「日本人の神」入門 神道の歴史を読み解く
島田裕巳(著)
/講談社現代新書
作品情報
人間と宗教の歴史は長く深い。それは国民国家のレベルを超えて「人はどこで何ために生きるのか」という場所性や共同体に関わる問いでもある。日本人にとって、神道と天皇、また皇祖神との繋がりは重要であった。本書のサブタイトルである「神道の歴史を読み解く」は、今だからこそ我々が議論すべき主題である。そのために、古代の「神仏習合」から明治以降「神仏分離」の理解から始めようという現代人必読の入門書である。
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商品情報
- シリーズ
- 「日本人の神」入門 神道の歴史を読み解く
- 著者
- 島田裕巳
- 出版社
- 講談社
- 掲載誌・レーベル
- 講談社現代新書
- 書籍発売日
- 2016.05.17
- Reader Store発売日
- 2016.05.27
- ファイルサイズ
- 2.8MB
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この作品のレビュー
平均 4.0 (9件のレビュー)
-
著者の「なぜ八幡神社が日本で一番多いのか」は読んだが、さほど記憶に残っていない。本書の方が古代史好きの僕には刺激的な本だった。
でも皇祖神とは誰だったのか、という問いの前に皇祖神とは何かという定義が…必要なのでは。
素人考えを云わせて貰えば、元々男神アマテルが持統天皇の時に女神アマテラスに性転換しているぐらいだから、本来の皇祖神であるはずがない。
本書では高御産巣日神が皇祖神ではと云う民俗学者や古代文学者、古代史家の説に触れている。
恐らく、纏向で多数の氏族で出来上がった揺籃時期のクニで、共同で祀られたのが太陽神だったと思う。疫病をきっかけに土地の神、大物主が復活するが、この土地の神と太陽神は宮廷から排除される。土地の精霊、大物主が近くの三輪山に祀らわれたが、太陽神は永く流離の末に伊勢に安住の地を得る。天皇家は皇女を斎宮に出すが、天皇自身が参詣したことは殆どなかったという。
素人考えでは纏向に集結した氏族共同の神を天皇家が皇祖神として乗っ取ったと思うのだが、この後、天皇家は荒ぶる神、アマテラスを怖れたらしい。
海の荒れる時期の沖ノ島で行われたらしい祭祀は、アマテラスとスサノオのウケイの再現ではとの仮説に驚く。だけど、沖ノ島のウケイ劇がアマテラスとスサノオを主人公にしたものか判らない。ウケイは平和の誓いではなく、戦いだったのか。
白川静先生の著書にあった、殷は宗教的な国でそれを滅ぼした周は抽象的な「天」を奉じる奇妙な国だったという話を思い出した。ミカドの氏族も始祖を持たない氏族だったのではないだろうか。それは、中臣(藤原)家でも同様で、鹿島神、香取神、天児屋命を祭神とする春日大社では強い始祖神を見出せない。
八幡神は異色の神であり皇祖神に近いが、成りきれなかった不思議な存在。
一番驚いたのは出雲大社の本殿の内部。横向きに並ぶ天之御中主、高御産巣日神、神産巣日神、宇摩志阿斯詞備比古神、等々。およそ素戔嗚にも大国主にも無関係と思われる。記紀の記述に僕はまだ騙されているのでは。
250ページぐらいの新書で色んな事が判ったら苦労しない。むしろ、今までの知識を疑いだす契機になる本だと思う。
「アマテラスの誕生」も是非、併読をお勧めします。
アマテラスが太陽神だけでなく、沢山の顔を持つ荒ぶる神だったことがよく判ります。続きを読む投稿日:2016.06.01
印象に残った文章
柳田國男は、日本人は死後、仏教が説く西方極楽浄土のようなはるか遠くの世界に赴くのではなく、自らが住んでいた場所のすぐ近くにある山にとどまって山の神となり、春には里に下って田の神となり…、子孫の生活を守護するのだという説を展開した。
少し難しかった。
葬式は要らないとどちらが先に出版されたのか?な続きを読む投稿日:2021.01.29
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