太郎はプロボクサーでありながらつくし信用金庫に勤めている。W大学に合格したが親のスネをかじりながらボクシングを続けたくなかったからである。職場でこのことを知るのは先輩の森崎だけ。森崎は懸命な太郎がついつい気になり放っておけない。一方、太郎もそんな森崎に想いをよせてる。プロデビュー戦でKO負けを喫した太郎の第2戦目の相手は、インターハイ準優勝の経験を持つ早見卓。太郎は1、2ラウンドは打ち込まれるが3ラウンドからは天性のディフェンスが冴え、パンチが当たるようになり、ダウンを奪う。そして最終第4ラウン・・・
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5ラウンドのダウンをきっかけに太郎はオーソドックススタイルを捨てる。そしてサウスポーのデトロイトスタイルにスイッチする。もともと左利きの太郎の左パンチこそが「眠れるパンチ」だったのだ。一気に勢いを取り戻す太郎。そして運命の最終ラウンド、早見のお株を奪うフェイントからの左フックが早見のテンプルに炸裂し、太郎は逆転勝利をおさめる。しかし一難去ってまた一難。顔の腫れも引いた頃、会社で太郎の新しい配属が決まった。とにかくきついと言われる不良債権の処理係である。しかも姑息な渥美課長の部下として。果たしてボクシングの様にうまくいくのか?
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「眠れるパンチ」を見つけた太郎はトレナーと共に特訓に励む。しかし、試合当日、やはり自信のない太郎は師、花形から受け継いだオーソドックスなボクシングスタイルで試合に臨むことを決める。1ラウンド、早見のパンチを見切り、おもしろいようにパンチを当てていく太郎。しかしそれは早見の作戦だった。2ラウンド、見切っていたはずの早見のパンチが急にあたるようになる。太郎の正確なディフェンスを逆に利用し、1ラウンドとは違うタイミングでパンチを繰り出しているのだ。もともと師、花形のボクシングスタイルのコピーでしかない太郎は、一度、狂いだしたら修正が利かない。次々とダウンを奪われてしまう。どうする太郎!
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偶然、太郎のバックの中からコンドームを発見してしまう森崎。すぐに太郎とあゆの関係に気づく、と同時に自分が太郎を一人の「男」として見ていることに気づく。そして太郎のボクシングのように「自分にできるもの」を探すため会社を辞めることを決心する。一方、太郎は対早見戦のため、サウスポー対策に取り組む。早見のパンチは骨に響くように重い。また自分には早見を倒すような強いパンチをもっていない。焦る太郎。そこへライバル、ガルシアのトレーナー、柴田がやってくる。柴田は太郎の師、今は亡き花形と戦ったことのある男である。柴田は太郎に「眠れるパンチ」があることを告げる。果たして「眠れるパンチ」とは?
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太郎の六回戦の相手セコンドには、以前、引き分けた早見の姿があった。対戦相手には苦戦しながら何とかKO勝ちするが、早見に太郎の欠陥であるパンチの弱さを見抜かれてしまう。一方、会社では、またもやKO勝ちした太郎をみんながもてはやす。担当地区も与えられ、一人前扱いされることになる。またライバルのガルシアは金を稼ぐため東京でスパーリングパートナーのアルバイトをしていた。そこで、死んだ姉に似たサンディに出会う。
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4連続KO勝ちとなった堀内との試合がテレビで放送されてしまう。次の日、会社ではその話でもちきりとなる。特に上司と不倫をしているあゆには、太郎の引き締まった体は新鮮に思える。結局、会社は宣伝効果を期待して、勝ち続ける限り太郎のボクシング活動を認めることにする。うかれる太郎はその夜、ジムをさぼり、あゆと一夜を過ごしてしまう。ボクサーであることを知られた太郎は会社で一躍人気者。しかし以前から見守り続けている森崎はおもしろくない。そんな気を知らない太郎はあゆの家に通い続ける。
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エビハラボクシングに出向いた太郎は堀内というボクサーと知り合う。太郎と違い、才能もセンスもないボクサーである。そんな堀内だが以前のさえない人生よりは、今、充実しているという。しかし太郎にはそうは思えない。太郎の目標は世界チャンピオンなのである。そして皮肉なことに太郎の次の対戦相手が堀内に決まる。動揺する太郎。早めに試合を終わらせるため、1ラウンドKOを狙う。しかし打っても打っても堀内は起きあがってくる。そしてとうとう堀内リングサイドからタオルが投げ込まれ・・・。
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デビューからずっと太郎を見続けてきた森崎は、恋人との結婚が迫っていた。しかし、どうしても太郎のことが気になる森崎は、結婚を白紙に戻してしまう。森崎のことをあきらめられない元婚約者は、太郎の元へやってきて、森崎から手を引くように頼む。何も知らなかった太郎は動揺するが・・・。
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ガルシアから言われた欠陥が気になる太郎。とうとう直接ガルシアに聞きに大阪まで出向き、スパーリングをすることになる。前半おもしろいようにあたる太郎のパンチ。しかしガルシアにはダメージが少ない。つまり太郎の欠陥とはパンチが軽いことであった。この事実にショックを受ける太郎。ジムに帰り、早速筋力トレーニングするが、パンチ力とは天性のもの、なかなかうまくいかない。一方デビューからずっと太郎を見続けてきた森崎は、恋人との結婚が迫っていた。しかしどうしても太郎が気になる森崎は、結婚を白紙に戻してしまう。
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大阪での試合の直前、太郎はデビュー戦で戦った外人ボクサーに襲われそうになる。二人は実は、子供の頃、その外人の母国で出会っていたのだ。しかも太郎の父親はその外人ボクサーの姉に許し難い行為をしたのだった。試合に勝っても、そのことが頭から離れない太郎。またその外人ボクサーから言われた「オマエには欠陥がある。」という言葉が妙に気になる。その外人ボクサーはめっぽう荒っぽく、パワフルで、野性的。シャープで正確無比、優等生的な太郎とは正反対にいるタイプのボクサー。その男の名は「ガルシア。」
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太郎はプロ第3戦の相手にいともあっさりとKO勝ちしてしまう。初勝利に再び笑顔を取り戻した太郎。しかもこの試合を太郎の営業先の社長が見ていたのだった。ボクシング好きの社長は、以前は全く相手にしなかった太郎に興味を示し、経営するアパートでのトラブルを相談する。これを見事解決した太郎は社長に大いに気に入られ、積金の仕事を得ることになる。初めてお客をとった太郎。会社でも少しずつ認められるようになる。そしてプロ第4戦、大阪での試合が決定した。
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第4ラウンドの壮絶な打ち合いで、ダウンを奪ったのは太郎であった。しかし早見も根性で立ち上がる。結局試合はこのまま引き分けになるが観客の拍手は太郎に送られる。週明け、顔を腫らして出勤してくる太郎を見て、会社の上司は太郎に会社を自ら辞めさせるため、きつい外回りの業務を命じる。また会社の重役である叔父からも次の試合でもし勝てなければボクシングをやめるよう説得される。自分のわがままを通す以上、仕事もボクシングも両立すると誓った太郎はただひたすら仕事と練習をこなしていく。そして運命のプロ第3戦、叔父と森崎が見守るなか、試合開始のゴングが鳴った。
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太郎はプロボクサーでありながらつくし信用金庫に勤めている。W大学に合格したが親のスネをかじりながらボクシングを続けたくなかったからである。職場でこのことを知るのは先輩の森崎だけ。森崎は懸命な太郎がついつい気になり放っておけない。一方、太郎もそんな森崎に想いをよせてる。プロデビュー戦でKO負けを喫した太郎の第2戦目の相手は、インターハイ準優勝の経験を持つ早見卓。太郎は1、2ラウンドは打ち込まれるが3ラウンドからは天性のディフェンスが冴え、パンチが当たるようになり、ダウンを奪う。そして最終第4ラウンド、壮絶な打ち合いが始まった。
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