いちまいの絵 生きているうちに見るべき名画
原田マハ(著)
/集英社新書
作品情報
アート小説の旗手として圧倒的人気を誇る原田マハが、自身の作家人生に強い影響を与えた絵画はもちろん、美術史のなかで大きな転換となった絵画や後世の芸術家に大きな影響を与えた革新的な絵画などを厳選。画家の思い、メッセージ、愛や苦悩を、作家ならではの視点で綴る。『楽園のカンヴァス』でモチーフとなったルソー、『ジヴェルニーの食卓』で描かれたモネ、『暗幕のゲルニカ』のピカソといった、原田作品でおなじみの絵画はもちろん、古典、日本画、現代アートを含む全26点を掲載。豪華カラー図版収録。【目次】一枚目 アヴィニヨンの娘たち――パブロ・ピカソ/二枚目 秘儀荘「ディオニュソスの秘儀」――作者不明/三枚目 聖フランチェスコの伝説――ジョット・ディ・ボンドーネ/四枚目 プリマヴェーラ(春)――サンドロ・ボッティチェリ/五枚目 最後の晩餐――レオナルド・ダ・ヴィンチ/六枚目 セザンヌ夫人――ポール・セザンヌ/七枚目 バルコニー――エドゥアール・マネ/八枚目 大壁画「睡蓮」――クロード・モネ/九枚目 エトワール――エドガー・ドガ/十枚目 星月夜――フィンセント・ファン・ゴッホ/十一枚目 アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像I――グスタフ・クリムト/十二枚目 真珠の耳飾りの少女――ヨハネス・フェルメール/十三枚目 ブリオッシュのある静物――ジョルジョ・モランディ/十四枚目 マドリッド、1808年5月3日――フランシスコ・デ・ゴヤ/十五枚目 ダンス――アンリ・マティス/十六枚目 夢――アンリ・ルソー/十七枚目 ゲルニカ――パブロ・ピカソ/十八枚目 おまえの口に口づけしたよ、ヨカナーン――オーブリー・ビアズリー/十九枚目 黒の正方形――カジミール・マレーヴィチ/二十枚目 Number 1A,1948――ジャクソン・ポロック/二十一枚目 シーグラム壁画――マーク・ロスコ/二十二枚目 テワナ衣装の自画像、あるいは私の考えの中のディエゴ、あるいはディエゴへの思い――フリーダ・カーロ/二十三枚目 聖マタイの召命――ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオ/二十四枚目 オルナンの埋葬――ギュスターヴ・クールベ/二十五枚目 叫び――エドヴァルド・ムンク/二十六枚目 道――東山魁夷/あとがきにかえて
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商品情報
- 著者
- 原田マハ
- 出版社
- 集英社
- 掲載誌・レーベル
- 集英社新書
- 書籍発売日
- 2017.06.21
- Reader Store発売日
- 2017.08.18
- ファイルサイズ
- 17.5MB
- ページ数
- 256ページ
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この作品のレビュー
平均 4.1 (89件のレビュー)
-
〜生きているうちに見るべき名画〜
このなかなかのタイトルに惹かれ読むことに
26点の名画が紹介されている
気になった作品をピックアップ
個人的な過去の体験やら思考整理が大半のため、たぶん本の…参考にはなりません
悪しからず…
■アンリ・ルソー
「夢」
ルソーの絵は技術的には稚拙と言われるが、色彩が素敵で何故か心がウキウキする
不思議なときめきをもたらせてくれる
ルソー自身は家庭に恵まれず孤独な人生を送ったはず…
税関職員だった彼は誰にも師事せず、独学で自分の才能を信じ描き続けた
ゴッホ同様、生前はあまり評価されず、死後に評価が上がったアーティスト
彼の人生はあまり楽しそうじゃないけど絵はユーモアを感じる
■オーブリー・ビアズリー
「おまえの口に口づけしたよ、ヨカナーン」
サロメの挿絵
お恥ずかしいながら初めて知ったこの作品
何となく見覚えがある
そして一目で気に入った!
サイケで毒々しいがセンス良くお洒落なのだ
軽く調べてみると…
・耽美主義ムーブメントの中心人物
・アール・ヌーヴォーの創始者としても位置づけられている
・日本の浮世絵や平面画の影響が強い
とある
いやーこれは深追いしたくなる!
そしてサロメも読まなくては!
ワクワク
■ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオ
「聖マタイの召命」
カラヴァッジオはかなりお気に入り
インパクトのある「ゴリアテの首を持つダビデ」
まさに彼の精神を反映しているであるが、ただグロいだけではなく彼の心の闇と葛藤が見て取れる
そうカラヴァッジオの人生はなかなかひどい
暴行、喧嘩、殺人…そして逃亡
そんな感情の起伏の激しさを絵にぶつけているのであろうか…
闇は深く、光は鋭い
そして写実感は見事
■ピカソ
「アヴィニヨンの娘」
左から5人の女性像
左はかろうじて女性とわかるが、右に行くほど歪んでいく
もう一番右の方なんて怪物ですからね
ピカソの何が凄いって人々の常識を覆すことをやってのけたところだ
そういうのを知らないとこの絵の良さは理解できないよなぁ…
一方の「ゲルニカ」
個人的にピカソの作品で一番好きなものだ
中学の授業で初めて「ゲルニカ」に出会う
絵の背景を知り、戦争に対する強烈なメッセージを感じ、いつか本物を見たいと思っていた…
そしてその15年後にスペインで本物を鑑賞
思った以上の大きさと迫力に圧巻
これほど無彩色を徹底していても伝える力の強さに驚いた
■マネ
「バルコニー」
マネといえば落選展に出品された「草原の昼食」
これが好きである
当時は問題となった作品(女神ではない女性の裸体を描くというタブーを犯した作品)であり、
不謹慎だと言われるのだが、それ以上にその場の自然な空気感を収めた絵という感じでなかなか良い
個人的には下品さも卑猥さを感じないため、そのギャップが面白いのだが…
マネの描く自然は柔らかく太陽の暖かみがあり落ち着く
■モネ
「水連」
以前はモネの絵に全く興味を持てなかった
何故か…
それは本物を見たことがなかったからだ
本物を見た瞬間にノックアウトされましたけど(笑)
モネの絵こそは実物を見ないと意味がない
ちなみにマハさんの「モネの足あと」はモネを知るにはうってつけの書だ
■ドガ
「エトワール」
ドガの着眼点が興味深い作品
バレエを踊る少女の背景、舞台のそでに居る黒服の男
こちらはパトロンだという
この夜パトロンは少女を連れ出すのであろうか…
彼女の生活はどんなであろうか
家族はそれを知っているのか…
こういう絵って妄想が止まらなくなる
ただ単にモデルとして美しいエトワールを描かないところがミソ
その他有名どころでは、
「プリマヴェーラ」ボッティチェリ、「最後の晩餐」レオナルド・ダ・ヴィンチ、「真珠耳飾りの少女」フェルメール、アンリ・マティス、ゴッホ、ゴヤ、クリムト、ムンク、東山魁夷などなど
日本で人気のゴッホとクリムト
大きい声で言えないが、未だに良さが理解できない
好みの問題だと思うのだが、いつか何か思う時がきたらそれはそれで面白い
ムンクも以前はなんじゃこりゃ?って思っていたが、彼の作品の多くを展示会でみて結構気に入った(彼は長生きだったからか残された作品が非常に多い)
東山魁夷もなかなかのご苦労な人生を歩まれたようで…これから追っていきたい
以前読んだ「絵」だけを観ることを推奨している「13歳からのアート思考」
こちらを読んだその時はなるほど!と思ったものの、やはり作品の背景、アーティストの生い立ちや考えに触れて絵を観る方が私は好きだ
じゃなきゃピカソやセザンヌの良さなんて全く理解できないもの!
特に現代アートもこの傾向がとても強い
ここに出てきたジャクソン・ポロック、マーク・ロスコ、ブリーダー・カーロ
濃密な彼ら(彼女ら)の人生を反映した作品に仕上がっている
アーティストの背景や生い立ちを知り作品を見ると驚くほど感情移入しながら見ることができるのはまるで何かのトリックみたいだ(良いのか悪いのか…?)
頭でっかちになってはいけないが、これからも自分なりの鑑賞法で楽しんでいきたい
さて本書
原田マハさんの体験談も絡んでいるところは面白いのだが、
もう少し突っ込んだ内容を知りたい身には物足りない
ちょっとタイトルから期待し過ぎたかな
これらに登場する作品や絵をモチーフにした小説がやはり多いと感じるので、マハさん本当に好きなのですねぇ…
ちなみに皆さんのいちまいの絵はどれですか?
コレ結構難しい
好きな画家は挙げられるが、ではいちまいの絵を選ぼうと思うと…
うーん
これからの人生で見つけていこうかな
■最後の晩餐
■睡蓮
■真珠耳飾りの少女 フェルメール
■マドリッド、1808年5月3日 フランシスコ・デ・ゴヤ
■ダンス アンリ・マティス
■夢 アンリ・ルソー
■おまえの口に口づけしたよ、ヨカナーン オーブリー・ビアズリー
ジャクソン・ポロック
マーク・ロスコ
ブリーダー・カーロ
■聖マタイの召命 ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオ
■叫び エドヴァルド・ムンク
■道 東山魁夷続きを読む投稿日:2022.06.28
アートには、歴史とのすごく深い関係性があることを知った。
時代背景の理解なくして、アートのことは理解できないのだ(アートのことが本当に理解できるわけではないのはわかってはいる)。
歴史が苦手な私が、ア…ートやアーティストと一緒に学ぶとすごく楽しく学べるとは思わなかった。
そして、この本を読んでいるうちに、クレパスで思いっきり画用紙に描きなぐりたい衝動に駆られた。全然絵心とかあるわけではないのだけど。早速、クレパスと画用紙買ってこようかな。
なぜクレパスかというと、私はカラフルな色使いが好みらしいということを、読んでいて何となく認識したのである。不思議。
いつかは、この本に出てくる色んな美術館に行きたい。アーティストごとにじっくり作品の移ろいを眺め、自分のお気に入りを見つけたい。続きを読む投稿日:2024.03.22
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