戦争するってどんなこと?
C.ダグラス・ラミス(著)
/中学生の質問箱
作品情報
戦争ってどんなことするの?日本が戦争できる国になったら?軍隊があるほうが危ない?・・・・・・ラミスさんが今こそ徹底的に答えます。
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商品情報
- シリーズ
- 戦争するってどんなこと?
- 著者
- C.ダグラス・ラミス
- 出版社
- 平凡社
- 掲載誌・レーベル
- 中学生の質問箱
- 書籍発売日
- 2014.07.09
- Reader Store発売日
- 2016.11.17
- ファイルサイズ
- 5.7MB
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この作品のレビュー
平均 4.3 (10件のレビュー)
-
元米海兵隊員だった著者が、日本の中学生に向けて、戦争がどんなものかを説明した本です。
非暴力抵抗の事例や、良心的兵役拒否に関する話、
「テロに対する戦争」がなぜ泥沼に陥るのかといった話など、
勉強に…なったところが多く、読んでよかったと思いました。
著者と同じく私は戦争が怖いし、個人の立場として、戦争がこの世からなくなればいいと願っています。
だからこそ、この手の本について願うところも大きい。
以下のレビューでケチつけ気味のことを書いているのは、それゆえです。
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著者は明らかに、「戦争はしてはいけないものだ」という立場から戦争を語っています。
そうだとしても、「戦争がどんなものか」の説明と「なぜ戦争をしてはいけないのか」の議論は、
ちゃんと区別するべきだと思いました。(本書ではこの点がごちゃまぜになっています。)
「戦争の怖さを伝えて、戦争に反対するように仕向けよう」という意図が随所に感じられましたが、
書き手がそういう態度で子どもにものを伝えてしまうというのは、
実は危険なことなんじゃないかと私は思っています。
なぜなら、書き手のそういう態度は、
「戦争の必要性を伝えて、戦争に賛成するよう仕向けよう」という態度と同じ穴の狢だから。
著者はきっと、日本の、世界の、平和な未来を願っていて、
だからこそ、読み手として想定している中学生たちに、戦争の怖さを伝えたかったんだと思う。
でも、本当に平和な未来を実現したかったら、大事なのは、
戦争を擁護する側と戦争に反対する側が、理性的に対話できる土壌を作っていくことなんじゃないか。
日本人は「和を大切にする民族」などと言われるけれど、
戦争にしても、原発にしても、反対派と擁護派の結論が真っ向から対立するような議論になると、
とたんに自分と違う立場の人に対して攻撃的になる。
擁護派は反対派を、反対派は擁護派を、どこか見下したような態度をとっていて、
相手の主張に対して聞く耳を持たない。
自分の主張の正しさを攻撃的に主張して、相手は余計聞く耳を持たなくなる。
戦争の本当の根っこは、そういう態度にあるんじゃないの? と思ってしまう。
意見が違う人に対して、「あなたはこう考えるんだね。」というところをいったんニュートラルに受け止めるのは、
対話の基本中の基本で、最近は小学生の道徳でもそういうことを教えているらしい。
それは本当に大事なことで、お互いが相手の言い分をちゃんと受け入れて、理性的に対話した先にしか、
戦争のない世界はない。
戦争についての議論だったら、
「戦争というのはこういうものである」
「戦争を必要だという人たち、戦争を起こした人たちの言い分はこうだ」
「戦争に反対する人たちの言い分はこうだ」
ということを出来る限り客観的に並べてみて、さぁ、どう考えますか? って投げかけるようなやり方で。
この本も、最終的には著者が「戦争に対してどういう態度をとるのか、考えるのはあなたです」と言っているけれども、
判断材料の並べ方が、明らかに著者の誘導したい結論に寄りすぎという気がしました。
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・・・と、ケチつけ気味のことを書いてしまったものの、私も立場としては著者と同じで、戦争のない世の中になってほしいです。
だからこそ、戦争を必要だと信じている人たちとも、ちゃんと対話がしたい。水掛け論や悪口の言い合いじゃなく。
そういうことができる世の中になってほしいし、
そういうことができる人を育てる教育を、日本にはもっと、していってほしいと思う。続きを読む投稿日:2017.05.08
「争ってどんなことするの? 日本が戦争できる国になったら? 軍隊があるほうが危ない?……ラミスさんが今こそ徹底的に答えます」
「軍隊は国や人々を守れるの?それともかえって危険な存在なの?沖縄戦を生き延…びた元県知事大田昌秀さんのインタビューも収録。シリーズ第四弾!」
目次
第1章 日本は戦争できないの?
第2章 戦争ってどんなことするの?
第3章 どうして戦争はなくならないの?
第4章 日本が戦争できる国になったらどうなるの?(なにがどう変わるの?;どんな戦争をすることになるの?)
第5章 沖縄から考えるってどういうこと?
第6章 軍事力で国は守れないの?(軍隊があるほうが危ないの?;非暴力抵抗で国が守れるの?)
著者等紹介
ラミス,C.ダグラス[ラミス,C.ダグラス] [Lummis,C.Douglas]
1936年サンフランシスコ生まれ。カリフォルニア大学バークレー校卒業。1960年に海兵隊員として沖縄に駐留。61年に除隊、80年より津田塾大学教授。2000年同大学を退職、沖縄に拠点を移し、以後、沖縄国際大学で教えるほか、執筆や講演などを中心に活動続きを読む投稿日:2023.06.10
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