中国経済はどこまで崩壊するのか
安達誠司(著)
/PHP新書
作品情報
効かない景気対策、積み上がる不良債権、人民元国際化をめぐる矛盾・・・・・・。中国経済に何が起きている? これからどうなる? 新興国ブームの終焉を予言したエコノミストが冷徹に読み解く! 長年、危ぶまれてきた「中国経済崩壊」は、いまや議論の前提となったようにも思える。いったい中国経済はここから「どこまで悪化していく」のか。しかし、信頼できる数字が表に出てこないなかで、その行方を予測するのは簡単ではない。本書では、近代経済学の知見を有し、歴史にも精通した気鋭のエコノミストが、数々のマクロ指標、中国人の経済観、アメリカなど他国の政策動向も踏まえつつ、中国経済の現在と未来を徹底分析。その先にあるのは長期停滞か、ハードランディングか、それとも体制崩壊か? さらには中国がほんとうに「バブルリレー」の最終走者であり、そこでバトンが途切れたとき、日本・世界経済の命運はどうなるのか? ヒステリックな「崩壊論」でも無条件の「礼賛論」でもない、いま日本人がどうしても知っておかねばならない、中国経済の真実。内容例:リレーに譬えられる「バブルの発生と崩壊」のサイクル/中国はいま「中所得国の罠」にはまるかどうかの瀬戸際/中国はアンカーか、次の走者にバトンを渡すのか/金融緩和を講じつつ、人民元買い支えを行なう矛盾/「ゴーストタウン」のような不良債権はどれだけあるのか/場合によってはマイナス成長に陥る可能性も/財政出動は機能しないどころか、無駄に終わる ・・・・・・ほか。
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商品情報
- シリーズ
- 中国経済はどこまで崩壊するのか
- 著者
- 安達誠司
- 出版社
- PHP研究所
- 掲載誌・レーベル
- PHP新書
- 書籍発売日
- 2016.03.15
- Reader Store発売日
- 2016.04.08
- ファイルサイズ
- 1.7MB
- ページ数
- 192ページ
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この作品のレビュー
平均 5.0 (1件のレビュー)
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中国のバブルは いつからはじまり、いつ頃に崩壊したのか?
バブルとは そもそも なにか?
アメリカのバブル
日本のバブル
アメリカのITバブル
そして、現在 中国のバブル。
バトンは 次は 誰に受け…継がれるのか?
『資源国の不動産』オーストラリア、カナダ、ノルウェー。
バブルとは、『常識的な水準を超えた上昇』のこと。
では 『常識的な水準』とは?
PER。
上場株式の時価総額を名目GDPでわる。→バフェット指標
BRICS とは、誰がいったのか?
Brazil, Russia, India, China, and South Africa
投資銀行 ゴールドマンサックスのエコノミスト
ジムオニールが 2001年にいうことで広まった。
中国人 一人当たりのGDP が 9000ドルとなっている。
これから、更に伸びるのか?落込むのか?
中所得国のワナに 入るのではないか?
人民元の通貨が 安くなっている現状で
人民元の価値安定に 政府は動くと
人民元を買いささえて アメリカの国債などの外貨準備高を切り崩す。
それは、人民元が 海外に流出しないために必要である。
しかし、金融緩和措置をしないと 産業は育たない。
→不透明な中国経済の見通し。
その矛盾に 財政政策のジレンマがある。
人民元を安くすることで。国内の過剰在庫をダンピング輸出する。
アメリカの『新関税法』にオバマはサインした。
意図的な人民元安政策をとると アメリカを刺激する。
アメリカは 保護貿易的な政策に移動しつつある。
1つ目は「変動相場制の採用により、対外開放路線へ」
(安定成長シナリオ、名目5%程度の成長)、
2つ目は「「中所得国の罠」による長期停滞」
(低成長シナリオ、名目1〜2%程度の成長)、
3つ目は「統制経済の強化と対外強硬路線」
(対外戦争の可能性が浮上し経済成長率を語る意味がなくなる)。
筆者の主観的な見方としてそれぞれが起こる確率は
1つ目のシナリオが40%、2つ目のシナリオが55%、3つ目のシナリオが5%(158p)。
今後の中国の展開として、
人民元の変動相場制とすることで、市場開放をする。
会社の会計制度を 国際基準とする。
習近平は かくも 官僚の腐敗追及に チカラをそそぐのか?
どのような 思想が 背景にあるのか?
儒教と法家の2重的思考が これを支える。
この安達誠司という人は、中国経済をフレームの枠で
冷静に理解しようとしていることに 共感が持てる。
今の中国がどこへ向かうのか がシャープに見えて
面白い論調だった。続きを読む投稿日:2016.04.25
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