【電子限定おまけ付き】 義兄弟
真式マキ(著)
,雪路凹子(絵)
/リンクスロマンス
作品情報
「今、兄さんを支配しているのは、僕だよ。身体で理解すればいい――」 IT事業の会社を営む佐伯聖司の前に、かつて気まずく別れたまま十年間音信不通だった義理の弟・怜がある日突然姿を現した。怜は幼い頃家に引き取られてきた、父の愛人の子だった。家族で唯一優しく接する聖司に懐き、実の兄に対する以上の敬意や好意を熱心に寄せて来ていたのだが、ある日を境に一変、怜は聖司のことを避けるようになった。そんな怜の変貌に聖司は戸惑う。そして今、投資会社の担当として再会した怜は、当時の危うげな儚さはなく、精悍な美貌と自信を身に着けた、頼りになる大人の男に成長していた。そんな怜に対し、聖司は再び良い兄弟仲を築ければと打ち解けていくが、その矢先、会社への融資を盾に、怜に無理矢理犯されてしまい――。電子限定書き下ろしSSを収録!! 【おことわり】電子書籍版には、紙版に収録されている口絵・挿絵は収録されていません。イラストは表紙のみの収録となります。ご了承ください。
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この作品のレビュー
平均 2.0 (2件のレビュー)
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このレビューはネタバレを含みます
義兄弟。弟の執着。10年…。可愛そうだから優しくしてやる、と好きだから優しくしたい、の違いに気がつかない兄と、可哀想と思われていたことにすごく傷付く弟。兄のこと、すごく好きだったから余計傷付いたんだろうなぁ。でもやっぱり嫌いになれない諦めはつかない、それで10年…。「兄さんのための10年」ってすごいよね、ちゃんと立派になって。兄も信頼していた会社の仲間に裏切られたり、弟に裏切られたかも…だったり色々あったけど、やっと弟の言いたかったことがわかって、自分も素直になれてよかったです。
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真式先生、「よいではないか!」です!投稿日:2016.12.20
うーん…。小さいことが気になって、なかなか入り込めませんでした。
血が繋がっているとか、禁忌だとか、そういうことはまったく気にならないのですが、弟くんがダメで…。
お兄ちゃんが「おれ」弟くんは「僕」…、お兄ちゃんは「おまえ」弟くんは「あんた」なんですが、度々、弟くんの口調が揺れるというか。「兄さんは変わらないね」って言ってたかと思うと急に命令口調になってしまったりして。
あと、作中では猫が出てくるのですが、この猫に違和感が。成長の早い猫が、1シーズンを終えてもまだ「子猫」として描かれるのに、すごく違和感が。数ヶ月経ってるなら、もう立派な大人になってるはずでしょうとか思っていました。犬の方が良かったんじゃないかな?という設定で。小さいボールを追いかけることはあっても、犬のように「取ってこーい!」を好んでする猫は少数なんじゃ、とか。話の流れ上、あそこで猫が登場して、猫を飼うのが必要だったのは分かるのですが、でも、あまりにもご都合主義な扱いを猫が受けていて、とても気になりました。
受であるお兄ちゃんの視点で話が進んでいくのですが、この人は本当に良い家のこなのかしら?と思えるほどに理解力が薄く、感情的に成長していなくて、最後の最後まで引っ張る「なにが弟を傷つけたのか」に対する納得も後悔も、あまり説得力がありませんでした。
弟くんの執着は、どんどんやれ!と思うものの、やるならもっととことんやりたまえ!とも思い。なんていうか、ちょっとぬるいな、と思ってしまったりしました。アメリカに行ったのも、キャピタリストになったのも、お兄ちゃんを手にいれるためと言いつつ、お兄ちゃんがベンチャー企業の社長になっていると知らなかったのなら、キャピタリストの仕事はそこまで使えなかったかもしれないわけで、その場合はどうするつもりだったんだろうと思いますし、今度会ったら絶対離さないと言いつつ、離れなくするための方法がぬるい。脅しつつ、本気で脅したわけじゃないとか、結構発言が二転三転して、矛盾しているところが??でした。
あともう一点。最後に西久保さんに電話をするところ。あんな額の小銭じゃ、呼び出し音をかけるだけでお金が尽きるように思うのですが…。結構長い間話していたし、しかも、西久保さんの電話は切れてしまったのか、切ったのか、その辺もうやむやで非常に気になりました。友達が西久保さんしかいないというのも、生まれながらの王様で、人の上に立つのが当然で、いつも自然に人が集まってくるというお兄ちゃんの設定とは合わなくて、そこも謎。
最後も、義兄弟の倒錯的な終わり自体は良いと思うのですが、でも、諸々の社会的なことは無視でいいの?天下のキャピタリスト様が会社をサボってていいの?これからお兄ちゃんを養っていくのなら、なおさらそんなことしてていいの?と最後の最後までツメが甘い弟くんが気になって、全然、えっちいシーンに集中できませんでした。残念。続きを読む投稿日:2017.03.04
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