捕鯨に命を懸けた人々を描いた連作短編集。
迫力満点の作品だった。
『鯨分限』では、太地鯨組の八代目棟梁、太地覚悟が主人公。
”分限”とは富豪のこと。
江戸中期から盛んに行われた太地の古式捕鯨は、莫大な富を生んだ。
鯨漁で潤っていた太地も時代の波には抗えず、明治に入ると捕鯨は衰退の道を歩まざるを得なくなる。
明治維新、南海地震による大津波。
さらに、未曽有の遭難事故「大背美流れ」
明治11年12月24日早朝。
総勢184名が19隻の船で荒れ模様のなか出漁した。
この年は近年にない不漁で、このままでは正月も迎えられないという思いが無理な出漁に繋がった。
この時に、船団が出会った鯨が大きな子連れの背美鯨だった。
太地では昔から「背美の子連れは夢にも見るな」と言われていた。
当時の技術では背美鯨のような大物を捕獲することは到底無理だったのだが…
生存者わずか13名という海難事故となってしまった。
鯨組棟梁の太地覚悟がとても魅力的に描かれている。
時代に抗い、鯨組の人々が生きるために、命をかけた男。
大阪人の私にとって、和歌山は近くて遠い。
文庫解説で坂井希久子さんも書かれていたが、2018年現在、太地町まで高速はつながっていない。
和歌山最南端を通り越し、高速が途切れた先にある太子町。
遠い…
でも、この本を読んでちょっと行ってみたい、と思った。
太子町だけでなく、クジラウォッチングとか…
ん?
もしかして、これがあの「運動よりも食事よりも読書が大事」ということ…?
この本がきっかけで、色々調べたり、動いたり…
自然につながっていくんじゃないの~
と、自分に都合のよいように解釈している(笑)
太地鯨組と古式捕鯨を調べていたら、こんなところへも行きついた。
https://news.yahoo.co.jp/byline/sasakimegumi/20181022-00101290/続きを読む投稿日:2018.10.29
太地での鯨漁を生業としていた人達の明治維新前後の話。特に史実を元にした大背美流れの話は迫力があった。
投稿日:2022.08.14
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