兵士に聞け
杉山隆男(著)
/小学館
作品情報
自衛隊員の生の声に耳を傾けた渾身ルポ。
25万もの兵力を擁し、核兵器以外のあらゆる兵器を有する巨大組織でありながら、軍隊として存在することは許されない自衛隊。戦う相手も見えない中で「日蔭者」として生きることを強いられた隊員たちは、日々何を思い過酷な訓練に従事しているのか。様々な基地を訪ね歩き、訓練にも同行し、彼らの生の声に耳を傾けた渾身のルポ。日本を守る存在ながら、日本人があまりにも知らない自衛隊の実情に深く迫る。‘96年新潮学芸賞受賞作。(2007年発表作品)
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商品情報
- シリーズ
- 兵士に聞け
- 著者
- 杉山隆男
- ジャンル
- 教養 - 戦記(ノンフィクション)
- 出版社
- 小学館
- 書籍発売日
- 2007.07.01
- Reader Store発売日
- 2013.12.20
- ファイルサイズ
- 2.6MB
- ページ数
- 800ページ
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この作品のレビュー
平均 4.0 (5件のレビュー)
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自衛隊の中の様子
自衛隊の様子、実情、隊員の皆さんが抱えている個人の事情、詳しく書かれていました。
私は一般企業で働く勤め人ですが、企業と公務員との仕事の仕方に対する考え方の違いなども良く分かりました。
印象に残ったの…は、もしかしたら自衛隊は日本人の中でも、すごく日本人的な考え方をした人が集まった組織なのではないかと、ふと思いました。続きを読む投稿日:2014.03.04
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笑福亭鶴瓶さんが吉田茂を演じたドラマに、本書『兵士に聞け』からの引用がありました。即ち、
......君たちは自衛隊在職中決して国民から感謝されたり歓迎されることなく自衛隊を終るかもしれない。き…っと非難とか誹謗ばかりの一生かもしれない。ご苦労なことだと思う。しかし、自衛隊が国民から歓迎され、ちやほやされる事態とは外国から攻撃されて国家存亡のときとか、災害派遣のときとか、国民が困窮し国家が混乱に直面しているときだけなのだ。言葉をかえれば、君たちが「日蔭者」であるときの方が、国民や日本は幸せなのだ。耐えてもらいたい。
といふ吉田茂の言葉であります。杉山隆男氏の「兵士シリーズ」は存在は知つてゐたものの、恥かしながら一頁も読んだ事がなかつたので、手に取つてみました。
まづ驚くのは、その「日蔭者」としての自衛隊を取り巻く周囲の視線であります。自分の娘が防大生とつきあつてゐることを学校に抗議する親とか、自衛隊とは決して本にならない(日の目を見ない)原稿をせつせと書き続けるやうな組織であると説く「元将軍」、或は防大生を「同時代の恥辱」とまでこき下ろすノーベル文学賞作家(無論川端康成ではない)とか、あまりにも立場がありません。わたくしなぞは単純なので、自衛隊員=ヒーローの図式が脳内にあるのですが。
取材時は勿論既に平成の世になつてゐるのですが、一般の人々の認識はこんなものだつたのでせうか。やはり未だに憲法との整合性を指摘する意見が多いからでせうか。どうみても軍隊なのに、自衛隊は軍隊ではない事になつてゐて、海外派遣の際は政治家たちが責任逃れの「解釈変更」で送り出す。有事の際の判断は現場に任せるといふ無責任さであります。左側陣営の恰好の標的となるのでした。令和となつた今、少なくとも国民の拒否反応は薄らいでゐると思ふのですが。
で、当の自衛隊員たちは何を思ひ、どんな日常を過ごしてゐるのか、体当たり取材を試みたのが本書なのですね。レンジャー訓練への体験参加、護衛艦「はたかぜ」乗船、「自衛隊の島」奥尻島で起きた巨大地震の被害と救出劇、PKO法によりカンボジアに派遣された隊員たちと、派遣されなかつた隊員たちの物語......涙なしには読めぬエピソオドもあります。
戦後日本が抱へてきた矛盾が象徴された存在が自衛隊なのかと思はせます。読後、これまで漠然と抱いてゐた自衛隊像がガラガラと音を立てて崩れてゆく、そんなイムパクトを与へられた一冊と申せませう。続きを読む投稿日:2020.08.28
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