1946年に創刊以来、井伏鱒二、川端康成、坂口安吾、三島由紀夫……と綺羅星の如き作家が登場してきた「別冊文藝春秋」が、電子版へと大リニューアル。記念すべき電子化第一号は、道尾秀介と綾野剛との巻頭対談、重松清、若竹七海といった人気作家の短編や貴志祐介、誉田哲也、月村了衛などの新連載と読み応え満点の一冊になっています。(通巻317号/2015年6月号)●巻頭対談「現場主義でいく」道尾秀介×綾野剛●短篇 小説の肌触りを堪能「ワン、ツゥ、スリー……パッ。」重松清「不適切な死」若竹七海「慈雨」岩城けい●新・・・
便利な購入方法
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◆スペシャル◆
・藤田真央
[ロングインタビュー]
音楽と言葉
「読書は日常」という藤田さんが語る、音楽と言葉の関係とは?
楽譜の読み解きから楽曲の解釈法まで、クラシック・シーンを更新し続ける若き天才ピアニストに迫る
[新連載]
指先から旅をする
「この音にすべてを捧げたい」テルアビブでの奇跡のようなコンサート、
エルサレムの地で考えた宗教と音楽のこと。輝ける23歳の〈いま〉をフレッシュにお届け!
◆連載スタート◆
・高野和明「踏切の幽霊」
東京・下北沢の踏切で何か奇妙な出来事が起きている──
記者・松田が抱いた直感は、否応なく彼を事件へと引きずり込む。
『ジェノサイド』の鬼才が放つ、渾身の長篇連載開始
・河野裕「愛されてんだと自覚しな」
千年前の運命の恋人と再び出会うため、輪廻転生を繰り返す杏。
しかし、すっかり恋人探しに興味を失い、平穏な日常を満喫中。
現状肯定型ヒロインの恋の行方はいかに?
◆短篇◆
・生湯葉シホ「わたしです、聞こえています」
わたしはわたしのからだが、わからない──
この世界の光を抜群の彩度で焼き付ける、生湯葉シホ待望の初小説
・安東能明「夜の署長3 ホスト狩り」
歌舞伎町での連続ホスト暴行事件。
この背後には、巨大な闇が眠っている──
伝説の刑事・下妻が遂に動き出す!
◆ルポルタージュ◆
・波木銅「人生は夜間飛行」第1回 精神のゲーム、ボウリング
『万事快調〈オール・グリーンズ〉』で松本清張賞を受賞し話題を呼んだ〈現役大学生作家〉もついに卒業。
見えない未来に向かって飛び立つ今、書を抱え、街へと繰り出します
◆エッセイ◆
・稲田俊輔「食いしん坊のルーペ」
[第1回]背徳のアレンテージョ
[第2回]食いしん坊のルーペは世界を覗く
おいしいだけじゃ飽き足りない。
世界中の文化と人を愛する食いしん坊の世界へようこそ
◆ロングエッセイ◆
・高田大介「異邦人の虫眼鏡 Vol.4 フランスの車窓から」
昼は時速80kmで住宅地を走り抜け、夜は星灯りを頼りに進む。
道路事情から考える、フランスの効率的な街づくり
◆インタビュー◆
作家の書き出し Vol.18 取材・構成 瀧井朝世
・大前粟生
対等を求めてもがき、大切なひとを傷つけないようにと願う──
いま共感を集める恋愛小説『きみだからさびしい』に込めた思い
◆連載小説◆
・二宮敦人「サマーレスキュー ポリゴンを駆け抜けろ!」
行方不明の幼馴染を捜すため、オンラインゲームにログインした二人。
そこは猛者が集うアナーキーワールドで・・・・・・
・綾崎隼「ぼくらに?がひとつだけ」[最終回]
棋士を目指す二人の少年。彼らは出生時に取り違えられていたのか?
運命が交差するとき、切ない真実が明らかに
・冲方丁「マイ・リトル・ジェダイ」
オンラインゲームで世界一になれば、昏睡状態の息子を助けられる?
一縷の望みをかけて強敵に挑む中、思わぬ救世主が
・矢月秀作「幸福論」
世間を震撼させた残虐な犯行ののち、自ら命を絶った萩谷信。
“悪魔”と呼ばれた男の哀しき出生の秘密が明らかに
・一穂ミチ「光のとこにいてね」
ふいに訪れた、あの子と過ごす日常。なのにどうして、わたしは浮かれていられないんだろう
・今村翔吾「海を破る者」
元の襲来が迫る中、異国から来た二人のため、六郎が下した決断は?
新直木賞作家が描く、民族を越えた絆の物語 -
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◆連載スタート◆
・二宮敦人「サマーレスキュー ポリゴンを駆け抜けろ!」
幼馴染が、オンラインゲームにログインしたまま行方不明に。
よりによってそこは、犯罪の温床たるアナーキーワールド。
友人を助け出すための、少女たちのひと夏の冒険が始まった!
[はじまりのことば]
僕に人と関わる喜びを教えてくれたのは、ゲームで出会った人たちだった。
そんな記憶が、この物語を生み出した
◆巻頭対談◆
・島本理生×村田沙耶香「『普通』に抗う」
「読むと解放される」「自分の傷が癒される」
そんなふうに互いの作品を評し合うおふたりの、本音溢れる初対談
◆ロングエッセイ◆
・浅倉秋成「私が“千葉ロッテマリーンズ”です」――愛を叫ぶ #01
どうしたってやめられない、それがファンというものなのだ
・高田大介「異邦人の虫眼鏡 Vol.3 川縁の風景」
セーヌ、アヴィニョン橋、アルルの跳ね橋。
フランスの原風景を辿り、川とともに生きる人々の息遣いに耳を澄ます
◆インタビュー◆
作家の書き出し Vol.17 取材・構成 瀧井朝世
・吉田修一
吉田修一が描く、長崎・原爆の記憶――。
昭和のスター女優と青年の交流が、私たちをやさしく包み込む
著者に訊く
・川本直『ジュリアン・バトラーの真実の生涯』
◆連載小説◆
・綾崎隼「ぼくらに嘘がひとつだけ」
奨励会で出会ったライバル。
彼が気づいた、ぼくたちの出生の秘密とは
・冲方丁「マイ・リトル・ジェダイ」
落ちこぼれチームに救世主が!? 新作戦の結果はいかに
・矢月秀作「幸福論」
異常犯罪者・萩谷信が遺した絵に隠された悲しき真実
・一穂ミチ「光のとこにいてね」
果遠に何があったのか。話を訊いて回る結珠だが・・・・・・
・今村翔吾「海を破る者」
六郎の処遇を執権に陳情するため、一遍は鎌倉へ向かった -
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◆連載スタート◆
・綾崎隼「ぼくらに嘘がひとつだけ」
エリート棋士の父を持つ京介と、落ちこぼれ女流棋士の息子・千明。
期待を背負い、プロ棋士を目指す彼らは出生時に取り違えられていたのか?
運命と闘う勝負師達の物語
[はじまりのことば]
才能を決めるのは、遺伝子か、環境か?
将棋の世界で生きる人間の目を通して、どうしても描きたかったもの
◆ロングエッセイ◆
・高田大介「異邦人の虫眼鏡 Vol.2 自炊者の告白」
饂飩、糠漬け、豆腐に干物・・・・・・。
和食を渇望したならば、自らの手で!
フランス在住15年、異国での試行錯誤の日々
◆最終回◆
・藤井太洋「オーグメンテッド・スカイ」
大会当日。世界の視聴者を前に、マモルは何を語るのか
◆インタビュー◆
作家の書き出し Vol.16 取材・構成 瀧井朝世
・彩瀬まる
「新しい星で、サバイブしているみたいな私たち。だからこそ、支え合って生きていける」
著者に訊く
・逢坂冬馬『同志少女よ、敵を撃て』
◆エッセイ◆
[Iの告白]
君嶋彼方「自尊心を筆にのせて」
◆連載小説◆
・冲方丁「マイ・リトル・ジェダイ」
ゲームで勝てば息子は助かる?
いざチーム・リン出陣!
・矢月秀作「幸福論」
小学校時代の唯一の親友が語る、異常犯罪者・萩谷信の姿
・一穂ミチ「光のとこにいてね」
海辺の町で、結珠は瀬々という女の子と出会った
・今村翔吾「海を破る者」
決戦を前にして、伯父・通時は河野家内訌の真実を明かす -
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◆巻頭対談◆
・冲方丁(作家)×江尻勝(プロゲーミングチームDETONATOR代表)
『マイ・リトル・ジェダイ』連載開始記念対談
「オンラインゲームが開いてくれた、世界へのとびら」
◆ロングエッセイ◆
・高田大介「異邦人の虫眼鏡 Vol.1 フランスの悪い草」
豊かな自然と向き合い、自分の手で生活を整える。
在仏十五年、『図書館の魔女』の著者が郷村生活で見つけたもの
◆最終回◆
・有栖川有栖「捜査線上の夕映え」
黛美浪と吉水蒼汰、そして高柳真知子。三人の故郷で火村とアリスが見たものとは?
思いがけず触れた真知子の過去と事件の真相に、火村たちの心も揺れ動く。
大ボリュームの長篇ミステリー、いよいよ完結!
・木下昌輝「孤剣の涯て」
呪いの連鎖を断つ。ついに、武蔵と左京は決闘の舞台へ
◆特別掲載◆
・坂木司「ままならない 」
子供が生まれてから、すべてがままならない――そんな焦燥感を抱えた私が、ママ友と編み出した作戦とは?
・貫井徳郎「紙の梟 ハーシュソサエティ 」《後篇》
殺害された恋人の紗弥には〈裏の顔〉があったらしい。しかし、それを信じられない笠間は独自の調査を進めるが
◆インタビュー◆
作家の書き出し Vol.15 取材・構成 瀧井朝世
・葉真中顕
終戦後のブラジルで、日本は「戦争に勝った」と信じた日本移民たち。彼らの姿は、明日の私たちだと思った
著者に訊く
・岩井圭也『水よ踊れ』
◆エッセイ◆
[Iの告白]
宇山佳佑「羞恥心の向こうに」
[Iの告白]
木原音瀬「いつまでも終わらない創作の遊び」
◆連載小説◆
・冲方丁「マイ・リトル・ジェダイ」
昏睡状態の息子が、まさかゲームにログインを?
・矢月秀作「幸福論」
元担任の口から語られる、異常犯罪者・萩谷信の姿とは?
・藤井太洋「オーグメンテッド・スカイ」
ビヨンドの大会当日。強豪中国チームを率いる人物は・・・・・・
・今村翔吾「海を破る者」
志賀島戦の先陣を命じられ、六郎は決死の覚悟を決める
◆短篇◆
・彩瀬まる「ぼくの銀河」
ひとり訪れた霊園で、玄也は茅乃の娘と行き合った
・寺地はるな「対岸の叔父」
町いちばんの変わり者、それがぼくの叔父さんだった -
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◆連載スタート◆
・冲方丁「マイ・リトル・ジェダイ」
不慮の事故にあった息子。意識不明のはずの彼から、オンラインゲーム内でメッセージが届いた。
再び元気な息子に会うために、不器用な父はゲームの世界へ飛び立つ
[はじまりのことば]
凜々しいキャラクターと、祈るようにその背中を見送る眼差し――ある父子のイメージが僕にこの物語を書かせた
・矢月秀作「幸福論」
突出した残虐行為で、かつて大分県警を震撼させた異常犯罪者・萩谷信。その狂気はいかにして生まれたのか?
“悪魔”と呼ばれた男の人生に、ひとりの若き刑事が迫る
[はじまりのことば]
《あいつは最期、幸福だったのか?》私が生み出した登場人物のなかで、この男の人生だけは探ってみたいと思っていた
◆特別掲載◆
・貫井徳郎「紙の梟 ハーシュソサエティ 」《前篇》
恋人が殺され、衝撃を受ける作曲家の笠間耕介。しかも亡くなった恋人には、自分に伏せていた秘密があったという
◆グラビア&インタビュー◆
・ゆっきゅん「DIVA Project」始動記念インタビュー
「ありのままで生きることを、全力で肯定したい」という、新世代アイドルの強烈なきらめきを全身に浴びるインタビュー
◆インタビュー◆
作家の書き出し Vol.14 取材・構成 瀧井朝世
・澤村伊智
読者への信頼と恐れが生み出した、悪魔的サプライズ。最旬ホラー作家が放つ、狂乱のサスペンス・スリラーについてたっぷり語ったロングインタビュー
著者に訊く
・珠川こおり『檸檬先生』
・芦花公園『異端の祝祭』
◆エッセイ◆
[Iの告白]
浅倉秋成「よくわからなくて面倒で就活」
◆連載小説◆
・有栖川有栖「捜査線上の夕映え」
もっとも怪しい人物“孔雀”とは何者なのか? ついにその正体が明らかに・・・・・・火村英生シリーズ、最新作。
・一穂ミチ「光のとこにいてね」
家庭教師の言葉に揺らぐ結珠。その時、果遠がとった行動は
・木下昌輝「孤剣の涯て」
大坂では夏の陣が開戦。家康の危機に、武蔵は思わず・・・・・・
・藤井太洋「オーグメンテッド・スカイ」
VRの世界大会「ビヨンド」に挑戦するため、マモルは雪田とチームを組んだ
・今村翔吾「海を破る者」
竹崎季長と組んだ六郎。はみ出し者たちの奇策とは?
・真藤順丈「ものがたりの賊(やから)」[最終回]
竹取の翁一党と崇徳院率いる破壊の軍勢、ついに最終決戦
◆短篇◆
・彩瀬まる「私たちの星」
茅乃を喪う日は、もっとずっと先のはずだった -
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◆連載スタート◆
・三上延「シネマバー・ソラリスと探しもの」
レンタルビデオ店を“リメイク”し、オープンしたシネマバー。大人たちは束の間そこで、映画に想いを乗せて解き放たれる。映画とビール、恋とひみつの物語
[はじまりのことば]
映画好きがつい長居したくなるようなバーを舞台に自分の「好き」を詰めこんでみたら、こんなお話になりました
◆インタビュー◆
作家の書き出し Vol.13 取材・構成 瀧井朝世
・辻村深月「大人なら誰しも、子ども時代に封じて忘れてしまった大切なものがあるはず。新作『琥珀の夏』は、そんな記憶の扉を開ける長篇ミステリーです」
著者に訊く
・荻堂顕『擬傷の鳥はつかまらない』
◆エッセイ◆
[Iの告白]
児玉雨子「キャッチー・コンプレックス」
◆連載小説◆
・有栖川有栖「捜査線上の夕映え」
スーツケースのなかの死体から薫る、秘密の匂い。被害者の人生にいったい何があったのか? 火村英生シリーズ、最新作。
・一穂ミチ「光のとこにいてね」
高校で再会した結珠と果遠。もう無邪気には話せない
・木下昌輝「孤剣の涯て」
呪いの真相に近づく武蔵。しかし三木之助に異変が
・武田綾乃「世界が青くなったら」[最終回]
ミツルへの想いの正体は? 佳奈は奇跡を起こせるのか
・島本理生「星のように離れて雨のように散った」[最終回]
なぜか小説が書き進められない。その本当の理由は・・・・・・
・長浦京「アキレウスの背中」[最終回]
ゴール目前、ついに悠宇はテロ実行犯と対峙する
・藤井太洋「オーグメンテッド・スカイ」
世界に勝負を挑むため、寮生は仮想通貨を発行することに
・相場英雄「マンモスの抜け殻」[最終回]
幼馴染のトラウマと、事件の解決。俺には何ができるのか
・伊東潤「夜叉の都」[最終回]
幕府を守るため政子は京への出陣を命じる。堂々の完結!
・今村翔吾「海を破る者」
御家人たちに見放された六郎に、思わぬ人物からの申し出が -
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◆連載スタート◆
・有栖川有栖「捜査線上の夕映(ば)え」
コロナ禍で一変した日常。暫くご無沙汰だったフィールドワークへのお誘い――難事件の予兆にアリスと火村、二人の心はざわめく。待望の火村英生シリーズ、新章開幕!
[はじまりのことば]
書きあぐねる私をそっと導いてくれたある“夕景”。どこかノスタルジックなその風景が、この物語を生み落とした
・一穂ミチ「光のとこにいてね」
あの日、うらぶれた団地で出会った結珠(ゆず)と果遠(かのん)。全く違う境遇にありながら、同じ孤独を抱える二人の少女は強く惹かれ合う。いま最注目の作家が問いかける家族、そして愛
[はじまりのことば]
迷ってばかりの私がようやく見つけた物語の萌芽、それは二人の少女。彼女たちと共に私は迷い、この物語を紡ぐ
・木下昌輝「孤剣の涯て」
戦の時代が終わると、家康は「呪い」によってひとの心を操り、世を統べた。その呪縛からいかにして逃れるのか。男たちは背負った業を断ち切るため、剣を振るう
[はじまりのことば]
今も昔も、為政者は「呪い」を利用し民を支配してきた。宮本武蔵の目を通し、時代の犠牲者たちを見つめたかった
◆ロングエッセイ&グラビア◆
・門井慶喜、書斎を建てる
[エッセイ]+[グラビア]ヴォーリズ建築で生まれた夢の書斎、そのすべて
「近代建築の中で暮らしてみたい」そんな思いが結実し、昨年暮れに竣工した前代未聞の書斎。令和の世に、近代建築を出現せしめた作家の夢と、日々の暮らしに迫る
◆インタビュー◆
作家の書き出し Vol.12 取材・構成 瀧井朝世
・佐藤究「手段を選ばない社会が行き着く先は? 資本主義のダークサイドに真っ向から挑んだ、超弩級のクライムノベル」
◆連載小説◆
・朝倉かすみ「よむよむかたる」
会長の合図で、スッと背筋を伸ばした老人たち
・武田綾乃「世界が青くなったら」
亮のことは忘れろというミツル。あなたは何を知っているの?
・島本理生「星のように離れて雨のように散った」
わかっていたのだ。恋愛がすべてを解決しないことなんて
・長浦京「アキレウスの背中」
レース当日、悠宇のもとに続々と緊急連絡が入り始める
・藤井太洋「オーグメンテッド・スカイ」
同級生が寮のサイトにウイルスを仕込んだと、マモルのもとに一報が入る
・相場英雄「マンモスの抜け殻」
四〇年前の悪夢が、いまなお環と尚人を苦しめていた
・伊東潤「夜叉の都」
実朝が弑(しい)され、後鳥羽院は幕府への不信感を募らせていく
・澤村伊智「邪教の子」
祐仁の不審な死を探るうち、矢口はついに教団の最深部にたどり着く
・真藤順丈「ものがたりの賊(やから)」
地震・テロ・疫病、すべてを操る黒幕がついに正体を現す
◆短篇◆
・彩瀬まる「月がふたつ」
娘を遺して死ぬことになる――その予感に苦しむ茅乃は
・寺地はるな「タイムマシンに乗れないぼくたち」
少年は博物館で、一風変わった男と出逢う
◆エッセイ◆
[Iの告白]
白尾悠「『サード・キッチン』怒りのデス・ロード」
[Xの余白]
榊林銘「ダイイング・メッセージとろくろ首」 -
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◆連載スタート◆
・朝倉かすみ「よむよむかたる」
小樽の古民家カフェで開かれる〈坂の途中で本を読む会〉。本を読み、人生を語る、みんなの大切な時間。最年長九十一歳、最年少七十七歳、今日も賑やかに全員集合!
[はじまりのことば]
同好の士による「ちいさな集まり」を書いてみたかった。そこでは、本来の姿で語り合う人たちに出逢える気がするから
・武田綾乃「世界が青くなったら」
ある朝、大好きな彼の存在が消えていた。夢で招待される雑貨店、謎めいた店主、記憶の結晶……この不思議な世界の先で、彼とまた会うことはできるのだろうか
[はじまりのことば]
もしも時を戻す魔法が使えたら、もしも二度と会えないはずの相手に会えたら――私はどんな未来を選ぶのだろう?
◆インタビュー◆
作家の書き出し Vol.11 取材・構成 瀧井朝世
・呉勝浩「自分なりの『テロリストのパラソル』を書きたい――その決意の裏に秘めた積年の想いとは」
著者に訊く
・新川帆立『元彼の遺言状』
・櫻田智也『蟬かえる』
◆グラビア◆
・ひがしちか「アトリエ探訪 in八ヶ岳山麓」
日傘に魅せられ、独学でつくり始めて十年。長野に居を移し、鶏の声や滝の音に囲まれながら、制作にいそしむ日々
◆連載小説◆
・島本理生「星のように離れて雨のように散った」
私は向き合おうと思う。封印されたあの数日間の記憶と
・長浦京「アキレウスの背中」
怪我をして以来、本気で走ることから逃げてきた悠宇に監督が見せたものとは
・藤井太洋「オーグメンテッド・スカイ」
名門女子高生は、代理店主催の学生大会の欺瞞を指摘した
・相場英雄「マンモスの抜け殻」
犯行現場付近のカメラに映っていたのはなんと、あの男だった
・伊東潤「夜叉の都」
朝幕融和を目指す実朝は、後継に親王将軍の擁立を主張する
・澤村伊智「邪教の子」
「大地の民」に潜入した俺は、ついにあの女と対面する
・真藤順丈「ものがたりの賊(やから)」
危機に陥る翁と六条院。疫病対抗の鍵を握る媼とは何者か
・夢枕獏「ダライ・ラマの密使」
蓮姫の無事を知らしめるため、一行は王宮に戻ることに -
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◆巻頭対談◆
・阿津川辰海×斜線堂有紀「進化しつづけるミステリーの遺伝子」
キーワードは“はやみねかおる”と“逆転裁判”!? ルーツから秘蔵の創作論、
特濃ビブリオバトルまで、二〇二〇年のミステリー界を席巻した同世代作家、白熱の二万字対談
◆特別掲載◆
・望月麻衣×桜田千尋・画「満月珈琲店の星詠み ~本当の願いごと~」
猫のマスターがいる満月珈琲店では、上弦の月夜、
迷える人々の助けとなるよう星詠みの勉強会を開いていて・・・・・・
◆対談◆
・岸田奈美×澤田智洋〈別冊文藝春秋LIVE TALK vol.3[ダイジェスト]〉
「ゆるめる対談 弱さを誇れる未来へ」
自分の「強み」に縛られる必要なし?
「できない」ことにこそ、可能性は詰まっている
◆短篇◆
・彩瀬まる「サタデイ・ドライブ」
犬を散歩させる玄也の前に、どこかで見た人が
◆インタビュー◆
作家の書き出し Vol.10 取材・構成 瀧井朝世
・深緑野分「いまの世の中に『物語』を届ける意味ってなんだろう。
書物を愛する人の街に住む『本が嫌いな子』を描いた理由」
著者に訊く
・太田愛 『彼らは世界にはなればなれに立っている』
・夏木志朋 『ニキ』
◆連載小説◆
・藤井太洋「オーグメンテッド・スカイ」
寮の異端児が語った規格外の世界大会「ビヨンド」とは?
・藤田祥平「すべてが繋がれた世界で/episode 2 メッセージを入力してください」
22歳の誕生日まであとわずか。おれはついに覚悟を決めた
・島本理生「星のように離れて雨のように散った」
恋人でも仕事関係でもない、そんな異性と話したかった
・長浦京「アキレウスの背中」
嶺川の恋人を襲った男たちを逮捕した悠宇たちは
・相場英雄「マンモスの抜け殻」
介護業界での革命的ビジネスが、殺人事件の鍵を握る
・伊東潤「夜叉の都」
武士の府を守るという大義の下、義時の策謀はさらに続く
・澤村伊智「邪教の子」
俺を出迎えた「大地の民」の広報は年齢不詳の美女だった
・今村翔吾「海を破る者」
迫りくる出陣の時。己が望む夢の国はどこにあるのか?
・真藤順丈「ものがたりの賊(やから)」
帝都に迫る疫病を阻止すべく坊っちゃん達はある人の元へ
・澤田瞳子 「星落ちて、なお」
私にとっての父・暁斎とは? その答えがついに姿を現す
・夢枕獏「ダライ・ラマの密使」
ロシアはなぜ、こうまでシャンバラを狙うのか -
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◆連載スタート◆
・藤井太洋「オーグメンテッド・スカイ」
2024年、鹿児島。寮で高校生活を送る僕たちは、インターネットの向こう側の世界に「ゲリラ戦」を挑むことにした。自由を獲得するために――。最旬青春小説、開幕!
[新連載エッセイ]
記憶に残る寮生活が、私に書く力をくれた。あの頃、テクノロジーの力があれば、どんな世界を切り拓いただろうか
・藤田祥平「すべてが繋がれた世界で/episode 1 その宛先には到達できません」
人類が総オンライン化し、悲しみが充満した世界で起きた大災厄――22歳以上の大人が消えた世界で、少年達は何を拠り所に生きていくのか。未来に託す、希望の物語
[新連載エッセイ]
ある日、バスの中から見た白昼夢のような風景。あれはてた街の姿に、ぼくは居ても立ってもいられなくなった
◆対談◆
・小川哲×松山大耕(僧侶)「別冊文藝春秋LIVE TALK vol.2」
「精神世界のニューノーマル」
現代的アプローチで人々に寄り添うために思索と実践を重ねる僧侶と、小説で社会のバージョンアップを目論むSF作家が語るウィズコロナ時代の〈こころの処方箋〉
◆短篇◆
・寺地はるな「灯台」
わたしの役回りはいつだって、みんなの引き立て役
◆インタビュー◆
作家の書き出し Vol.9 取材・構成 瀧井朝世
・阿部智里「どこから読み始めても、楽しんでもらえる作品でありたい。人気シリーズゆえの試練と、新章に込めた覚悟とは」
著者に訊く
・五十嵐律人 『法廷遊戯』
・蝉谷めぐ実 『化け者心中』
◆連載小説◆
・島本理生「星のように離れて雨のように散った」
日常の些細なことが私を混乱させる。私に必要なのは・・・・・・
・長浦京「アキレウスの背中」
この事件、もしかして思いっきり外交案件?
・相場英雄「マンモスの抜け殻」
重要参考人の美人投資家が語った、介護ビジネスの可能性
・伊東潤「夜叉の都」
武士の府を守る大義のため政子と義時は父・時政をも逐う
・澤村伊智「邪教の子」
この男は「大地の民」に壊された。そして俺の人生もまた
・今村翔吾「海を破る者」
行楽に出かけた女中たちが襲われた。一体誰が?
・澤田瞳子 「星落ちて、なお」
娘を絵師にはしない。父との関係がとよにそう決意させた
・夢枕獏「ダライ・ラマの密使」
首尾よく捕らえた追っ手から、秘密を聞き出すことに -
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◆巻頭対談◆
・YOASOBI「音楽で紡ぐモノガタリ」
「小説を音楽にする」ユニットとして、言葉の可能性を切り拓く。異ジャンルを自由に飛び回るふたりが本音を語る
◆連載スタート◆
・島本理生「星のように離れて雨のように散った」
行方不明の父、未完の『銀河鉄道の夜』、書きかけの小説。三つの未完の物語の中に「私」は何を探すのか。人生の岐路に立った女子大学院生を通して描く魂の彷徨の物語
[新連載エッセイ]
自分がこんな小説を書くなんて数週間前まで考えもしなかった。失踪した父についての物語はいきなり始まった
・長浦京「アキレウスの背中」
シューズ革命に意識改革――まさに進化の只中にあるマラソン界のトップランナーに届いた脅迫状。犯人の狙いは何処に? ノンストップ・スポーツ・ミステリー、始動!
[新連載エッセイ]
警察嫌い、マラソン嫌いの私がなぜこの物語を書くのか。情報化社会が変える組織と人間、その葛藤に迫りたかった
◆ロングエッセイ◆
・凪良ゆう「覗き込んでみた、わたしの世界」
緊急事態宣言発令のその日、二〇二〇年本屋大賞は発表された。思えば私の人生は、ままならないことに満ちていた
◆対談◆
・住野よる×松本穂香「その『苦しみ』が未来をつくる」
学生時代の痛いエピソードから〝プレイヤー〟としての心構えまで。もがきながらも前に進む二人の青春対談
・村山太一(シェフ)×小川哲(作家)「別冊文藝春秋LIVE TALK vol.1[ダイジェスト]」
コロナ禍すら追い風に、問題山積の飲食業界を変えようとしている男がいる! サイゼリヤでバイトする〝異色の一つ星シェフ〟の成長戦略にSF作家・小川哲が迫る
◆短篇◆
・彩瀬まる「温まるロボット」
「東京にはもう、戻りたくない」妻の言葉にうろたえる僕
・寺地はるな「口笛」
姪の送迎に駆り出されるうちに、初音はその音を聞いた
◆インタビュー◆
作家の書き出し Vol.8 取材・構成 瀧井朝世
・桜木紫乃「親の言うことを聞いてよかったことなんてないでしょう? 家族へのわだかまりを仕舞う、という思いで書きました」
著者に訊く
・武田綾乃 『どうぞ愛をお叫びください』
◆連載小説◆
・相場英雄「マンモスの抜け殻」
巨大団地で起きた殺人事件で、新たな不審人物が現れて
・伊東潤「夜叉の都」
頼家が人事不省に陥るなか、政子と義時は次の手を打つ
・澤村伊智「邪教の子」
友達を助けるための救出作戦。だが、思わぬ落とし穴が
・今村翔吾「海を破る者」
元日、当主としての大仕事を邪魔しようとする者が現れ
・真藤順丈 「ものがたりの賊(やから)」
ついに動き出した纐纈城主を翁の一党は止められるのか⁉
・澤田瞳子 「星落ちて、なお」
父・暁斎とうり二つの絵。その描き手はあの人しかいない
・夢枕獏 「ダライ・ラマの密使」
武器を持つ追っ手に、幻術で挑むことにしたホームズたち
◆エッセイ◆
[Iの告白]
くどうれいん「御毛」 -
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◆連載スタート◆
・相場英雄「マンモスの抜け殻」
“都心の限界集落”で起きた殺人事件が、四十年前の夏の日の記憶を呼び覚ます。ここは欲望の吹き溜まりだった
[新連載グラビア]
きっかけは近所にある巨大団地だ。ここの現実を見て、私は〈逃げ場なし〉のヒリヒリした感覚を味わうことになる
・伊東潤「夜叉の都」
頼朝の死により将軍となった頼家。だが息子の器量に不安を覚えた政子は、弟・北条義時とともにある決断をする。武家政権維持のために夜叉と化す姉弟を描く、歴史巨篇
[スタート・エッセイ]
史実を踏まえた上で、いかに人物の感情をうまく描けるか――それでこそ歴史小説は説得力を持ち、存在意義を得る
◆読みきり◆
・甲斐さやか「シェルター」
すべてを失い、保護施設へと逃れた佐和子。美しい庭と、番号で呼び合う女たちのなかで佐和子は・・・・・・
・寺地はるな「夢の女」
夫を喪った明日実の心に居座る、ひとりの美しい女
◆奇跡のコラボレーション◆
・望月麻衣×桜田千尋・画「満月珈琲店の星詠み」
疲れた人々だけが訪れることができるちょっと不思議なお店では、猫のマスターと美味しいスイーツが待っている
◆インタビュー◆
作家の書き出し Vol.7 取材・構成 瀧井朝世
・伊坂幸太郎「反論する勇気はなくても、心の中で『俺はそう思わないけどね』と思うことも大事なんじゃないかと思うから」
著者に訊く
・大前粟生『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』
・高丘哲次『約束の果て 黒と紫の国』
◆連載小説◆
・澤村伊智「邪教の子」
“拒絶”の手紙から浮かび上がる本当のメッセージとは?
・今村翔吾「海を破る者」
俺は高麗人を憎む。憎しみの正体の影には過去の因縁が
・真藤順丈 「ものがたりの賊(やから)」
怪人、狂気の科学者が暗躍し、ついに凶報がもたらされる
・澤田瞳子 「星落ちて、なお」
絵を習う息子を激しく殴打した母親。彼女の真意はどこに
・吉川トリコ 「夢で逢えたら 第五話 女の敵だョ! 全員集合(後編)」(最終回)
騒動を起こしテレビから干された真亜子の“禊”の場所は
・矢月秀作 「刑事学校 III」(最終回)
ついに最終回。不可解な事件の真の“黒幕”が明らかに
・円居挽 「キングレオの帰還 第五話 そして伝説へ」(最終回)
この闘いを仕組んだ者がいた。獅子丸、最終決戦!
・夢枕獏「ダライ・ラマの密使」
シャンバラに辿り着いた一行を、予期せぬ銃声が襲う
◆エッセイ◆
[Xの余白]
城山真一「刑務所見学ツアー」
阿部暁子「車いすテニスプレイヤーと車いすエンジニア」 -
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