すべての日本人のための 日本一やさしくて使える税金の本
久保憂希也(著)
/ディスカヴァー・トゥエンティワン
作品情報
「税金はどう使われている?」「消費税増税ってどうなの?」
「日本の税金は安い? 高い?」「子ども手当と扶養控除、どっちがトク?」
「相続トラブルはなぜ起こる?」
・・・あなたはどれだけ答えられますか?
政治家や専門家に任せきりにせず、
自分のこととして、自分の頭で考えるために、
まずは税金の基本的な仕組みと論点について学ぼう。
社会人として、納税者として、当然知っておくべき税金について、
これだけわかりやすく書かれた本はなかった!
元国税調査官の経営コンサルタントだから書ける、日本一わかりやすい税金の入門書。
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この作品のレビュー
平均 3.7 (25件のレビュー)
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このレビューはネタバレを含みます
〈第1章 財源と税金論の基礎〉
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・諸外国にも源泉徴収制度(会社が税金を天引きしてくれる制度)はあるが年末調整はしないことが多い。なので各自で税務署に行き、手続きを行うので外人の税に対する意識は高い。
・日本の租税負担率は他のOECDよりも比較的安い。
・国の収入のうち半分が税金、半分が債権。
・稼げば支払うのが所得課税(所得税、法人税)
持っているお金に応じて割合が変わる
買って支払うのが消費課税(消費税、たばこ税)
税率は一律
所得課税は金持ちの人がより多く支払うため稼ごうという気持ちが削がれるリスク、消費課税は貧乏が生活できなくなるリスクがある。
そこで支出税という、支出した分に応じて税金を変動させるという考えもある。消費だが、変動税率
〈第2章 所得税〉
・会社員は源泉徴収があるので9割把握されているとされ、自営業は3割、農林水産は1割との予想(9・3・1クサイ)
・給与−給与所得控除=所得
給与所得控除は会社員の経費と考えてよく、無条件で控除となる。給与額によって変化する。
所得−所得控除=課税総所得
所得控除には医療費、社会保険、生命保険、配偶者、扶養、基礎控除などがある。基礎とは最低限の生活をするためのもの。配偶者控除は相手がまあまあ稼いでいればなしになる。
課税総所得×税率−税額控除=納税額
税率は課税総所得の金額によって変動。195万以下は5%、195〜330は10%と超えた分は変動する超過累進税率。税額控除は住宅ローン控除など。
・103万の壁とは、給与所得控除の最低限65万+基礎控除38万の合計。これを妻や子供が超えるとだんだん税金がかかってくる。
〈第3章 法人税〉
・法人税とは会社所得のお金に税金がかかる。今は30%。実効税率(法人+住民+事業税、いわゆる大体の法人税)
41%だけど減税措置により実際は2,30%
・国際取引の拠点を目指して税金を安く、あるいは免除している国をタックスヘイブン(税金避難所)という
・赤字だった年の繰越欠損金も7年まで繰り越せる。つまり、前年200万の赤字で今年は300万の黒字だったが税金がかかるのは300-200=100万にしかかからない
・自営業で自分が全部給料をもらうよりも家族を役員にしたほうが給与所得控除が増えるので納税は下がる
〈第4章 消費税〉
・消費税の納税義務は消費者ではなく事業者。
(課税売上−課税仕入)×税率=払う消費税
つまり、仕入れで払った税分は払わなくて良い
・給与に消費税はかからない。だが派遣社員には消費税がかかる
・消費税を払わなくていいお店、減税のお店もある。
課税売上高が1000万以下なら免税(=免税点)
小売で課税売上の多めの一定割合を課税仕入とみなして計算しやすくする(簡易課税制度、上限5000万)
・日本にはインボイス制度がないので益税が起こりやすい。ヨーロッパは広く採用。
納税者はインボイスにかかれた税額のみ控除ができる。免税事業者はインボイスを発行できないので益税が起こりにくい。
〈第5章 相続税など〉
・相続税は相続した額にかかるのではなく課税遺産全体にかかる。
遺産−葬式費用等−基礎控除(3000万+相続人×1000万)=課税相続←これに超過累進税がかかる。なので、同じ額相続しても基礎控除のおかげで税がある人もいればない人もいる。
日本の相続税は高い
・贈与税は相続税より高い。110万までは基礎控除がある
・投稿日:2021.05.12
税の仕組みを勉強する入り口として良い本でした。 わかりやすく全体像を知れたので、これをきっかけに各税の仕組みについてもう少し具体的な本を読んでいこうと思います。
投稿日:2023.07.19
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