日本で老いて死ぬということ 2025年、老人「医療・介護」崩壊で何が起こるか
朝日新聞 迫る2025ショック取材班(著者)
/朝日新聞出版
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団塊の世代が75歳になる2025年、家でも病院でも死ねなくなる!? 「多死社会」を迎えて病院がパンク、政府は在宅の看取りを推奨するが、訪問医師、訪問看護師、介護福祉士の数が足りない。今、何をすべきか? 豊富な現場取材をもとに考察する。
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この作品のレビュー
平均 3.6 (8件のレビュー)
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気になったところを抜粋。
◆難しい「平穏な在宅死」
* 「全力を尽くして治療をするという選択肢」を改めて、救急医から提示される。しかも、それを極めて短時間で返答しなければいけない。以上の2条件…が満たされると、家族は、どうしても「全力を尽くしてください」と答えがちになる。時間をかけて在宅医と議論した上で作成した、有形無形のリビングウィル(延命治療の拒否などを事前に意思表明しておく文書)が、「患者急変時の短時間の救急医の説明」に負けてしまう。
◆時間預託制度
* ボランティアした点数を預け、必要なときに点数を引き出し支援を受ける制度。
◆「親の介護は親のお金で」は大前提。また介護の負担を担っていない兄弟に費用を分担してもらうことも考えたい。お金の負担も介護の一つ。
◆親が70歳から75歳になった頃、お金や介護についてきちんと話し合ってみてほしい。銀行の暗証番号を尋ねたり、財産の話をしたりするなんて突然にはできない。普段からの信頼関係があってこそ。
◆一日の半分は自由時間
* 念願の油絵を始めたところ、週に1、2時間だけなのに、一気に余裕がなくなったと感じた。
* 平均的な1週間の自分の行動を記録する。それを「当日やらねばならない仕事(拘束時間))」と「当日でなくともよい仕事(自由時間)」の二つに分ける。
* 結果をみると「一日中介護をしているような気持ちになるけれど、一日の半分は自由な時間があるんだ」と時間のとらえ方が変わる。
* 自由時間を趣味や友人たちと過ごす時間に充てることで、ストレスも大きく減らせる。「介護は大変だと思ったらきりがない。客観的に自分の心と体、生活を分析することで、虐待やピンチを遠ざけることができる」
◆介護保険サービスの比較続きを読む投稿日:2017.08.19
・2025年問題:団塊の世代がすべて75歳以上になり、特に都市部で医療・介護の提供体制が追い付かなくなる問題
・死亡者が増え、「死に場所難民」になる可能性がある。今までの病院完結型から地域完結型への転…換目指す動きがある。
・胃ろう:加齢や脳梗塞の後遺症などで口から食べられなくなると胃に穴を開け、チューブで直接栄養剤を入れる。胃ろうは作っても作らなくても後悔する。
・誤嚥:食事がうまく飲み込めず肺に入ってしまう。食べ物や唾液とともに細菌が気管に入り肺炎を起こすのが誤嚥性肺炎。
・介護は笑ってなんぼ。
・夜の徘徊で親の認知症に気づき、子どもが介護のために親を近くに呼び寄せるのはよくない。認知症患者にとって環境の変化は逆効果。住み慣れた土地で暮らせるように、ケアマネージャーや行政窓口等と連携をとる方法が有効。
・離れて暮らす親の介護。子どもに心配をかけまいとするが、親の異変に早めに気づけば早めの対応が可能。突然ふらっと両親を訪ねて、小さな変化に気づく。
・看取りは丁寧に話をきくことが大事。支えがあると穏やかになれる。続きを読む投稿日:2022.09.08
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