ロマンとソロバン―マツダの技術と経営、その快走の秘密
宮本喜一(著)
/プレジデント社
作品情報
独自の環境技術「SKYACTIV」の開発が
クルマを、社員を、そしてマツダを変えた!
「マツダは順風満帆という声が社外から聞こえてくる。とんでもない。
ありがたいことに、新世代製品が今のところ世の中に受け入れられているのは事実。
しかし、スカイアクティブも次の世代にまで行かないと本物かどうかわからない。
本物にならない限り、マツダのブランドも確立しない」
やっとのことで危機を乗り越えたあとの安堵感が、また新たな危機を招くものだ。
そんな歴史を繰り返してはならない、小飼マツダ社長の考えは明解だ。
【著者紹介】
宮本喜一(みやもと・よしかず)
ジャーナリスト
1948年奈良市生まれ。71年一橋大学社会学部卒業、74年同経済学部卒業。同年ソニー株式会社に入社し、おもに広報、マーケティングを担当。
98年独立して執筆活動をはじめ、現在に至る。主な著書に『マツダはなぜ、よみがえったのか?』(日経BP社)、『本田宗一郎と遊園地』(ワック)や、
翻訳書『ジャック・ウェルチわが経営(上・下)』(日本経済新聞出版社)、『ドラッカーの講義』(アチーブメント出版)『ビジョナリー・ピープル』(英治出版)などほか多数。
【本書の内容】
1◆マツダはスカイアクティブに社運を賭ける
2◆「君たちにロマンはあるか?」
3◆独自開発の道がフォードのお墨付きで開けた
4◆「狙うのは、ボウリングの一番ピンだ」
5◆ロマンを追っても、決してソロバンは忘れない
6◆新たなマツダ・ブランド構築への道
7◆たいまつは若い世代に引き継がれる
8◆マツダはこれからも攻め続けられるか
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この作品のレビュー
平均 4.0 (8件のレビュー)
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広島(マツダ本社)で開催されたイベントへの往復のバスの車内にて読了。
最近の好調ぶりの礎となったも言える、CX-5の誕生(山内社長の時代)あたりから現在に至るまでが、著者の関係各位への丹念な取材に基づ…いて綴られています。
最近に限らず、この会社の浮き沈みの激しさは、まさにジェットコースター経営と言っても過言ではないように見えます。
そんな激しい荒波の中でも、技術革新に明け暮れ、人を信じて、地域とともに歩むことを決して忘れず、まさにタイトルにあるように「ロマン と ソロバン」の双方を心に持って関係者各自が日々クルマづくりに邁進されていることを再認識いたしました。
メカニカル的なことがどうこうといった記事は、文章の流れ上どうしても出てきますが、それらを正確に図表を用いて説明することは、文章を読み進める上ではリズムを妨げるとの著者の考えの下あえて行われておりません。
タイトルも、いかにもなマツダを想起させるような言葉を前面に出さず「ロマンとソロバン」とされたこと、赤い表紙もよく見ればND型ロードスターの運転席側のドア部分のサイドビューであることがわかるようなしかけなど、随所に一般的な自動車メーカーの復活ストーリーの本で終わらせたくないという著者の思いを聞かせていただくことが出来ました。
本の内容とは離れますが、この記事の冒頭で
「広島(マツダ本社)で開催されたイベントへ」
と、書かせていただいておりますが、そのイベント会場に偶然にも著者である宮本喜一様が来場されており、主催者側関係者のご配慮で、その場でサインと本に関する説明(何故図表を使って説明しないのか、タイトルにマツダらしさを感じさせるものをつけなかったのか等)を聞かせていただくことができました。(宮本喜一様ありがとうございました。)
一冊の本が貴重な体験をもたらしてくれました。
付箋は30枚付きました。続きを読む投稿日:2016.02.28
●「スカイアクティブ」テクノロジーがどういうものか知りたくて、この本を手に取った。
●スカイアクティブの知識は深まったが、本としての面白みがあまりなく残念。「まえがき」のない本はダメかもしれない。投稿日:2018.12.26
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