M&Aシナジーを実現するPMI―事業統合を成功へ導く人材マネジメントの実践
ウイリス・タワーズワトソン(編)
,要慎吾(著)
,中村健太郎(著)
,森田純夫(著)
,堀之内俊也(著)
,松尾梓司(著)
,片桐一郎(著)
/東洋経済新報社
作品情報
買収後のPMI(買収に伴う事業・組織・機能の統合)のノウハウを体系的に解説した、初めての実務ガイドブック
M&Aにおいて、事業シナジーを創出し企業としての成長を実現するためには、PMIの的確な実行が必要不可欠である。「PMI」と一言でいっても、買収目的や目指す事業シナジーによってその具体的な内容やプロセスは案件ごとにすべて異なる。しかし、どういった目的であれ、M&Aの成功を左右する「組織・人事・ガバナンス」上の論点は共通している。本書では、M&Aの本来の目的であるシナジーを創出して、企業価値の向上を実現するために必要となるPMIの取り組みとはどのようなものであるのか、実務面を中心に解説する。
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第1章 日本企業のPMIの実態と課題
1 PMIとは何
2 組織・人事・ガバナンスのPMIの重要性と成功のポイント
3 日本企業のPMIへの意識醸成を妨げる要因•
(1)海外M&Aにおける現地の“放任…"
(2) M&Aの成否に対する責任所在の曖昧さ
(3)リーダーシップの所在の不明確さ
(4)従来を引き継ぐストック・ディールの多さ
4 日本企業のM&AにおけるPMIの実態
(1)リテンション対象者の選別
(2)リテンション対象者の選別の情報源
(3)キ一人材のリテインのための報酬バッケージ
(4)リテンションの実績
(5)リテンション期間終了前の離職理由1
第2章 PMIの全体像
1 M&AプロセスにおけるPMIの位謹付
(1)買収対象決定後のM&Aのプロセス
(2)デューデリジェンスで確認すべきこと
(3)買収完了準備期間での実施事項
2 ディール・ストラクチャーに依存するPMI
(1)三つのディール・ストラクチャー
(2)昨今のディール・ストラクチャーのトレンド
3 M&Aの「目的」に応じたPMIのあり
4 PMIを考えるフレームワーク~九つの構成要素
5 ブロジェクト・マネジメント・オフィス(PMO)の役割
第3章 ハード面(組織、人事諸制度)のPMI
1 ガバナンス
(1)「人材」から見たガバナンス
(2)ガバナンスにおける主要論点
2 経営幹部リテンションと経営者報酬
(1)リテンションと経営者報酬の全体像
(2)デューデリジェンス段階における初期的検討と分析
(3)リテンション策の実行
(4) PMIにおける経営者報訓の中長期的な運営
3 等級・報酬・評価制度の統
(1) 統合の必要性
(2)統合プロセス
(3)等級制度の意味合い
(4)等級制度の統合
(5)報酬制度の統合
(6)処遇条件変更の留意点
4 ベネフィット(退職給付、健康保険、福利厚生)の統合
(1)ベネフィットの特徴とPMIを見すえた人事デューデリジェンスの進め方
(2)確定給付型退職給付の概要および着目のポイント
(3) 確定拠出型退職給付の概要および着目のポイント
(4)健康保険(医療保険)の概要および着目のポイント
(5)住宅補助ベネフィットの概要および着目のポイント
(6)年次有給休暇の概要および着目のポイント
(7) 人事デューデリジェンスにおけるSide by Side 分析の活用と売買価格への反映
5 人事IT (HRI Sの活用)
(1)人事ITソリューションの効果
(2)人事部もHRISで進化
第4章 ソフト面(企業・組織文化)のPMI
1 企業文化とは何か?
(1) M&Aの成否を分ける企業文化
(2)企業文化とは“The Way We Work"
2 統合後のあるべき企業文化とは?
(1)統合後の企業文化構築のアプローチ
(2)統合後の戦略実現に資する企業文化を作る
3 どのように相手の企業文化を知るか?
(1) PMIは相手の企業文化の理解から始まる
(2)デューデリジェンスを通じて相手の企業文化の仮説を作
(3)相手とのコンタクトを通じ企業文化の仮説を深める
4 どのように企業文化を融合するか?
(1)ハードとソフトの双方からの取り組み
(2)社員の巻きこみを通じて企業文化を融合する
(3)相互の違いを知り尊重する環境を作る
(4)企業文化融合の進捗状況をモニタリングする
(5) “統合リーダーを育成・登用する
5 社員感情に配慮したチェンジ・マネジメントを
どう実施するか?
(1)被買収企業の社員のエンゲージメント・レベルは低下する
(2)被買収企業の社員が不安を持つ三つの要素
(3)エンゲージメント・レベルを改善するチェンジ・マネジメント
(4)社員の不安に応えるコミュニケーションの設計
(5)コミュニケーション・プランでいつ誰に何を伝えるかを明確化する
第5章 国内企業による事例紹介とケーススタディ
1 国内企業の成功事例紹介
(1)コカ・コーライーストジャバン株式会社
(2)ダイキン工業株式会社
(3)味の素株式会社
2 企業統合のケーススタディ
(1)株式取得案件ー〈日本法人A社による、米国法人B社の買収〉1
(2)事業部門取得案件
一〈日本法人X社による、米国法人Y社のZ事業部門の買収〉
(3)企業文化の統合案件
第6章 日本企業がM&AとPMIを成功させるためには何が必要か
1 PMI の成功には日本企業自身の変革が必要
2 M&Aを前提とする絹織運営を確
(1)統合の前提となる組織原理の転換
(2)統合組織モデルのピジョンが必要
3 日本企業の人材マネジメントの課題
(1)属人化からの脱却と意思決定の透明化
(2)組織のモジュール化への抵抗排除
(3)社員コミュニケーションの工夫
4 PMI のレベルアップ
(1) PMI プランニングをデューデリジェンスから行う
(2)経験と組織知を反映したマニュアルとツールを活用するか
5 統合リーダーの開発
6 日本企業の強みをPMI に活かすために必要なこと続きを読む投稿日:2022.01.23
M&Aを成功に導くには、その後のPMIが必要不可欠である。そしてPMIは往々にして組織改変や人事異動、必要な人材の引き留めが重要であり、本書は人材マネジメントに焦点が当たっている。
ただ、金額やタイ…トルの割に内容が薄く、また説明領域が狭いため、はっきり言って駄本。PMIについて学びたい人にとっては極めて期待はずれと言わざるを得ない。続きを読む投稿日:2022.11.11
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