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「わたしたちは神が命じたから、道徳的に行動する義務があると考えるべきではない。わたしたちは、道徳的に行為すべきことを、みずから〈内的な〉義務として考えるからこそ、こうした法則が神の命令とみなされるようになったのである」。本書の課題であった存在の領域、「あるもの」の認識からはなれて、当為の領域、「あるべし」の認識へ。最高善と「恩寵の王国」の思想をもとに、カントは理性の道徳的な使用へと考察を向ける。
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第6巻は「超越論的な弁証論」の第三章「純粋理性の理想」を扱う。ここでは神の現実存在の議論が検討され、デカルト以来の伝統的な近代哲学の神の存在証明が分類され、すべて批判される。そしてこの存在証明に基づく神学の考察と批判が展開されることになる。存在が証明できない理念としての神を、なぜ理性は作りあげたのか? なぜ必要としたのか? 理性にとってどう役立つのか? 超越論的な弁証論の最後の難関に挑む。
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世界には時間的な始まりがあるか、空間的な限界はあるか。世界は無限に分割できるか、それ以上は分割できなくなるのか。人間に自由はあるか、それとも必然的な自然法則にしたがうだけなのか。そして、世界には必然的な存在者[=神]が存在するのかどうか。この四つの「二律背反」を考察。これまで多くの読者の前に立ちはだかってきたこの難関を、カントの思考の流れがみえるクリアな訳文と詳細な解説で、完全理解へ。
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超越論的な分析論を終え、いよいよ超越論的な弁証論が始まる。この巻では、理性の誤謬推論として、心が実体(存在するもの)で、単純(分割できない)であり、破壊できないものであり、不死のものとして身体の死後も滅びることがないという伝統的な形而上学の霊魂論が批判され、解体される。そして真の形而上学を構築する試みが始まる! 『実践理性批判』『判断力批判』へと至る重要な道標!
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3巻の「図式論」と「原則論」では、カテゴリーの根拠づけが対象にどのように機能するのか、それと時間がどのように関係するのかが解明される。イギリス経験論(ヒューム)を根本的に批判し、認識の主体と対象の相互の関係を論じた観念論も批判する。大胆かつ適切な訳語と段落すべてにつけたタイトル、初心者にも理解できる詳細な解説で準備万端。哲学の最高峰への登攀は続く。
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人間の認識を成り立たせる二つの能力、感性と知性。2巻では知性を分析。認識のために知性はどう働き、知性が用いる純粋な概念であるカテゴリーはどのように導きだされ、根拠づけされるのか。「形而上学の秘密全体を解くかぎ」の解明に取り組む。「カントはさまざまな川が合流する場所であり、そこからまた新しい川が分岐して流れ出す場所である」(訳者)。圧倒的に分かりやすい訳文で視界良好。“哲学の森”で、もう迷わない。
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もう入門書はいらない! カントは従来の形而上学が陥った独断的なやり方を批判し、人間のもつ理性の可能性とその限界をみさだめる。空間とは何か、時間とは何か、認識はどのようにして成り立つのかを明らかにする。古代以来の哲学の難問を解決しようとした意欲的な試みを再現する! 難解とされる多くの用語を、ごく一般的な用語に置き換えて分かりやすさを徹底した画期的な新訳(全7巻)。詳細な解説つき。
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