明治維新で変わらなかった日本の核心
猪瀬直樹(著)
,磯田道史(著)
/PHP新書
作品情報
「日本は明治維新で近代化を果たし、それまでとは一変したと一般的には思われています。しかし、よくよく見ていくと、どうもその見方は表層的なものにも思えてくる。むしろ、江戸時代以前、というよりは古代から連綿と深層を流れてきた『核心』ともいうべき組織原理や権威構造、行動原理などがいまも色濃く影響を及ぼしているのではないか」(猪瀬直樹「はじめに」より) 「いま、読者諸氏に申しあげたい。日本が変化しないときは、時代ごとの死んだ歴史を読んでいても命に別状はない。だが、いま日本人は、これまでの構造が一夜にして変わってしまう世の中に生きている。このようなときは、『通史的思考』をなさねば変化のなかを生きてはゆけない」(磯田道史「おわりに」より) 明治以降、なぜ日本は近代化に成功したのか。それは明治維新で日本が変わったのではなく、成功の要因がすでに江戸時代までの歴史の中で形づくられていたからだ。日本には、古代から変わらない「国の核心」がある。古来、培ってきた組織原理や行動原理、権威に対する考え方などが、今なお日本人に大きな影響を与えている。その「日本的原理」の長所と短所を知らねば、この国で成功をつかむことは難しいし、いかなる変革も望めない。では、「この国の秘密」とは何か?――平安時代から江戸時代まで「通史的思考」で読み解き、日本のあり方に迫る、白熱討論。 【目次】より●第1章 日本の組織原理と権威構造の源泉――古代をたずねる ●第2章 「新しい公」の再編成――鎌倉、室町、戦国のダイナミズム ●第3章 江戸武家社会の組織と個人――サラリーマン根性の始まり ●第4章 二六〇年の泰平を維持した社会システム――「転封」や「ジャンケン国家」の智恵 ●第5章 江戸に花咲いた近代的経済――進んだ経済政策と百姓たちの企業家精神
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商品情報
- シリーズ
- 明治維新で変わらなかった日本の核心
- 出版社
- PHP研究所
- 掲載誌・レーベル
- PHP新書
- 書籍発売日
- 2017.11.15
- Reader Store発売日
- 2017.12.29
- ファイルサイズ
- 0.9MB
- ページ数
- 304ページ
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この作品のレビュー
平均 3.8 (7件のレビュー)
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江戸時代は農本主義ではなく、商工業に税を負荷させてない経済優先の市場だったというのは目から鱗。◆また、明治の将軍と大正のそれとは顔つきが違う点。試験に拠る変な平等主義が原因との意見も納得。◆◆また、稲…作は技術がものをいうので、家族経営の方が収穫量があがるとか、農民に所有権があるからよかったとか。◆◆面白いヒントがいろいろ。◆◆猪瀬はいろんな本を読んでるな。続きを読む
投稿日:2018.09.20
・紀尾井町は紀伊家と尾張家と井伊家の上屋敷があったことからその頭文字を取ってつけられた。(p20)
・家康は源氏(足利氏)の名門である吉良家に屈折した感情を持っていて、さらには息子の秀忠への将軍の引…き継ぎを朝廷に願い出る役目(高家=公家)を吉良が担うことで、吉良に対する負い目を感じていたのでは?(p21-23)
・家康は天皇と将軍の関係性を「金と鉄」に見立て、金は役に立たないが敬われ、鉄は役に立つが敬われないものであり、相互が依存することで力を発揮すると考えたとされる。(p25-26)
・律令制度が崩壊した平安後期以降、特定の家がある技能や職務について「家業」や「家職」のように「請け負う」仕組み(官司請負制)が朝廷で用いられていて、それを徳川将軍は借用した。
→ 古代の天皇家は自らの権威を利用して無給で家職を命じ、命じられた家は天皇の権威づけがされた家職によって門弟から収益を得ていた。(p26-30)
→ 地方統治も中央から任命されて派遣される国司が担うが、徐々に地方土着の豪族である郡司がその役を代わりに担ったり、国司の代わりに派遣された遙任により統治されるなど、「請負」の仕組みによって中央集権ではなく地方集権がスタンダードになる。(p36-37)
・貨幣が民にまで普及する(物々交換から貨幣経済になる)のは中国からの宋銭が流入した平清盛の時代以降。(p40)
続きを読む投稿日:2021.03.04
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