スメルズ ライク グリーン スピリット SIDE-B
永井三郎(著)
/ふゅーじょんぷろだくと
作品情報
女装癖がある、同性が好き、“人とはどこか違う”・・・悩みを打ち明ける事で、クラスのいじめられっ子だった三島と、いじめっ子だった桐野は固い絆で結ばれる。しかし束の間の平和は、三島が社会科教師・柳田に目をつけられた事からガラガラと崩れ始める。小さな田舎町に駆け巡るウワサや、息子へ多大な期待を寄せる母の思い、その全てと対峙しながら三島と桐野、2人が導きだす答えとは――。(※本作はSIDE-Aの続編です)
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商品情報
- 著者
- 永井三郎
- 出版社
- ふゅーじょんぷろだくと
- 掲載誌・レーベル
- ふゅーじょんぷろだくと
- 書籍発売日
- 2013.04.01
- Reader Store発売日
- 2018.10.05
- ファイルサイズ
- 70.6MB
- ページ数
- 212ページ
※この商品はタブレットなど大きなディスプレイを備えた機器で読むことに適しています。
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この作品のレビュー
平均 4.7 (38件のレビュー)
-
これは同志がどうしても袂を分かたなければならない、そんな物語だった。SIDE:Bに入った途端に頭の中から、いつもBLを読む時に抱く期待とか欲望とか吹っ飛んでた。そんなモノ必要なく読んでしまった…素晴ら…しい!!ある意味、BLのご都合主義・ハッピーエンド信仰を拭い去ってますよね、帯の「オトナが泣けるゲイ男子の青春」、正にそうだな、って。三島は最初から強い精神力を持っていて、彼の挫折と再生の物語でもないですし。ひと夏だけ繋がった友情のお話として完成している。正に「さらば、青春の光」と言う物語だった『スメルズライクグリーンスピリット』。読んだ後寝ながら、銀河鉄道999のあの最終回のナレーションが聴こえて来てしょうがなかった。一瞬光って、そのまま光り続ける事が出来ないから素晴らしく美しい…誰の心の中にもある一瞬の煌めき。私自身は、桐野のように愛する母の為に「普通」の道も行けなかったし、三島のように自分の心のままに動く事も出来なかったなー、と昔を思い出してしまった。柳田の性癖は仕方ないけども、大人の男と恋愛関係を結べていたら普通のゲイの男になれる可能性もないだろうか、と。三島くんが同情したのも、自分のセクシャリティーをひた隠しにしなければならん先生の闇が見えたからだろうし。三島くんはこう言う面でも強いから優しくなれる…三島くんに受け入れてもらえれば自分は救われると言うのはどう見ても柳田の身勝手な要求でしかないが、柳田先生以外の、同じ様な境遇になりそうな男の子たちの親は、皆イイ人と言うのではなくて、子供を個人として考えて、答えを押しつけるんじゃなくて子供に聴いて確認させている、と言う部分が段違いだった気がする。一番信じて貰いたいのはまず肉親であって欲しい、と誰もが思っている、それだけのことだったんだろうなぁ。再読してまた色々考えたいが、BLらしいハッピーエンドだったかと言うと、違うと思う。途中でBLどかどうでもよくなって読んでたのもそれが大きな要因になっている。三島は「女装」が好きな自分もゲイである自分も獲得して大人になったが、彼本来の性癖から求めるタイプは「毛深いガチムチ系」で、夢野ではなかっただろう。夢野も、三島に恋をしていながら、彼の自分と同じ性器を目にした途端に夢から一度は醒めている。桐野はオネェな自分を開放するよりも愛している母親の普通の幸せを選択し、本当の自分を解放しない道を選んだ。「夢に見る幸せ」=「桃源郷」へ、誰も辿り着いてない。何もかもが好転しハッピーエンドを迎えている訳ではないけれど一読してこの作品が素晴らしいと感じられたのは、ギャグと言うモノに「非日常」的に捉えてしまい、これが過剰なフィクションである、と言う風に思えない非過剰さで描かれた物語だったからじゃないか、と思った。幸せを演出する為の「過剰さ」が一切ない。過酷で被害者を被害者たらしめる執拗ないじめの描写でもなく…。そして、決して三島くんの挫折と再生の物語ではない、と言う所。三島くんの母親の存在感抜きに彼の強さは語れないが、総て母のお陰ではなく、三島くん自身が獲得した部分も大きく、同情や共感を呼ぶような作品ではなくて、「秘密の友達」と言う、誰の過去にも一度くらいはあったであろう、あの、甘酸っぱい、やっぱり「青春の光」の物語なんだろうな、と思った。Bの方も、表紙がフェイクになっていると思う。三島と手を繋いでいるのは夢野ではなくて桐野だよね?この表紙を見ても、これが単に男の子同士の恋愛モノであるBLではないのが解る。三島になりたかった桐野の姿だろうなぁ、と。
BLと言うジャンルに入ってて全然構わないんだけど、通常BLで描かれる面とは違う角度から描いていて、改めて凄いなー、って思った。BLで読みたいものの別の扉が開いた感触!!続きを読む投稿日:2013.06.05
このレビューはネタバレを含みます
レ…のシーンがちゃんと凄惨なシーンとわかる様に描かれていて、かつ直接的な描写じゃなくてよかった。読む上で辛さがなかった。 桐野との思い出はひと夏の出来事として箱にしまってとっておくようなエンドで、みん…なそれぞれの道を歩むことにしているラストが、なんかブロークバックマウンテンとかスタンドバイミーを思い出した。もっと後味悪い話かと思っていたけど読了後は清々しい気持ちになった。青春。続きを読む
レビューの続きを読む投稿日:2024.03.24
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