人文・思想・歴史
[新訳]ローマ帝国衰亡史<普及版>
シリーズ内の平均評価:
(12)
1776年に初巻が発売されるやたちまち希代の名著としての地位を確立したギボンの『ローマ帝国衰亡史』。チャーチル、ネルー、アダム・スミス、バートランド・ラッセル・・・・・・。多くの知識人・指導者たちを魅了し、いまも人類の知的財産として愛され続けるこの壮大なる文明盛衰の物語から、現代人はなにを学ぶことができるのか――。本書は、原著に記された各時代の代表的な章を選んだ抄訳本であり、上巻(第I章~第VII章)においては、初代皇帝アウグストゥスの時代からコンスタンティヌス帝および子息帝らの治世までの歴史を・・・
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1776年に発売されるや、たちまち希代の名著としての地位を確立したギボンの『ローマ帝国衰亡史』。「国家の衰亡、文明の衰退は必然なのか」という人類永遠のテーマを考えるうえで、この書の存在を欠かすことはできない。本書ではこの歴史的名著を抄訳し、時代ごとの解説を付している。2000年に単行本として発刊以来、毎年刷りを重ね支持を得た、この翻訳書をルビを増やし解説も加筆修正して、装いも新たに新書<普及版>として刊行。下巻(第VIII章~終章)では、ユリアヌス帝の登場からローマの滅亡までの歴史を眺望する。人間の歴史を淡々と、しかしながら卓越した文章力で描ききる本書は、愛・悲しみ・歓喜・不安・嫉妬・憎悪・恨み・苛立ち・・・・・・といった人間の感情・情動から、歴史がつくられていくことを伝えることに成功している。そして人間の行動の背後にある「歴史の法則」を読み取るのは、読者諸氏に委ねられている。
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1776年に初巻が発売されるやたちまち希代の名著としての地位を確立したギボンの『ローマ帝国衰亡史』。チャーチル、ネルー、アダム・スミス、バートランド・ラッセル・・・・・・。多くの知識人・指導者たちを魅了し、いまも人類の知的財産として愛され続けるこの壮大なる文明盛衰の物語から、現代人はなにを学ぶことができるのか――。本書は、原著に記された各時代の代表的な章を選んだ抄訳本であり、上巻(第I章~第VII章)においては、初代皇帝アウグストゥスの時代からコンスタンティヌス帝および子息帝らの治世までの歴史を眺望し、各章ごとにその時代の解説を付している。淡々としかしながら卓越した文章力で、人間の歴史を描ききる本書には、愛・嫉妬・歓喜・失望・憎悪・怒り・不安・・・・・・といった人間の感情・情念が歴史自体をつくりあげていくのだということを読者に伝えることに成功している。そして、「歴史の法則」を見出すのは読者諸氏に託されている。
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