小説
我、六道を懼れず[立志篇]
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いったい何を、どれほど失えば、この身は一人前の武士になれるというのでありましょうや――武田信玄から「わが両眼の如き」とまで信頼されるようになった昌幸は、北條綱成、本多忠勝ら名だたる武将たちと槍を合わせ、功を挙げていく。しかし突然の信玄の死により、情勢は一変。そして織田軍との、運命の長篠の合戦が迫りつつあった・・・・・・。かつてない激闘の中、昌幸が慟哭とともに得た覚悟と信念とは。
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のちに「稀代の謀将」「表裏比興の者」と呼ばれる武将の、若き日の純粋で清冽な姿とは。――真田幸隆の三男として生まれ、わずか七歳で武田家の人質となった源五郎(真田昌幸)。彼はその才を武田晴信(信玄)に見出され、その弟・信繁からも目を掛けられるようになっていた。しかし初陣となる川中島の合戦は、昌幸の想像を遥かに超える壮絶なものであった・・・・・・。昌幸の生涯を渾身の筆致で描く感動の歴史巨編。
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